愛は奪うもの。奪ってその人を生きること。

2002年/日本/カラー/35mm/103分/ 配給:日本スカイウェイ

2003年04月11日よりビデオレンタル開始 2003年04月25日よりDVD発売&レンタル開始 2002年8月24日よりテアトル新宿にてレイトロードショー公開

公開初日 2002/08/24

配給会社名 0107

公開日メモ 愛は奪うもの。奪ってその人を生きること。

解説


それは、僕だけの秘密だった・・・絶対、他人には話したくない、秘密だった・・・
 フリーターのさえない男、利彦はアイドル予備軍・浅香アイに夢中だ。メジャーアイドルを目指すアイは、ある日コンビニで働く利彦と出会う。アイの事なら出身地から通っていた歯医者まで知らないことはないと告げる利彦に、アイは驚きと共に親近感を覚える。利彦との出会い、マネージャーへの恋心・・・自殺した親友の曲『夢なら醒めて』でCDデビューを間近に控え苦悩するアイ。そんななか、日増しに利彦のカラダに異変がおこり、体毛が抜けおち、利彦の身体が・・・。
全世界の映画祭や批評家から絶賛された『パーフェクトブルー』の原作『夢なら醒めて……』の実写版がついに完成!

今、再び禁断(サイコ・ファンタジー)の扉が開かれる!
監督は数々のピンク映画を新感覚で描き、異彩を放ってきたサトウトシキの一般映画。精密な演出力と低温感溢れる映像感覚で「パーフェクトブルー 夢なら醒めて……」の実写化に挑んでいる。
主役のアイドル・アイを演じるのはモデルとして活躍し「天使の火遊び」で映画初出演を飾った前田綾花。一人二役を熱演。相手役には「殺し屋1」でイチ役を演じ、今注目の若手個性派の大森南朋。押さえたストーカーぶりを刹那的に好演。
戸田昌宏、清水ゆみ、田中要次、諏訪太郎など個性派が脇を固めている。
原作に、アイドルオタクの悲哀を描いた「パーフェクトブルー」で一躍注目の竹内義和。
スタッフに、トシキ組の小林政広(監督作「海賊版」「殺し」「歩く、人」で3年連続カンヌ映画祭正式出品)の酒脱で飛躍に富んだ脚本、撮影・広中康人/照明・高田賢の職人芸とも言うべき冷徹なカメラ、そして平成「ガメラ」シリーズの原口智生の特殊造型を起用。
本作品の重要なファクターである音楽に、「EUREKA」の山田勳生、パラダイスガラージの豊田道倫を起用。物悲しくも情感溢れる曲を提供。
青く官能的なイメージ画を手掛けたのは現代アートの巨匠マーティロ・マヌキアン。
その瞳に、唇に、指に、脚に、胸に・・・愛する人の身体を人生を奪うこと。それは<究極の愛>のカタチ・・・トシキ・ワールドをご堪能下さい!

ストーリー



 メジャー・アイドルを目指すアイ。移動中のマネジャーの車の助手席で、アイはぼ んやり外の風景を眺めながら、口笛を吹いている。それは、かつて親友だった広美が アイのためにと作ってくれた曲『夢なら醒めて』だった。  一方、フリーターのさえない男、利彦はアイドル予備軍・浅香アイに夢中だ。 今日 も壁に貼られたアイちゃんのポスターに両手を合わせて拝む事から1日が始まる。  とあるスタジオでは、カメラマンの前で、水着のアイがポーズをとる。挑発的なポー ズに加えて”相撲のシコ”まで要求するカメラマンにマネージャーの誠は、NGを出し 衝突する。アイに賭ける誠は、不本意な仕事ならしない方がいいとスタジオを去る。  ある日、コンビニへ宅配便を持ち込むアイは、偶然バイトの利彦と言葉を交わす。 利彦は、アイちゃんの事なら出身地から父の職業、歯の矯正に通った歯医者まで知ら ない事はないと告げる。アイは驚き以上に、この都会で自分の事を知っているという 熱烈なファンの利彦に親近感を覚えていく。
 ある朝、シャワーを浴びる利彦のカラダからたくさんの体毛が排水溝にと流れて行 く。カラダも何だか、丸みをおび出してきた利彦に、コンビニの店長は、もち肌だな、 女の子みたいだよ、とからかう始末。利彦は、少しづつ自分のカラダに異変を感じ戸 惑い始める。
 数日後、アイはCMの撮影と同時に『夢なら醒めて』で歌手デビューが決定、撮影に レッスンにと眠れない日々が待っていると告げられる。アイは、この胸のときめきを 一番に利彦に知らせたいと、コンビニへと駆け込む。初めての深夜の公園でのデート。
今度、コマーシャル・デビューそして歌手としてもデビューが決まった事を嬉しそう に話し出すアイに、まさか親友の広美の曲でデビュー?と聞く利彦。アイは、自殺し た広美の事まで知っている利彦に驚きを隠せないが・・・。「あなたがストーカーだっ たとしても、私、嬉しい」「僕はストーカーなんかじゃない」「じゃ何なの?」「僕 はあなたを生きている」・・・そして、利彦はアイの住んでいた部屋の描写、行動を 克明に語り始めるが・・・。
 その後、アイは『夢なら醒めて』の録音撮り、CMの撮影と忙しい日々を送っている。
そんな中、日増しに利彦のカラダに異変がおこり、体毛が抜け落ち、利彦のカラダが・ ・・愛する人の身体を人生を奪うこと。それは<究極の愛>のカタチ・・・。

スタッフ

原作:竹内義和「夢なら醒めて……」(主婦と生活社刊)
監督:サトウトシキ
企画:張江肇、朝倉大介、角田俊久
プロデューサー:森田一人
脚本:小林政宏、今岡信治
撮影:広中康人
照明:高田賢
編集:金子尚樹
特殊造形:原口智生
製作:日本スカイウェイ、国映、エンドレス

キャスト

前田綾花
大森南朋
戸田昌宏
渡辺真起子
清水ゆみ
諏訪太郎
佐々木ユメカ
田中要次
水橋研二

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