原題:CHIHWASEON

酔いて華やぐ神の筆

コリアン・シネマ・ウィーク2002上映作品(2002年10月27日〜11月01日) 2002年カンヌ国際映画祭監督賞受賞作品 第12回アジアフォーカス・福岡映画祭2002 第27回(2002)トロント国際映画祭カラー・プレゼンテーション部門 第38回(2002)シカゴ映画祭国際コンペ部門 2002年米国AFI国際映画祭アジアン・ニュークラッシック部門招待作品

2002年5月10日韓国公開

2002年/韓国/119分/35mm/カラー 配給:エスパース・サロウ

2005年11月25日よりDVDリリース 2004年12月18日より岩波ホールにて新春ロードショー

公開初日 2004/12/18

配給会社名 0087

解説


—“酔画仙”と称された伝説の画家 チャン・スンオプ(張承業)

数奇な運命を経て宮廷画家にのぼりつめた天才画家・張承業の知られざる生涯

スンオプは19世紀・朝鮮時代末期に貧しい家に生まれ、筆一本で宮廷画家にまでのぼりつめた実在の人物である。彼は、伝統的にこだわらない自由な画風で金(キム・)弘道(ホンド)、申(シン・)潤(ユン)福(ボク)と共に“朝鮮時代三大画家”と称される巨匠である。しかし、偉大な画家として名を残していながら、残された絵も、彼に関する記録も極めて少なく“宮廷画家に任命されてから宮廷を3回も逃げだした”“酒と女なしでは絵が描けなかった放蕩者”などの記録が残っているのみで、“最後は仙人になった”とも言われ、その生涯はいまだに伝説と謎に包まれている。

—韓国映画でカンヌ国際映画祭監督賞受賞に輝く巨匠イム・グォンテク監督渾身の一作

『風の丘を越えて〜西便制』『太白山脈』『春香伝』など、現在まで100本近い映画を製作し、常に韓国映画界をリードしてきた巨匠イム・グォンテクが今度は東洋画の美しさをスクリーンに映し出すことに成功した。巨額の製作費をかけ、朝鮮時代末期の激動の時代を再現した重厚な作風は、正にイム監督の真骨頂である。さらに、本作で韓国映画として初めてカンヌ国際映画祭で監督賞を受賞した。

—韓国が世界に誇る名優達の豪華競演

無頼の画家の放蕩と苦悩を見事に演じたのは、幅広い演技力を見せる名優チェ・ミンシク(『シュリ』『オール・ドボーイ』)。また、彼の師であり、助言者でもあるキムには韓国映画の重鎮アン・ソンギ(『祝祭』『眠る男』『シルミド/SILMIDO』)、初恋の相手にはこれが映画デビューとなるソン・イェジン(『ラブストーリー』)、彼の唯一の理解者である女性にドラマで活躍するユ・ホジョンと豪華なキャストが脇を固める。

ストーリー



朝鮮時代末期、開明派の学者であるキムは、街で子供達に殴られている貧しい子供チャン・スンオプを助ける。

数年後二人は再会し、スンオプの絵の才能に驚いたキムは彼を通訳官の家へ預けた。通訳官の家で働きながら、絵の修行をつみ、スンオプは絵の非凡なる実力を発揮し始めた。酒に酔って興がわいたときにスンオプがとる筆からは神業のような絵が生まれ、スンオプは画家として名をなすようになった。

しかし周りの人々は彼の絵を名誉のために利用しようとするだけで、スンオプの心は満たされることは無かった。そんな彼を支えたのが没落貴族の娘で妓生(キーセン)となったメヒャンだった。

しかし時代の流れに翻弄され二人は何度もの別れと再会を強いられた。
ついに彼は宮廷画家にまでのぼりつめたが、生来の性癖を改めることなく束縛を嫌い、酒に酩酊し、女を愛し、逃亡と放浪を繰り返していた。

そんな彼にキムは「本物の芸術家になれ」と厳しく諭すのだった。スンオプの本当の苦悩の旅が始まった…。

スタッフ

監督:イム・グォンテク
製作・企画:イ・テウォン
原案:ミン・ビョンサム
脚本:イム・グォンテク、キム・ヨンオク
撮影:チョン・イルソン
照明:キム・ドンホ
編集:パク・スンドク
音楽:キム・ヨンドン

キャスト

チェ・ミンシク
ユ・ホジョン
アン・ソンギ
キム・ヨジン
ソン・エジン
ハン・ミョング
チョン・テウ
チェ・ジョンソン

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