原題:Wild Berries

第3回東京フィルメックス・コンペティション部門出品::http://www.filmex.net/ 東京国際映画祭提携企画トーキョー・フィルム・メーカーズ・コンベンション・新藤兼人賞銀賞受賞

2003年/日本/カラー/108分/ 配給:ザナドゥー

2004年04月23日よりDVDリリース 2003年9月6日よりシネ・アミューズにてロードショー

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公開初日 2003/09/06

配給会社名 0103

解説


是枝裕和監督の門下で育った西川美和監督デビュー作。主演は、映画初主演となる雨上がり決死隊の宮迫博之。
行方知れずだった兄の帰宅により平穏に見えた一家は大きく揺れ動く……。綿密に構成された脚本に基づき、個性的なキャストを見事に演出した西川美和は、是枝裕和監督『ディスタンス』等の助監督を経て本作で監督デビュー。TVで活躍中の宮迫博之が映画初主演にして、どこか憎めない詐欺師を軽妙に演じる。

幼い頃から真面目で優秀な娘、優しい母に働き者の父、呆けてはいるが明るい祖父・・・・と、一見ごく平凡で幸福そうな明智一家。しかし行方不明だった放蕩息子が10年ぶりに家に舞い戻ってきたことから、家族が、そして彼らを支えてきた善と悪の価値観がものの見事に、脆くも崩れ去っていく。正論をふりかざし生きてきた妹と破天荒な兄の姿を通じ、家族の反目と和解、そして混沌をシニカルに描く傑出したホームドラマが誕生した。

出演は、本作が映画初主演となる雨上がり決死隊の宮迫博之。口八丁手八丁の憎めない詐欺師の兄を軽妙に演じ、お笑いスターとしての才能だけでなく映画俳優としての器の大きさをも見せつける。そして対照的な妹を、着実にキャリアを重ね、さらに女優としての円熟味も増したつみきみほが演じ、物語をさらに深みあるものへと昇華させた。

監督は『ワンダフルライフ』『DISTANCE』(是枝裕和監督作品)や『M/OTHER』(諏訪敦彦監督作品)等に演出スタッフの中心メンバーとして加わり、今回待望の監督デビューを果たした弱冠28歳の新鋭・西川美和。そして、西川の手によるオリジナル脚本に惚れこみ映画化を切望した是枝裕和が初のプロデュースを手掛けているのも話題だ。

ストーリー

祖父と、父と、母と、娘の私。
ベテランサラリーマンの父は、堅固で誠実な人柄で、周囲からも厚い信頼を得てきた人です。父は一家の要、敬い、慕ってやまぬ大樹のような存在です…ということになっていました。
そんな忙しい父を支え、家庭をきりもりする母は、ここ数年痴呆の重くなってきている祖父の介護を厭うこともなく、強く朗らかに毎日を受け止めています…ということになっていました。
温かい家族に見守られながら、幼い頃からの夢だった小学校の教師として働いている私ですが、職場で出会った優しい恋人と、もうすぐ結婚…ということになっていました。

私たち4人は、それぞれ、互いを思いやりながら、幸せに暮らしています。
ああ、安らかな我が家。
この世で一番、大切なものです。
それを育み、守るために、私たち一家がこの10年、どんなに骨を折ってきたことでしょう。
どんなことがあっても、この調和を乱すようなことだけはしてはならない。
お兄ちゃんだけには、もう決して帰って来て欲しくない…と思っていたのに。

スタッフ

監督・脚本:西川美和
プロデューサー:是枝裕和
撮影:山本英夫
美術:磯見俊裕
録音:鶴巻仁
音楽:中村俊
編集:宮島竜治
ポスター撮影:ホンマタカシ
制作:テレビマンユニオン
製作:バンダイビジュアル、テレビマンユニオン、エンジンフィルム、シィースタイル
配給:ザナドゥー

キャスト

宮迫博之(雨上がり決死隊)
つみきみほ
平泉成
大谷直子
手塚とおる
絵沢萠子
寺島進
蛍原徹(雨上がり決死隊)
笑福亭松之助

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