原題:sympathy for Mr.Vengeance

東京国際映画祭2002アジアの風部門出品作品::http://www.tiff-jp.net/ 第22回 映画評論家協会賞/監督賞,脚本賞

2002年3月29日韓国公開

2002年/韓国/117分 配給:シネカノン 提供:CJエンターテインメント

2013年10月12日(土)シネマート新宿にてKーMovieフェスティバル開催! 2005年07月22日よりDVDリリース 2005年07月22日よりビデオリリース 2005年2月5日、新宿武蔵野館にてロードショー 2002年10月29日渋谷ジョイシネマ、11月3日シアターコクーンにて上映

公開初日 2005/02/05

配給会社名 0034

解説


韓国初のハードボルド映画誕生
悲劇が呼んだ五感を揺るがす魂の高揚

『復讐者に憐れみを』は真の意味で韓国初のハードボイルド映画であることは間違いない。これまでも多くの韓国映画が“ハードボイルド”と銘打って世に送り出されてきたが、それらはいずれもとことんリアリズムに根ざすのではなく、観客の緊張感を和らげるユーモラスな場面を戦略的に盛り込んできた。だが、“ハードボイルド映画”に緊張を和らげる要素は必要ない。
冒頭からエンディングまでリアリティーをあるがままに表現することで観客をくぎづけにし、忘れ難い印象を植え付ける。そんな映画であろうとしたのが『復讐者に憐れみを』である。我々が生きるこの社会がどんなものなのか、そして個々の人生に襲いかかる嵐と、その抗し難いカの前に人間がいかに崩れ落ちるかを描いている。涙や笑いを過度に押しつけることなく、力強い映像とカタルシスで観客の胸をわしづかみにする。

パク・チャヌク監督が5年かけて練り上げたストーリー
それは『JSA』の前から始まっていた

『JSA』(00)は韓国映画の興収記録を塗り替え、“大ヒット”のコンセプトを永遠に変えた。世界じゅうで注目を集め、現代韓国映画の古典にまでなった『JSA』は、分断された朝鮮半島の人々の希望を込め、戦争に直面した時のヒューマニズムを描いていた。『復讐者に憐れみを』は監督パク・チャヌクが『JSA』を作る前からずっと取り組んできたストーリーであり、誘拐、暴力、そして殺害が象徴する現実を鋭い視点で掘り下げている。『復讐者に憐れみを』は観る者にこれまでの映画とは全く異なるスタイルでさらに濃密な体験を約束している。

ソン・ガンホ、シン・ハギュン、ぺ・ドゥナがスクリーンで魅せる驚異の変貌

『JSA』の大成功に貢献したソン・ガンホとシン・ハギュンが再び『復讐者に憐れみを』で共演する。舞台や映画で確固たる実績を築いてきたふたりだが、『復讐者に憐れみを』での演技は特別なチャレンジとなった。今までのイメージを完全に脱ぎ捨て、全く新しい役柄になりきらなくてはならなかったからだ。ソン・ガンホは彼のトレードマークだった純真なイメージから、厳しい目つきの冷酷無情な男に変身した。シン・ハギュンは人懐っこい微笑みを浮かべるだけで話すことができない聴覚障害者を演じた。この強力な主演陣に加わるのは新しい世代のヒロインと言われるぺ・ドゥナ。『ほえる犬は噛まない』(00)で高い評価を受けた彼女は、今回は“ファム・ファタール”(危険な魅力を持つ女)を演じ、その才能を見せつけた。ソン・ガンホ、シン・ハギュン、ぺ・ドゥナ、この3人がスクリーンを圧倒する。

ストーリー

みんな、死んだ。無情にも、ひとりを残して。

優しい姉さんにきれいなカノジョ…この世はあったかい。そうだよね?

リュウは自分の片方の腎臓を病気の姉に提供したいと願うが、検査の結果は不適合だった。
さらに、看病のために欠勤したことが響いて彼は工場から解雇されてしまう。退職金はわずか1千万ウォン(7千ドル)。その後も彼には災難が続く。臓器取引の闇市場の売人とかかわって彼の腎臓を盗まれたうえに、虎の子の1千万ドルも失う。そんな時、病院から姉の移植にドナーが現れたと知らされるが、もう金はない。すると、リュウの恋人ユンミは金持ちの子供を誘拐すればいいと言う。「正しい理由のための誘拐なら犯罪じゃないわ。」とささやいて。

だが、偶発的な事故で子供が死に、彼らは全世界を敵に回した。

ドンジンは技術屋から現在の地位まで上り詰めた努力の人。不幸にも、彼の妻は家庭を顧みない彼と離婚する。彼に残されたのはひとり娘のユサン(Yoosun)だけだった。そのユサンがある日、誘拐されてしまう。彼に送られてきたのは人形を抱いた娘の写真。悩み抜いたドンジンは警察に通報するのをやめ、身代金を用意する。しかし、その翌日、ユサンの溺死体が発見される。娘の冷たくなった体を前に、ドンジンは必ず犯人を見つけると誓う。

スタッフ

製作総指揮:SEOK Dohg-Jun、HAH Sung-Keun、イム・ジンギュ
製作:イ・ジェスン
監督:パク・チャヌク
脚本:LEE Moo-Young、イ・ジョンヨン、パク・リダメ
助監督:LEE So-Young、HANJang-Hyuck
撮影:キム・ビョンイル
照明:パク・ヒョヌォン
音楽:PAE Hyun-Jin
音響:KiM Seok-Won
録音:LEE Seung-ChuI
アート・ディレクター:チェ・ジョンファ
衣装:SHIN Seung-Hee
小道具:JANG Seok-Hoon
編集:キム・サンボム
セット・デザイン:オ・サンマン
メイク:SHIN Jae-Ho、SONG Jong-Hee
特殊効果:KlM Jae-Min、KIM Chang-Hee
KlM June-Whan、LEE Jung-Soo
ライン・プロデューサー:SOHN Sae-Hoon
マーケティング:SONG Kee-Sun
インターナショナル・マーケティング:キャサリン・パク

キャスト

ソン・ガンホ
シン・ハギュン
ペ・ドゥナ
イム・ジウン
ハン・ボベ
イ・デヨン
キ・ジュボン
キム・セドン
イ・ユンミ
リュ・スンボム
チ・デハン
ホ・ジョンス

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