原題:Shade

最後に残る者(シェイド)は誰だ?!

2003年/アメリカ/カラー/101分/ビスタ/ドルビー・デジタル 配給:エスピーオー

2004年07月02日よりDVD発売開始 2004年3月27日 有楽町スバル座他にて全国ロードショー

(c)2003 RKO PICTURES, LLC ALL RIGHTS RESERVED

公開初日 2004/03/27

配給会社名 0116

解説


 年間に2兆円とも4兆円とも言われる金額が動く街ラスベガス。ここで巨大な成功を手にしようと集まった3人の男女がいた。すべてを見通す冷徹なリーダーのミラー。カードを自在に操るNo.1ギャンブラーのヴァーノン。その魅力でターゲットを離さない女ティファニー。3人のチームは、綿密な計画と鮮やかなテクニックで大きな仕事を次々にモノにしていく。そしてついに、ラスベガスの伝説と言われるギャンブラー、“無敗のディーン”と対決する日を迎えた。しかしその勝負には、信じられないような罠が張り巡らされていた…。

 「シェイド」とは、ギャンブラー本人にしか分からないマークが付けられた『切り札』のこと。その名の通り、この作品はありとあらゆるテクニックを身につけた凄腕のギャンブラーたちが切り札を賭けて繰り広げる生き残りのゲーム。誰もがきっとダマされるラストを始め、サプライズ満載の知性派クライム・ドラマなのである。

 この手の犯罪ドラマは、ともすれば現実離れしがちだが、それを説得力あるものにするために超一級のキャストが選ばれた。チームを演じるのは「ユージュアル・サスペクツ」のガブリエル・バーン、「M:I-2」のサンディ・ニュートン、特訓の成果である見事なカードさばきを披露する「リーグ・オブ・レジェンド」の注目株、スチュアート・タウンゼント。そして、伝説のギャンブラー「ディーン」役には、出演作50本目という新境地に達したシルヴェスター・スタローンが、初老を迎えた男の横顔を見事に演じている。

 また、脇役たちにも抜かりがない。ディーンと絡むラスベガスのレストラン・オーナーには円熟した女性の魅力を放つアカデミー賞女優メラニー・グリフィス。ギャンブラーたちから「プロフェッサー」と敬まわれる老人に、「カプリコン・1」「ザ・ファーム/法律事務所」の大ベテラン、ハル・ホルブルック。本作品では製作陣にも名を連ねた「ペティコート作戦」「ザ・プレイヤー」のベテラン女優ダイナ・メリルが、贅を尽くしたカジノハウスのオーナーとして登場する。

 さらにスタッフとしては、撮影に「地球に落ちてきた男」「キューティ・ブロンド」のアンソニー・B・リッチモンド、全編を流れる渋いスコアを手がけた「シッピング・ニュース」のクリストファー・ヤング、こだわりに満ちたプロダクション・デザインを「バニラ・スカイ」のグレゴリー・ヴァン・ホーンらがそれぞれ担当している。

 そして注目すべきは監督のダミアン・ニーマン。タランティーノのバンド・アパート出身で自身もプロ級のポーカー・プレイヤー。伝説のクラブハウス「マジック・キャッスル」で磨いたテクニックを武器にカジノで荒稼ぎをし、その利益で本作品を製作した根っからのギャンブラーなのだ。そして、その知識の全てが映画の中に注がれているのは当然のことである。

 なお、製作は往年のメジャーにしてこの作品で再び活動を本格化したRKOが担当している。

ストーリー



 世界最大のカジノ・シティ、ラスベガス。訳ありでセコい素人をダマして食いつないでいたミラーにも運が向いてきた。妖艶な相棒ティファニーが絶好の獲物を引っかけたのだ。最近カジノで羽振りのいい黒人ジェニングス。相当自惚れている今のうちに仕掛けておこうというのだ。ミラーはかつてのパートナーでカードの天才ヴァーノンを東海岸から呼び寄せる。2人の間にはティファニーを巡って感情の行き違った時機もあったが、クールなヴァーノンはそんなことは忘れているようだった。

 早速3人は完璧な計画を立てる。それは、ヴァーノンが親でカードを配るときには、ジェニングスに必ず勝てるカードを振り込む、というものだった。もちろん2人は初対面の設定だ。この計画に二つ返事で乗ったジェニングスは、早速カジノ・ハウスへと乗り込んだ。

 ヴァーノンのカードさばきは完璧だった。絶妙な当たり役を配るのは当然、メンバー全員のカードを把握し場を支配した。ジェニングスはわけなく勝利を重ねていった。だが、それも調子に乗ったジェニングスが、無理に賭け金をつり上げたことでぶち壊しになった。どこで計算が狂ったのか、それを上回る手によって、ジェニングスは8万ドルを損してしまったのだ。3人はジェニングスを責めて、彼から立ち去った。

 しかし、これは全てトリックだった。ジェニングスを引っかけるために、全てはミラーを中心に仕組まれたモノだった。カジノ・ハウスも、他の客も、つり上がらない掛け金も。8万ドルは早々に分配され、チームは一旦解散した。

 その8万ドルは、実はラスベガスの権力者マリーニに納める上納金だった。罠だと知ったマリーニの組織は、冷酷な殺し屋を差し向けてジェニングスを葬ると、ミラー、ティファニー、ヴァーノンを追った。

 そのころ3人はいくつかのヤマをモノにしたあと、ついに伝説と言われるギャンブラー、“無敗のディーン”を交えたアンダーグラウンド・カジノ最大のイベントに参加しようとしていた。会場はルーズベルト・ホテルの一室、試合はポーカー、参加費用だけでも25万ドル。総額は200万ドルを優に越えるものだった。人生最大の勝負を前に3人は静かに興奮していた。

 「これが最後になるかもしれない」  そして、ディーンもまた引退を考えていた。闘争心が持てなくなっていた彼は、これで負けたら足を洗い、かつての恋人イブと2人で暮らそう-。ディーンの気持ちはかつて無いほど弱くなっていた。

 ついにゲームが始まった。序盤戦から抜け出したのは、やはりヴァーノンとディーン、そして他のメンバーは敗れ去り1対1の戦いとなった。だが、そのころからヴァーノンのカードはことごとくディーンに見破られた。トリックがあるに違いない。テーブルに付いていないのはミラー、ティファニー、そしてイブ。ディーンの実力か、身内の裏切りか、ファイナルを前に、ゲームは大きく動き始める。ヴァーノンが全てのテクニックを使って放った最後の一手、そして勝負の行方は予想も付かない方向へと転がり始める。

スタッフ

監督・脚本:ダミアン・ニーマン
製作:テッド・ハートリー、マーヴ・グリフィン、
   デイヴィッド・M・シュネップ、クリストファー・B・ハモンド
撮影:アンソニー・B・リッチモンド
美術:グレゴリー・ヴァン・ホーン
音楽:クリストファー・ヤング
衣装:スザナ・プイスト
配給:エスピーオー

キャスト

シルヴェスター・スタローン
スチュアート・タウンゼント
ガブリエル・バーン
サンディ・ニュートン
ジェイミー・フォックス
メラニー・グリフィス
ハル・ホルブルック
ダイナ・メリル

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