火山高
原題:Volcano High
過去でも未来でも現在でもないある時間。 現実と非現実との曖昧な境界線に神秘に浮かぶ学校、火山高。 常識を破壊しろ!! この映画で、アジアからハリウッドに喧嘩を売る。 アジアからとてつもない映画が現れた! その映像は『マトリックス』以上に驚異的、 その面白さは『少林サッカー』以上にクセになる! それが……『火山高』。
東京国際ファンタスティック映画祭2002正式出品作品::http://www.nifty.ne.jp/fanta/tokyo/
2001年12月5日韓国初公開
2001年/韓国/カラー/108分/ 配給:アミューズピクチャーズ
2003年05月23日よりビデオ発売&レンタル開始 2003年05月23日よりDVD発売開始 2002年12月14日より渋谷東急3系ほか全国ロードショー公開
(C)2001 Cinema Service
公開初日 2002/12/14
配給会社名 0008
公開日メモ 過去でも未来でも現在でもないある時間。現実と非現実との曖昧な境界線に神秘に浮かぶ学校、火山高。常識を破壊しろ!!この映画で、アジアからハリウッドに喧嘩を売る。
解説
ハリウッド映画を超える、アジア発・スーパー3次元デジタルアクション!
とてつもない映画が現れた!!スピーディでイマジネーションあふれるSFX!綿密に構築された奥行き豊かな世界観!コミック&ゲーム世代ならではの魅力あふれるキャラクターたち!その映像は『マトリックス』以上に驚異的、その面白さは『少林サッカー』以上にクセになる!
近年にわかに活況を見せ、国際的に注目されているアジア映画界——なかでもインド、香港、タイ、そして韓国映画は、ハリウッド映画に対抗しうるエンタテインメント性とアジア独自のエキゾチズムを両立させた作品を連発し、爆発的に人気が高まっている。
そんな人気を追い風に、韓国映画界が製作費48億ウォンを投入、初めて本格的なデジタル・アクションに挑戦したのが本作『火山高』である。本国では2001年12月に公開され、オープニング3日間で47万人を超す観客動員を記録。最終的に全国で150万人以上を動員する大ヒットとなった、超話題作だ。
生き残るのは教師か高校生か!武術と<気>を駆使した華麗なるバトル・ロワイヤル!!
『火山高』は華麗な武術や強力な<気>を操って覇権争いを繰り広げる生徒たちと、絶対的支配を目論む教師たちとの、目の<らむようなパワー・バトルを、最新のCG技術とハリウッド顔負けのワイヤーアクションを駆使して描いた学園ファンタジック・アクションである。
舞台は過去でも未来でもない世界、17年に渡って生徒たちの覇権争いが続いている火山高と呼ばれる高校。ここに過去8回も退学処分を受けた転校生ギョンスがやってくるところから物語は始まる。強大なパワーを持ちながら、それを制御できないために望まぬトラブルに巻き込まれてきた彼は、今度こそ卒業を、と固い決心でこの高校にやってきた(それに男女共学であることも彼のスケベ心、いや、やる気を大いに刺激する)。だが、究極の武術の極意を記したとされる<師備忘録>なる秘伝書を有する校長の暗殺未遂事件を発端に、彼はたちまち校内のナンバー1争いに巻き込まれてゆ<。
超絶ワイヤーアクションと100%デジタル画像処理が生み出した驚異の映像
車軸を流すような豪雨の音が一瞬にして消え、ギョンスの周囲のすべての水滴が空中に静かに漂い始める……そしてギョンスの<気>に操られた雨粒が、ゆっくりと彼の周囲に集まってゆくと、柔らかに流れる水のバリアとなって彼を包んだ……。こんなファンタジックなシーンを創り出すため、『火山高』ではアジアSFX界の粋を集めた最先端技術が威力を発揮した。
廊下では壁面を駆けめぐりながらの<気>のぶつけ合いが繰り広げられ、グラウンドでは教師と生徒が壮絶な空中戦を闘う。そんな映像を可能にしたのが、『マトリックス』『グリーン・デスティニー』といったハリウッド作品でおなじみのワイヤーアクションだ。韓国映画が自国スタッフの力で本格的にワイヤーアクションを導入するのは本作が初めてだが、その成果はハリウッド映画や本家・香港映画が色あせて見えるほどの出来栄え。とりわけラスト15分にも及ぶグラウンドでの空中戦は、ワイヤーアクションの限界を押し広げたと言っても過言ではない、すさまじい3次元バトルになっている。
ワイヤーアクションとともに本作の映像作りに欠かせなかったのが、デジタル処理。これによって弾丸のように飛ぶチョークや、龍の形を作りながら舞う茶菓、そして上に記したような幻想的なギョンスの必殺技といった、斬新な表現が可能になった。また全篇全フレームにデジタル色彩補正を施すことで、木造校舎のぬくもりを感じさせながら同時に未来的なメタリック感もある独特の色合いが与えられている。
『火山高』でブレイクした新世代の若手スターたち
武術と<気>の達人たちが学園を舞台に想像を絶する闘いを繰り広げるというユニークな設定は、本国でもコミック世代、ゲーム世代の若者たちから熱狂的な支持を得たまた本作に起用された新人クラスの若手俳優たちが、いずれもアジア映画の次代を担う存在として大きくクローズアップされているという点でも、この映画は記念碑的と言える。
主人公ギョンスを演じるチャン・ヒョクはTV・映画の活躍で既に多くのファンを持つ期待の若手スター。演技面ではとぼけたユーモア感覚とカリスマ性というふたつの要素を両立させる彫れ業をやってのけた。また運動神経抜群の彼は、専門のスタントマンでさえ難しいとされる高度なアクションを代役なしでこなしている。
ギョンスがひと目で恋に落ちる知的な女剣士ユ・チェイを凛とした美しさで演じるのは、モデル出身で、出演者の中でただひとりの現役高校生シン・ミナ。
単純・過激でどこか憎めない怪力男チャン・リャンを演じるのは、『反則王』のレスラー役で注目されたキム・スロ。
女子生徒たちの憧れの的である火山高ナンバー1、ソン・ハンニムを演じるのは、端正な風貌とボクシングで鍛えた肉体で人気急上昇の新人クォン・サンウ。
一方、教師たちを演じるのはTV・映画で活躍しているヴェテラン俳優たち。とりわけ五人衆を率いる数学教師マー・バンジンを演じるホ・ジュノの存在感は圧倒的。映画や舞台ミュージカルで高い評価を得ている彼だが、鉄仮面のような無表情で殺人的エネルギーを放つマーの演技からは凄みさえ感じられる。
さらにパワーアツブした日本公開ヴァージョン!
監督は劇場映画三作目の本作で日本初登場のキム・テギュン。脚本にはコンクール応募作だったオリジナル版を書いたソ・ドンホンとキム監督の他、『結婚物語』で青龍賞脚本賞を受賞し、韓国初の本格的CG映画と言われた『KUMlHO/千年愛』の監督としても知られるバク・ホンスが参加している。CGスーパーヴァイザーは『2009ロストメモリーズ』で大鐘賞視覚効果賞に輝いたチャン・ソンホ。特殊効果はリベラ・メ、で青龍賞技術賞と大鐘賞視覚効果賞を受賞しているチョン・ドアンが担当。
日本公開ヴァージョンの制作にあたっては、再編集と字幕による補足説明が行われ、よりわかりやすい、アップテンポのハードエッジな作品にブラッシュアップされている。オリジナル版『火山高』で日本人アーティストとして初めて韓国映画に主題歌と挿入曲を提供したSlAM SHADE(2002年3月に解散)のDAlTAが日本公開版の音楽監督として全曲を新たに書き下ろしているのも大きな話題だ。
ストーリー
闘わずして、この学校を出ることを禁ず!
冷たい雨が降りしきる中、校門にたたずむ学生服姿の若者ひとり。彼の名はキム・ギョンス(チャン・ヒョク)。強大な<気>を持て余すがゆえにいつも望まぬトラブルに巻き込まれてしまう彼は、8つの学校から退学処分を食らった末、この火山校へとやってきたのだ。「今度こそ卒業証書を手に入れる!」と固い誓いを胸に校内へと足を踏み入れるギョンスであった。
火山高は今年設立108年目。<教師の乱>が招いた17年間の抗争で学園は混乱し、生徒たちによる覇権争いが続しいていた。この乱世を辛うじて治めているのは、秘伝書<師備忘録>を有する校長チャン・オジ(ユン・ムンシク)。だが火山高の支配者たらんと野望を燃やす者たちが、この<師備忘録>を虎視眈々と狙っていた。
重量挙げ部主将として荒くれ者集団の無情組を率いるチャン・リャン(キム・スロ)もそのひとり。彼は校長愛用の茶葉を毒茶とすりかえるため、部下のカタツムリ(チョン・サンフン)を保健室へ送り込む。
茶道室ではエリート然とした男子生徒が、<気>を使って茶葉を空中でブレンド(!)している。人並みぱずれたパワーと武術で火山校ナンバー1の地位を保っている天才ソン・ハンニム(クォン・サンウ)である。校長の信任厚い彼だが、実は彼もまた<師備忘録>を手に入れ、真の覇者になろうと考えていた。
茶道室を出たハンニムは、只ならぬ<気>を察知する。廊下の先にギョンスの姿、「何者!?」と気色ばむハンニム。いきなりの攻撃に本能的に応じるギョンス。激しく衝突する<気>にはじきとばされる両者!
後刻、保健室でハンニムが怪我の手当てを受けている。彼は養護教師に校長用の茶葉の入った筒を渡す。傍らのベッドの中で緊張するカタツムリ。
教室ではギョンスがクラスメイトたちに紹介されている。早速無情組の手荒い“歓迎”を受けるギョンス。力比べを挑んできたチャン・ソヤンを逆に負かしそうになった時、ギョンスの脳裏に父の戒めが浮かぶ。「忍の一字を忘れるでない!」集中がとぎれた一瞬をチャン・リャンは逃さなかった。ギョンス、あえなく敗北。だがスカウトの鬼才と呼ばれるラグビー部主将シンマ(キム・ヒョンジョン)の目は誤魔化されなかった。ギョンスの力量を見抜いた彼は、入部勧誘攻勢に出る。
翌朝、学内の緊張が一気に高まる事件が起きる、毒茶を飲んだ校長が、修練室で硬直状態になっていたのだ。教頭のチャン・ハクサ(ビョン・ヒボン)は<師備忘録>を狙っていたハンニムを犯人と断定、彼を牢へ幽閉する。それは学園の実権掌握を狙う教頭が、ハンニム打倒を目論むチャン・リャンと謀った計画だった。唯一計画と違ったのは、どこを探しても<師備忘録>が出てこないこと……。
チャン・リャンは今こそ自分が火山高ナンバー1だとアピールするため、各部の主将を次々に倒し始めた。事態を憂慮した剣道部主将ユ・チェイ(シン・ミナ)は、対抗策を練るため各主将を招集。だが会議は決裂に終わる。
ギョンスに望みを託そうと考えたチェイは、副主将ソ・ヨソン(コン・ヒョジン)に彼の力を試させる。だがギョンスは美少女チェイに個人的には心惹かれるものはあったものの、トラブルに巻き込まれるのはご免だった。そこへ現れたのはチャン・リャン。何と彼はチェイの前にひざまずくと、愛の告白を始めたではないか!彼は秘めた想いを打ち明けるのは、自分がナンバー1になった時と心に決めていたのだった。それを聞いてギョンスの目の色が変わる。「ナンバー1は女をモノにできるのか!?」俄然チャン・リャンと戦う気になる下心ミエミエのギョンス。だがまたもや闘いの最中に父の声が聞こえてきて、彼は勝利を逃してしまう。一方、ギョンスに勝ったものの、チェイにフられてしまったチャン・リャンは、「<師備忘録>を手に入れて真のナンバー1として戻ってくるぜ!」と言い残して去っていく。
<師備忘録>が見つからないことに焦った教頭は、切り札を使うことにする。最強のパワーを誇る学園鎮圧教師五人衆を呼び寄せたのだ。5人の教師たちは恐るべき術を駆使して、たちまち生徒たちを支配下に置く。ハンニムヘの想いを教頭にからかわれてキレたヨソンが立ち向かうが、女教師(キム・サンミ)に赤子の手をひねるように倒される。
学園に平和を取り戻せるのぱギョンスしかいないと信じるチェイだが、ギョンスはやはり彼女の説得に応じない。そんな時、彼女は牢中のハンニムからギョンスと会いたいと頼まれる。夢の中で<師備忘録>の真の意味を悟った彼は、ナンバー1の座をギョンスに譲る決心で、彼に己の持てる術のすべてを伝授する。だがそれでもギョンスの心は変わらなかった。
チェイを愛していながら彼女の期待に応えられないことで、ギョンスは内心苦しんでいた。そんな彼が唯一気軽に話せるのは、根は善良なカヌツムリであった。ギョンスのチェイヘの想いを知ったカタツムリは、ふたりをロマンティックなムードにさせようと、ちょっとした計略を実行する……。
五人衆の力をバックに得た教頭は、生徒の弱体化を徹底しようと部活動停止を命じる。教頭に裏切られたと知ったチャン・リャンは、全校生徒の前で五人乗のリーダーである数学教師マー・バンジン(ホ・ジュノ)に闘いを挑んだ。だが彼の怪力もマーには通用しない。強烈な空中スピンキックを食らって杭を打たれるように校庭に埋められてしまうチャン・リャン。やがて彼の上に冷たい雨が降り始めた頃、見かねたようにギョンスが彼を助け出す。それを無言で見守るチェイ。
惨めな敗北を喫したチャン・リャンは危険な賭けに出る。修練室に丑び込み、<師備芝録>を探し出そうとしたのだ。だが彼は気配を察知して駆けつけた五人乗にあえなく捕われ、教頭の命令で講堂に集められた生徒たちの前に引きずり出される。見せしめのため、彼を洗脳しようというのだ。五人衆と教頭のあまりのやり方を目の当たりにし、これまで我慢に我慢を重ねてぎたギョンスの怒りがとうとう爆発する。遂に火山高の未来を賭けた、壮絶な死闘の幕が切って落とされた!!
スタッフ
製作:チャ・スンジェ
プロデューサー:キム・ジェウォン
監督:キム・テギュン
脚本:ソ・ドンホン、チョン・アンチョル、キム・テギュン、パク・ホンス、ホ・キュン
撮影:チェ・ヨンテク
照明:チョン・ヨンミン
美術監督:チャン・グニョン、キム・キョンヒ
CG:チャン・ソンホ
特殊効果:チョン・ドアン
アクション監督:イ・ウンジュン
音楽監督:DAlTA
ミキサー:チェ・テヨン
提供:シネマサービス
日本版スペシャルエディション
スーパーバイザー:大里洋吉、宮下昌幸
音楽プロデューサー:中村新一、八木昭二
音楽監督:DAlTA
ヴォーカル:ソムン・タク
音楽ミキサー:原裕之
制作進行:中嶋唯雄、内田正仁
日本語版翻訳:根本理恵
日本語版演出:戸田済二郎
日本語版制作:アミューズピクチャーズ、KSS
キャスト
キム・ギョンス:チャン・ヒョク(関智一)
ユ・チェイ:シン・ミナ(林原めぐみ)
チャン・リャン:キム・スロ(森川智之)
ソン・ハンニム:クォン・サンウ(子安武人)
ソ・ヨソン:コン・ヒョジン(宮村優子)
カタツムリ:チョン・サンフン(山口勝平)
シンマ:キム・ヒョンジョン(檜山修之)
ヨウマ:チェ・シア(城雅子)
学園五人集・数学教師:ホ・ジュノ(磯部勉)
学園五人集・国語教師:チョ・ソングォン(檀臣幸)
学園五人集・音楽教師:パク・トンビン(大塚芳忠)
学園五人集・体育教師:ソ・ボムシク
学園五人集・英語教師:キム・サンミ(朴ろ美)
校長:ユン・ムンシク(石森達幸)
教頭:ピョン・ヒボン(池田勝)
漢文教師:シン・チョルジン(鈴木清信)
保健の先生:チョン・ウォンジュン(茶風林)
学年主任:キム・イル(稲葉実)
ギョンスの父親:チョ・サンゴン(大川透)
ギョンスの母親:チン・ヨンラン(重松朋)
柔道部主将:キム・ヒョク(清水敏孝)
ホッケー部主将:パク・ンヌ(土田大)
マンモス:(梁田清之)
生徒達:(多緒都、三戸貴史、下山吉光、新垣樽助)
ナレーション:(古田新太)
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