原題:AVALANCHE ALLEY

山が、墜ちて来る。 激痛の氷点下 雪崩(やつ)は、「微震(ものおと)」で目覚め、やがて、数万トンの怪物になる——

2001年/カナダ/ DVD発売:東芝デジタルフロンティア・販売:パイオニアLDC(税抜:2,980) ビデオ発売:フルメディア、東芝デジタルフロンティア・販売:フルメディア(税抜:16,000)

2002年8月23日DVD発売/2002年7月19日ビデオ発売&レンタル開始

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解説




93年『クリフハンガー』『生きてこそ』2000年『クリムゾン・リバー』2001年『バーテイカル・リミット』!『ファイナル・プロジェクト』ではジャッキー・チェンが、『K2 愛と友情のザイル』ではマイケル・ビーンが、『アイガーサンクション』ではクリント・イーストウッドが、『八甲田山』で高倉健が、『ホワイトアウト』で織田裕ニが、果敢に挑むなど“雪山”は邦画洋画、新旧を問わず、永遠のパニックアドベンチャージャンルだが、その最新最強作がこの夏登場!
雪山爆破まで1時間。白銀の渓谷には、数名のスノーポーダーが残されていた!流れ落ちてくる雪量過去最高!すぺてを呑み込み、生き埋める、自然暴力の恐怖!雪崩パニックの醍醐味がすべて凝縮された一作!雄大な山々から突如崩れ出す、莫大な体積の雪。巻き込まれる人々、建物、地割れする自銀の地表、生き埋め、サバイバル、そして救出劇!目の肥えたパニックフリークも大満足の逸品だ。

【チェック・ポイント!】

 毎月必ず製作作品を紹介している気がしてならない(笑)、B級映画の帝王コーマン御大プロデュース作品。彼の関連作品の楽しみ方の一つとして、いかに経済効率のよい映画つくり…要は使いまわしね(笑)…をしているかというのがありまして、関連作品のチェックは必須なのだ。そういう意味で“雪崩”というカテゴリーでは、78年に『アバランチ/スキー天国を襲う大雪崩』なる作品をプロデュースしていて、その劇中の雪崩シーンはTVなどで度々使用されていたようだけど、流石に本作の雪崩場面はそれからの流用では無いようで(…と言っても、『アバランチ〜』は大昔にTVで観たきりだから、比較できるほどの記憶が残っているわけではないけどね(苦笑))、今風の絵作りによる雪崩場面はなかなかの迫力。特に冒頭、スノーボーダーの滑り降りる斜面の雪上に、不気味な亀裂が走り、巨大な雪の流れとなってボーダーを飲み込もうとするシークエンスは、実に心地よい。前兆的に夜道を行くジープを飲み込み吹き飛ばす場面や、中盤及びクライマックスの雪崩場面も、それ自体はダイナミックで見応えがあり、テレフィーチャーとしては充分な及第点をクリアしていると言えるだろう。小屋が吹き飛ばされる場面で、『アバランチ・インフェルノ』(99)にクリソツな部分があったりもしたけど、流用ではなさそうだ。
 ただし、お話の方はもう一つはじけてくれないのが残念。大体、雪崩ってスケールの大きな都市型パニックにはなりずらく(例外的なシチュエーションを描いたのは『アバランチ・インフェルノ』と『グランド・クロス』(98)くらいだろうか)、その地域にたまたまやってきた(or 住んでいた)人々が数名やられるくらいなんで、実際に体験でもしないと(したくないけど)その恐怖感が伝わりずらいというのはあるよね。さらに登場人物達が、ロッジの経営に行き詰まり気味のオヤジとその鼻持ちならない女房、昔の栄光なんて微塵も感じられないガイド、そして危険地帯にのこのこ滑りに行く頭の悪いボーダー一行と、揃いも揃って感情移入できない奴等揃いなのは、いかがなものか。雪崩の中で命だけは取り留めた犠牲者を苦しめている筈の、極寒地獄というシチュエーションも人面岩との会話じゃ伝わってこないでしょう。
(殿井君人)

ストーリー



かつてオリンピックで金メダルをとったスキーヤー、リックは妻のリア、酒浸りの友人スコットと共にスキーロッジを経営していた。ある日、インストラクターのアレックスが、雪崩を予期し、スコットに伝えるが、スコットは宿泊客たちに知らせるのを忘れてしまう。宿泊していたスノーボーダー達が雪山に到着した時、怒号が鳴り響き、地表が割れ、大雪崩が始まる。リアは雪崩の情報を知らず、雪山に出ており、彼女も巻き込まれてしまう。リックはそんな妻の安否に気付かず、避難命令に従いふもとへ避難していた。雪崩は一旦おさまりを見せ、リアと数名の人々が生き延びる。今また襲い掛かって来んとする雪崩の中、必死のサバイバルが始まった!!

スタッフ

プロデューサー:ロジャー・コーマン
監督:ポール・ジラー『デリバリー』『スカイ・パニック』『リベンジャー』
脚本:エリザベス・サンチェス
撮影:デヴィッド・ペレティア『ジル・リップス』『トマホーク』『銃撃犯』
衣装:ヘザー・ダグラス
音楽:ジョージ・ブロンドハイム

キャスト

エド・マリナロ『ジャッジメント・デイ2』『ギフト・オプ・ラブ』
ニック・マンキューゾ『沈黙の戦艦』『ダークサイド』『ラストデイズ』
クリステン・ローべック『キャッツ&ドッグス』『ブラックホール』
ウルフ・ラーソン『クラッシュ&バーンズ』『ツイスター・インフェルノ』

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