原題:MOON CHILD

ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2003特別招待作品::http://www.nifty.ne.jp/fanta/yubari/sakuhin2003/

2003年/日本/カラー/35mm/119分/ビスタサイズ/ドルビーSR 配給:松竹

2003年08月23日よりビデオレンタル開始 2003年4月19日より丸の内ピカデリー2にてロードショー公開

(C)2002 MOON CHILD Film Pertners

公開初日 2003/04/19

配給会社名 0003

解説


 音楽シーンはもちろん、CMやテレビ番組など様々なメディアで自身の在り方を確立し、常にアーティストとしての感性を磨き続けてきたGackt。今までも自ら指揮をとり、独自の美学を感じさせるプロモーションビデオを製作してきた彼が、自分の中に芽生えたイメージを、音楽という表現ではなく、映像として本格的に具現化したもの、それが映画『MOON CHILD』。
 自らもシナリオ作りに参加する中で、Gacktが主人公としてイメージしたのは、L’Arc〜en〜Cielのボーカリストであり、ソロ活動でも自身の歌を追及、そのかたわらでデザインなどビジュアル・ワークにも深いこだわりを見せてきたHYDE。これまで映画への出演依頼をすべて断っていたHYDEが、Gacktの音楽とは違うスタンスで描かれるメッセージに共鳴し、出演を快諾。実現不可能と思われた、日本で絶大な人気を誇るミュージシャンであるふたりの、夢のようなコラボレーションが、スクリーンという新たなステージで遂に実現した!

 舞台は、2014年。経済破綻により日本は崩壊、多くの人が移民となって海外へ流れ、アジアの一角にある小さな街・マレッパは、日本人をはじめ様々な人種であふれていた。糧と自由を求め、ぶつかりあう人々。欲と暴力によって、失われていく秩序。そんな渾沌とした街の中で若者たち5人は、明日の生存さえ不確かな生き方をする男・ショウと、永遠の命がありながら明日を望まない男・ケイを中心に、ささやかながら輝かしい日々を送っていた。淡い恋模様、男同士の友情、たえない笑い声。……しかし、それも長くは続かなかった。やがて激化する争いの中で犠牲になり、すれ違い、仲間たちはバラバラになっていく。深い哀しみと愛情に揺れる人々の想いが、それぞれの”一番大切なもの”を守るために暴走する。そして、その手に残るものは——?

 主人公のケイにHYDE。もう一人の主人公、ショウにGackt。そして友情をわかちあう仲間の一人・孫を演じるのは、台湾で絶大な支持を得るミュージシャンであるとともに、藤原紀香主演『SPY_N』の出演で話題を呼んだ王力宏(ワン・リーホン)。その妹・イーチェを、『金魚のしずく』に主演し、香港アカデミー賞にあたる第21回香港電影金像奨最優秀新人賞にノミネートされた郭善 (ゼニー・クオック)が好演。その他、日本からは山本太郎、寺島進、鈴木杏、石橋凌、豊川悦司といった豪華な役者陣がアジア各地より集結し、全編海外ロケで行なわれた映像世界と熱くせつないストーリーに一層の深みを与えている。

ストーリー


1888 彼ハ生マレタ。
2004 日本崩壊。
2014 移民の街 Mallepa~マレッパ~に漂着。運命の出逢い。
2025 絆、恋、夢、孤独、葛藤、別れ。
2045 再会。そして

1999年12月31日。あと数時間で新世紀を迎えようと世界中が沸き立つ中、繁華街の路地を警官に追われて逃げる中年男・ルカ(豊川悦司)と青年ケイ(HYDE)。彼らは永遠に死ぬことの出来ない呪われた宿命を背負っていた。しかし今、ルカの力は弱りきり、自ら命の終わりを望んでいた。海がみたいと言ったルカを浜辺に連れ出すケイ。「夕暮れに君と見たオレンジの太陽 泣きそうな顔をして 永遠のさよなら……」ケイの目の前で、唄を口ずさむルカの肉体は、オレンジ色に染まる夜明けの光の中で炎上していく……。

2004年。経済破綻により日本は崩壊、多くの人が移民となって海外へ流出した。
2014年。アジアの一角にある小さな街・マレッパは、日本人をはじめ、母国を失った様々な人種の人々であふれていた。8歳になったばかりの少年ショウは“マレッパの孤児”と呼ばれるストリートチルドレンだ。ショウは生きるために兄の信士や仲間のトシたちと万引きやかっぱらいをして暮らしている。そんなある日、廃墟の中で、ショウは倒れていたケイ(HYDE)と出会う。

2025年。19歳になったショウ(Gackt)は、ケイやトシ(山本太郎)たちと一緒に、地元のマフィア組織“義心会”を襲撃して大金をせしめようとしていた。ショウたちと時を同じくして、“義心会”に恨みを持つ青年・孫(王力宏)が事務所を襲撃。激しい銃撃戦の中で奇妙な友情に結ばれる。孫は“義心会”の連中に暴行を受けた妹のイーチェ(郭善 )の復讐のため、ひとりで事務所を襲撃したのだった。イーチェは暴行を受けたショックで口がきけなくなっていたが、画家を目指し、公園に壁画を描く仕事をしていた。そんなイーチェにひとめ惚れしてしまうショウ。一方、イーチェはケイに恋をしてしまう。淡い三角関係を形作りながらも、ショウたちの輝ける季節が始まる。それは深い哀しみを背負って生きてきた彼らにとって、かつて味わった事のない幸福な日々だった。しかし、それも長くは続かなかった。イーチェの壁画の完成披露の日、“義心会”の殺し屋が復讐にやってきたのだ。ショウをかばい、壮絶な最期を遂げるトシ。その時、ケイが呪われた力で殺し屋たちを惨殺していく。ケイの恐るべき姿を見て、愕然として立ち尽くす孫とイーチェ。やがてケイは、皆の前から姿を消した・・・。
すれ違い、バラバラになってしまった仲間たち。しかし20年後、深い哀しみと愛情に揺れる想いの中で、彼らは再会する。そして——。

スタッフ

Produced by …… 平野 隆
Co-Producers … 神野 智
下田淳行
Written by ……… Gackt
    瀬々敬久
    井土紀州
Music by………… 安川午朗
Cinematographer 柴主高秀(J.S.C)
Lighting Director 渡部 嘉
Production Designers 丸尾知行
    吉田悦子
Sound Mixer …… 井家眞紀夫
Film Editor ………大永昌弘

Directed by……… 瀬々敬久

製  作:TBS、松竹、毎日新聞社
     WOWOW、MBS
     カルチュア・パブリッシャーズ
     スポーツニッポン新聞社
制作協力:ツインズジャパン
配  給:松竹

キャスト

ケイ:HYDE
ショウ:Gackt
孫:王力宏(ワン・リーホン)
イーチェ:郭善 (ゼニー・クォック)
トシ:山本太郎
信士:寺島 進
ハナ:鈴木 杏
ローリエ:石橋 凌
ルカ:豊川悦司

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