ピニェロ – CINEMATOPICS

原題：PINERO

2001年／アメリカ／カラー／95分／ヴィスタサイズ／ドルビーSRD／配給：メディア・スーツ

2004年1月31日よりシアター・イメージフォーラムにてロードショー公開

公開初日　2004/01/31

配給会社名 0066

解説

ラップ、ヒップ・ホップのオリジネーターとも言われる、
ニューヨリカン・ポエットのミゲル・ピニェロ。
彼の生涯が始めて映画となった！！

ミゲル・ピニェロ。ニューヨークに住むプエルトリコ人で彼の名を知らない者は誰もいない。詩人、俳優、戯曲家でありながら、犯罪歴多数。ジャンキーとしてその短い人生を送り、ラテン・コミュニティの代表的な文化アイコンとして、今もＵＳラティーの達の心に生き続ける男。“ニューヨーリカン”（ニューヨークのプエルトリコ人）の精神的な支柱として、ロワー・イースト・サイドのストリートを疾駆した吟遊詩人。この映画はラップやヒップホップのオリジネーターの一人として語り継がれ、近年再評価されつつある一人のニューヨリカン・ポエットのドラマチックな生涯を世界で始めて映画化した作品である。

ラテン派セクシーの実力派ベンジャミン・プラット主演

“本人の生き写し”“まるでピニェロが生まれ変わってこの世に現れたようだ”と絶賛され、魂そのものから本人になりきり、情熱的でエキセントリックなニューヨリカンのカリスマ、ピニェロを演じたのはラテン系セクシーの実力派、ベンジャミン・プラット。ピニェロの親友、ミゲル・アルガリンに、『ユージュアル・サスペクツ』(95)、『スモーク』(95)等、50本以上の映画で名脇役を勤めたベテラン、ジャンカルロ・エスポジート。恋人シュガーに『００７／消されたライセンス』(89)でボンド・ガールを演じ、一躍注目を浴びたタリサ・ソト。彼女はニューヨークで生まれた正真正銘のプエルトリカンで、本作の共演が縁で現在はベンジャミン・プラット夫人である。さらに、ミュージカル映画史上に残る名作『ウェスト・サイド物語』(61)でアカデミー賞を受賞したリタ・モレノが、ピニェロの母親に扮しているのも大きな見所である。監督はキューバ系アメリカ人のレオン・イチャソ。ＵＳラティーノの生活を描いた先駆的作品として有名なルーベン・プラデス主演の『クロスオーバー・ドリーム』(85)で一躍その名を轟かせた彼が、自己のルーツにも通じるピニェロの人生を大胆に再構築している。注目は音楽を担当したキャップ・ハンラン。ピニェロとも親交を深めていた彼のフリーキーで洗練されたサウンドは、まさに音によるピニェロのポートレートとも言える趣きである。

ストーリー

プエルトリコのグラボで生まれたミゲル・“マイキー”・ピニェロは、子供の頃、親と共にアメリカへ移住した。ご多分にもれず、移民の子として育った者に世間の目は冷たかった。“ヤク中”、“窃盗”、そして“服役”を繰り返す毎日。そんなおり、武装強盗犯としてぶち込まれたシンシン刑務所で、ストリートの言葉を魔術のように自在に操り、詩的表現をする彼は、仲間の勧めで服役体験を基に戯曲「ショート・アイズ」を執筆することになる。児童暴行犯をさすスラングをタイトルにした「ショート・アイズ」はプエルトリカンやアフロ・アメリカンばかりの刑務所に白人が収監されるというショッキングな内容のドラマだったが、発表されるやセンセーションを巻き起こし、演劇界の大御所ジョセフ・パップの後押しもあり、見事とトニー賞６部門にノミネートされるという大成功をおさめた。どん底から光の当たる場所へ引き出されたピニョロ。けれども、根っからのストリート育ちの彼には華やかなショー・ビジネスの世界はどこか居心地が悪かった。アクシデントやトラブルを引き起こす彼を見守る母親と恋人の新進女優シュガー。ある日、ピニョロが兄として慕うミゲル・アルガリンからニューヨリカンの文化コミュニティを作ろうという話を持ちかけられ、２人はニューヨリカン・ポエッツ・カフェを創設する。ピニョロのポエトリー・リーディングに寄り添うサルサの情熱的なリズム。つかの間の高揚感に浸るピニェロとアルガリン。だが、二人の友情にも悲しい結末が待っていた。

スタッフ

監督・脚本：レオン・イチャソ
プロデューサー：ジョン・ベノッティ、フィッシャー・スティーヴンス、ティム・ウィリアム
製作総指揮：ジョン・レグイサモ、キャシー・ディマーコ
共同プロデューサー：ジェイミー・ゴードン
撮影監督：ゥラウディオ・チェア
美術：シャロン・ロモフスキー
編集：デイヴィッド・テデス
衣装：サンドラ・ヘルナンデス
プロデューサー補：リサ・ローデン
音楽：キップ・ハンラン
音楽監修：ケニー・ヴァンス、ケン・ワイス
キャスティング：エリン・ロング・マーシャル、マリア・Ｅ・ネルソン

キャスト

ピニェロ：ベンジャミン・プラット
アルガリン：ジャンカルロ・エスポジート
シュガー：タリサ・ソト
ティト：ネルソン・バスケス
エドガー：マイケル・ライト
レイナルド：マイケル・アービー
ミゲルの母：リタ・モレノ
ミゲルの父：ジェイム・サンチェス
ジェイク：ローム・ニール
ジョセフ・パップ：マンディ・パティンキン

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