原題:What to Do in Case of Fire?

爆発するヤバイ過去。

2002年1月31日ドイツ初公開

2002年/ドイツ=アメリカ/カラー/101分/シネスコ/SDDS・ドルビーデジタル・ドルビーSR 字幕翻訳:佐藤恵子 配給:ソニー・ピクチャーズエンターテインメント

2007年11月28日よりDVDリリース 2004年02月06日よりDVDリリース 2004年02月06日よりビデオリリース 2003年8月30日よりシネマメディアージュにてロードショー

公開初日 2003/08/30

配給会社名 0042

解説


ベルリンにある空き家の豪邸で起こった爆発が、6人の男女の運命を変える。かつてパンクを信奉し、アナーキーな抵抗運動を繰り広げた若者たちが仕掛け、不発に終わった時限装置が、15年後に目を覚ました。捜査を開始した警察の押収物のなかには、彼らの犯罪の動かぬ証拠となるフィルムが紛れ込んでいた!今では異なる人生を歩む仲間たちは、フィルムを取り返すために再び結束する。かつて同じ夢を見た6人の男女の友情、恋愛、裏切り、衝突、そして警察との駆け引きや対決が、ユーモアやアクションを交えてスリリングに描き出される。6人の仲間が再び爆弾製造に着手し、雪のように降り注ぐ消火器の泡に包まれる幻想的なシーンでは、失われた過去が生き生きと甦り、警察署内で追い詰められた彼らが、反撃に転じるシーンでは、かつてのアナーキストと警察の力関係が、一瞬だけ痛快な逆転を見せる。
激動の時代に行動をともにした仲間たちが、ある出来事をきっかけに再会し、過去と自分を見つめ直していく物語といえば、ジョン・セイルズの『セコーカス・セブン』やローレンス・カスダンの『再会の時』といった作品がすぐに思い浮かぶ。この『レボリューション6』では、そんなヒューマン・ドラマの魅力に加え、近年の大ヒット作『ラン・ローラ・ラン』『es』に続いてドイツ映画界が放つスタイリッシュな映像と音楽のなかで、夢と現実、過去と現在が鮮やかに交錯していく。
音楽では、アグレッシブなパンク・ミュージックとレディオヘッドやマニック・ストリート・プリーチャーズの繊細なサウンドのコントラストが、過去の熱気と現在の閉塞感を見事に際立たせている。仲間たちのリーダー的な存在で、今も夢と情熱を失わないティムを演じるのは、現代のドイツ映画界を代表するスターで、アメリカ映画にも進出しているティル・シュヴァイガー(『ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア』『ドリヴン』)。その5人の仲間達には、映画・演劇界から個性派・演技派の俳優たちが集められ、絶妙のアンサンブルを繰り広げる。さらに、ドイツの誇る名優クラウス・レヴィッシュ(『マリア・ブラウンの結婚』『戦争のはらわた』)が、6人を執拗に追い詰めていく強面の刑事を好演している。監督は、90年代に数多くのミュージック・ビデオを手がけ、テレビ映画での演出も評価される新鋭グレゴー・シュニッツラー。その優れたセンスは、この映像と音楽に遺憾なく発揮されている。

ストーリー


ベルリンのクロイツベルグ地区、マッハナウ通り。かつてそこでは、6人の仲間たちが廃屋となった建物を不法占拠し、帝国主義に対してアナーキーな抵抗運動を繰り広げた。しかし、壁の崩壊やドイツの統一、ユーロの導入といった急激な社会の変化のなかで、仲間はバラバラになり、いまも残っているのは、夢と情熱を失わないティムと車椅子の生活を送るホッテのふたりだけだった。
ある日、空き家となっている豪邸で爆発が起こる。15年前に彼らが仕掛け、不発に終わった爆弾の時限装置が目を覚ましてしまったのだ。警察の捜査を指揮するのは、80年代に不法占拠者たちと渡り合った強面のマフノフスキー刑事だった。不法占拠者たちの拠点だったマッハナウ通りを急襲した警察が押収した証拠品のなかには、6人の犯罪を暴露するフィルムが紛れ込んでいた。それを取り戻さなければ、彼らは破滅することになる。
ティムとホッテは、それぞれに異なる人生を歩んでいる昔の仲間たちに連絡をとった。マイクは、広告業界で成功を収め、テラーは、検察官を目指し、ネレは、シングル・マザーとなって子育てに追われていた。そして、ティムの恋人だったフローは、流行のファッションを身にまとい、豊かで安定した生活を手に入れようとしていた。彼らの再会はぎごちなく、気まずいものだったが、いまはとにかく力を合わせるしかなかった。
6人は、警察に潜入するために、情報収集を開始した。マイクは、テレビのジャーナリストを装い、警察署内を取材する約束をとりつけた。彼らはまんまと署内に入り込み、証拠品の保管場所でフィルムを確認するが、手がかりをつかみかけたマフノフスキーに疑惑の目を向けられ、慌てて退散するしかなくなった。マフノフスキーに、事件の鍵を握る証拠が署内にあることを嗅ぎつけられたからには、6人にはもはや一刻の猶予も許されなかった。そこで彼らは、もう一度爆弾を作り、フィルムを吹き飛ばしてしまうという大胆な計画を思いつくのだが…。

スタッフ

製作:ヤコブ・クラウセン
   トマス・ヴェブケ
監督:グレゴー・シュニッツラー
脚本:アンネ・ヴィルドゥ
   ステファン・デーンネルト
撮影:アンドレアス・ベルガー
キャスティング:ネジー・ネスラウアー
音楽:ステファン・ツァッハリアス
美術:ソーニャ・B.ツィンマー
ライン・プロデューサー:ウリ・プッツ
衣裳デザイン:イヴァナ・ミロス
編集:ハンスヨゥルグ・ヴァイスブリッヒ
製作デザイン:アルブレヒト・コンラード

キャスト

ティル・シュヴァイガー
マーティン・ファイフェル
セバスチャン・ブロンベルグ
ナジャ・ウール
マティアス・マシュケ
ドリス・シュライツマイヤー
クラウス・ルヴィッシュ

LINK

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