原題:Company Man/Cypher

全世界に先駆けて日本先行上陸! 斬新なアイデア、卓越した映像センス! 「CUBE」で全世界に衝撃を与えたヴィンチェンゾ・ナタリ監が贈る 脅威のアイデンティティ・クライシス。

2002年/アメリカ/カラー/95分/ヴィスタサイズ/ドルビーSR・ドルビーデジタル 配給:ギャガ・コミュニケーションズ=ヒューマックス/協力:アーチストフィルム

2003年06月18日よりビデオ発売&レンタル開始 2003年07月02日よりDVDリリース 2003年1月18日より新春第二弾ニュー東宝シネマ1ほか全国東宝洋画系にてロードショー公開

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公開初日 2003/01/18

配給会社名 0025/0145

公開日メモ 平凡なサラリーマンが刺激を求め産業スパイに転身。だが知らぬ間に、彼は出口の見えない巨大な陰謀に巻き込まれていた。その迷路を抜け出す鍵は、彼の記憶の中…。

解説



次に仕掛けるのは5700秒の迷路。

 始まりはほんのちょっとした好奇心。そして、日々の閉塞感を打ち破りたいという、ありふれた願いだった。
郊外に妻と暮らす平凡なサラリーマンが産業スパイに転身。男はスリルとサスペンスに興奮を覚え、かくありたい自分に変身して自信を取り戻す。一方で、強烈な頭痛と奇妙な映像のフラッシュバックに襲われる。記憶の混濁、現状把握の神経症的混乱。
彼は知らず、出口の見えない記憶の迷路に迷い込んでいた…。
 『CUBE』から約5年。世界中を恐怖に陥れたヴィンチェンゾ・ナタリが、ついに動き出した。研ぎ澄まされた斬新な映像と、先の読めないサスペンス。極限状況に追い込まれた人間たちが浮かび上がらせる邪悪な本質と、それをむき出しにした息詰まる心理戦。監督デビュー作にして頂点を思わせる完成度を備えた『CUBE』のあと、彼はどこへ向かうのか。その答えが最新作『カンパニー・マン』にある。数あるメジャー映画会社からのオファーを断って彼が選んだのは、これが初の長編作品となる新鋭、ブライアン・キングの手がけたオリジナリティ溢れる物語。入り組んだ人間模様と謎解きが重層構造をなす、奇妙なストーリーだった。

 舞台は近未来のアメリカ。ハイテク化はさらに進み、情報化社会はもはや極限にまで達した時代。洗脳によって別の人格をインプットし、いかなるスパイ発見装置も見破ることのできない“完璧なスパイ”をつくり出せるようになっていた。
人びとは隅々まで管理され、人工的につくり出された平穏な日常を、静かにありがたく消費する日々。
 主人公のモーガン・サリバンもそんなひとり。ただ彼は人より少し好奇心が強かっただけ。それが産業スパイを志した理由だった。
ジャック・サースビーという偽名を与えられたモーガンは、まるでジェームズ・ボンドに変身したかのような自分に無邪気に興奮した。
しかしそんな彼を猛烈な頭痛と悪夢が襲う。やがて謎の女が現れ、驚愕の真実を告げる。競合会社の戦略会議はニセモノ、男を興奮させたスパイの任務はカモフラージュ。会議場では大規模な洗脳が行われ、“完璧なスパイ”を大量生産しているというのだ。

 一人の男が経験する悪夢のような日々。謎の女の出現で、モーガンは自分の信じた“事実”にあいまいな確信しか持てなくなる。
彼はやがて平凡なモーガンという自分と、彼自身の理想像であるスパイのジャックとの間で揺れ動く。自分は何者か?
どこに向かっているのか? これはアイデンティティの危機に見舞われた男が、自分自身になろうともがく物語でもある。
同時に、現実逃避者の描く幻想のような近未来像にも見える。

 そう、ヴィンチェンゾ・ナタリは進化した。3次元の閉塞的な迷路から飛び出し、記憶の中にある超次元の迷路へ。ダークな世界観を現代アートの領域に踏み込んだセット美術に昇華させ、俳優から的確な演技を引き出し、効果的な映像技術を駆使して観客をどこまでも不安定な精神状態に陥れる。さらにストーリーは60年代のスパイ映画の要素を織り込み、エンタテイメント性までもを追及している。ヴィンチェンゾ・ナタリは長編2作目にして、そんな領域に達してしまったのだ。
 主人公のモーガン・サリバンを演じるのは、イギリス人俳優のジェレミー・ノーザム。ジェームズ・アイボリーの『金色の嘘』、ロバート・アルトマンの群像劇『ゴスフォード・パーク』と、そのクラシカルな容貌を活かした役柄で知られる彼が、狂気すれすれの精神状態に追い込まれるサラリーマンを演じる。モーガンを魅惑する謎の女、リタを演じるのはルーシー・リュー。
TVシリーズ『アリー・myラブ』や大ヒットしたキュートなアクション・コメディ『チャーリーズ・エンジェル』でクールな魅力を発揮していた女優だ。ここでも彼女は、赤毛のカツラをかぶった謎の女を独自の味つけでタフに演じている。

 異能の人、ヴィンチェンゾ・ナタリが仕掛ける5700秒の記憶の迷路。
 はたしてアナタは、この迷路を生き伸びることができるだろうか?

平凡な男が迷い込んだのは、出口なし複雑怪奇な記憶の迷路

ストーリー



 結婚にも仕事にも行き詰まり、平凡で代わり映えのしない日々にうんざりしていた会社員のモーガン・サリバン(ジェレミー・ノーザム)。単調な日々に終止符を打つべく産業スパイになることを決意し、多国籍ハイテクノロジー企業・デジコープ社に合格する。そこでエージェントのフィンスター(ナイジェル・ベネット)から、ジャック・サースビーという名前を与えられる。初任務はある企業のコンベンションに潜入し、ペン型盗聴器で情報を本部へ転送すること。スリルの匂い、サスペンスの香り。
 スコッチのシングルモルトを愛し、タバコとゴルフを嗜み、危険な任務をこなすスパイ。自分はもう、平凡でつまらないモーガンじゃない。憧れていたタイプの人間そのものの、ジャックになったのだ。なんなく任務を成功させた彼は新たな自我に目覚め、かつてない興奮を覚える。一方で、何度も繰り返される激しい頭痛と、奇妙な映像のフラッシュバックに襲われるモーガン。この悪夢はなにかの兆候なのだろうか? 彼は次第に憔悴していく。
そんなとき会議後のパーティ会場で、エキゾティックで謎めいた女性リタ(ルーシー・リュー)と出会う。モーガンは
どこか神秘的な美しさをたたえる彼女に一目で強烈に惹かれる。その場では冷たくあしらわれたものの、リタはその後、たびたびモーガンの前に姿を現す。まるで彼の行動をすべて把握しているかのように先回りしているのだ。再び頭痛と悪夢から覚めるとそこに彼女が現れ、衝撃の言葉を発する。盗聴の任務はカモフラージュで、デジコープ社の真の目的は洗脳によってスパイをつくり上げること。薬物投与と洗脳ヘッドギアで別人格を植えつけられた者は、正体を悟られることのない完璧なスパイとして世界中に送り込まれること。そして洗脳に失敗した者は殺されることも。自分を雇ったデジコープ社を信じるべきか、目の前の謎の女を信じるか。モーガンは次第に混乱し始める。「覚えておいて。あなたはジャック・サースビーじゃない。
モーガン・サリバンなのよ」。しかし彼女の言葉を裏付ける事実を次々と目の当たりにするモーガン。どうやら、リタのいうことが本当らしい。
 何度目かの頭痛と悪夢から覚めると、モーガンは見覚えのない部屋のベッドにいた。壁には見知らぬ女性と自分の結婚写真が。
自分は誰なのか。これまでの奇妙な出来事の記憶は、すべて夢だったのだろうか?平静を装い手帳に書かれたスケジュール通り、デジコープ社の競合会社であるサンウェイズ社の面接へ向かうモーガン。ここで再び、警備部門責任者のキャラウェイ(ティモシー・ウェッバー)によって、スパイになるための適正テストを受けることになる。さらにキャラウェイの口からある事実が知らされる。リタを雇っていたのは、ルークスというフリーのスパイだというのだ。凄腕で冷酷な男、ルークスとは何者か。
その目的は?
 知らずしらずのうち、身動きのとれないワナの深みにハマるモーガン。やがて彼は疑い始める。すべての背後には、なにか巨大な陰謀がある気がする。すべてが、最初から仕組まれた計画の一部であるように思える。それとも、自分の頭がおかしくなったのだろうか? フラフラの頭を抱えて呆然とするモーガン。自分はどこからこの陰謀に巻き込まれたのだろう?
複雑に入り組んだこの陰謀の迷路、その出口はどこかにあるのだろうか。
そして、私という人間はいったい何者なんだろう?

スタッフ

監督:ヴィンチェンゾ・ナタリ
脚本:ブライアン・キング
撮影監督:デレク・ロジャース
プロデューサー:ポール・フェダーブッシュ
プロデューサー:ウェンディ・グリーン
編集:バート・キッシュ
衣装デザイン:タマラ・ウィンストン
美術監督:ジェームス・フィリップス
音楽:マイケル・アンドリュース
プロダクション・デザイナー:ジャスナ・ステファノヴィッチ

キャスト

モーガン・サリバン/ジャック・サースビー:ジェレミー・ノーザム
リタ・フォスター:ルーシー・リュー
フィンスター(デジコープ社):ナイジェル・ベネット
キャラウェイ(サンウェイズ社):ティモシー・ウェッバー
バジル・C・ダン:デビッド・ヒューレット

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