原題:Pinocchio

2002年10月12日イタリア初公開

2002年/イタリア/カラー/111分/ 配給:アスミックエースピクチャーズ

2003年08月08日よりビデオレンタル開始 2003年08月08日よりDVDリリース 2003年3月21日(金・祝)より、丸の内プラゼールほか全国松竹系にてロードショー

公開初日 2003/03/22

配給会社名 0007

解説


『ライフ・イズ・ビューティフル』から4年。
生誕120周年を迎えるファンタジーの原点、誰も見たことがない原作に忠実なピノッキオが登場する。

 涙と感動のアカデミー賞3部門受賞作『ライフ・イズ・ビューティフル』から4年。彼が次に選んだのは、ご存知「ピノッキオの冒険」だった!
 フィレンツェで生まれ、フィレンツェの子供たちをモデルに書かれた、2003年2月で生誕120周年を迎えるイタリアを代表する童話。
 一本の丸太から生まれたいたずら小僧ピノッキオの愛と感動の物語。カルロ・コッローディによって書かれ、全世界250ヶ国で翻訳された、誰もが知っている童話であるが、今回ベニーニが目指したのは原作に忠実な“ピノッキオ・オリジナル・ストーリー”を創り上げること。誰も知らない、誰も見たことがないピノッキオとは一体どんな世界なのか?
故フェデリコ・フェリーニが夢見た世界を受け継ぎ、
最高のスタッフ・キャストをローマのスタジオに集結させた。

 この待望の新作は、今は亡き巨匠フェデリコ・フェリーニが、遺作『ボイス・オブ・ムーン』(’90)に出演し、撮影中に意気投合したベニーニを主役に構想していた。惜しくもその夢は実現されなかったが、それから10年、その遺志をくみ、ベニーニ自身が監督・脚本で遂に完成させたのである。

 この夢のような世界を一体どのように生み出せばよいのか?これが最大の難問であったが、子供たちが思い描く自由奔放でシュールな架空の世界に現実味を加味し、不思議だがよりリアルな世界観を目指す事にした。

 まず、『ヒート』『インサイダー』でハリウッドで活躍中のイタリア人撮影監督ダンテ・スピノッティを呼び寄せ、現実とファンタジーを融合させた映像を作り、トスカーナの広大な風景に、この世にないきらめきを散りばめる事に成功した。さらに美術監督と衣装デザインにイタリア映画界の重鎮、『アマルコルド』『カサノバ』『ボイス・オブ・ムーン』等のフェリーニ作品、『ソドムの市』『アポロンの地獄』等のパゾリーニ作品になくてはならない存在のアカデミー賞2度受賞のダニーロ・ドナーティを招き、ローマの巨大スタジオに1年かけていくつものセットを作り出した。原作に書かれていた“どこにも存在しないような場所”が現れたが、残念な事にこの素晴らしいセットが遺言となり、マエストロはこの世を去った。また、仕上げのために『グリーン・デスティニー』で驚きの映像を披露したSFXの達人ロブ・ホジソンに「自分の肉体で演じたおとぎの世界に魔法のベールをかけるように」とベニーニは最後に依頼した。

 さらに感動を盛り上げる音楽には、『ライフ・イズ・ビューティフル』でアカデミー賞を受賞したニコラ・ピオヴァーニ。『ジンジャーとフレッド』『ボイス・オブ・ムーン』などのフェリーニ後期の作品を支え、『グッドモーニング・バビロン!』などのタヴィアーニ兄弟の作品や最近では『息子の部屋』等のナンニ・モレッティ作品を手掛け、現代のイタリア映画界を代表する作家の作品を手掛ける。本作は『ライフ〜』から一転、トスカーナに響きわたる雄大な音楽を作り出した。また、エンドクレジットには「ピノッキオのカンツォーネ」を作曲し、なんとベニーニ本人に歌わせているのでお楽しみに。

 キャスティングもベニーニらしさを極めた。CG技術やアニメーションの代わりに、ユーモアを高め、生身の人間の動き、その魅力と迫力を重要視し、さらに原作を反映できる顔、独特でおかしな表情を求めた結果、オール・イタリア人キャストを揃えた。ピノッキオを導く“青い妖精”のお馴染みニコレッタ・ブラスキを筆頭に、ピノッキオの親友ルシーニョロに『愛のめぐりあい』のキム・ロッシ・スチュアート、ジェッペット爺さんに『鉄道員』のミーノ・ベレイ、キツネとネコに人気のコミック・デュオ マックス・カヴァッラリ&ブルーノ・アレーナ、物を言うコオロギにナポリのキャバレーパフォーマーで歌手のぺッぺ・バーラなど往年の名作に出演した俳優を始め、舞台俳優から芸人に至るまで、多彩な顔が次々と登場する。肝心のピノッキオはといえば…見てのお楽しみ。

ストーリー


トスカーナ、夜明け前。寝静まるフィレンツェの街を白い馬車が走る。200匹のネズミに引かれたその馬車には、青い妖精が乗っていた。どうやら道に迷ったようだ。
困った妖精が青い蝶を放つと、やがて一本の丸太にとまった。すると、寒々とした街に朝陽が射し、“それ”は誕生した・・・。

スタッフ

監督/脚本:ロベルト・ベニーニ
製作:ニコレッタ・ブラスキ
撮影:ダンテ・スピノッティ
共同脚本:ヴィンチェンツォ・チェラーミ
原作:カルロ・コッローディ
音楽:ニコラ・ピオヴァーニ
編集:シモーナ・パッジ
美術/衣装/装置:ダニーロ・ドナーティ
視覚効果監修:ロブ・ホジスン
製作(メランポ・チネマトグラフィカ):エルダ・フェッリ、ジャンルイジ・ブラスキ
製作総指揮:マリオ・コトーネ

キャスト

ピノッキオ:ロベルト・ベニーニ
青い妖精:ニコレッタ・ブラスキ
ジェペット:カルロ・ジュフレ
メドーロ:ミーノ・ベッレイ
物を言うコオロギ:ペッペ・バーラ
ルシーニョロ:キム・ロッシ・スチュアート
人形一座の火喰い親方:フランコ・イァヴァローネ
キツネ:マックス・カヴァラリ
ネコ:ブルーノ・アレーナ
サルの裁判官:コルラード・パニ
おもちゃの国のバターマン:ルイス・モルテーニ
サーカス団長:アレッサンドロ・ベルゴンゾーニ

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