原題:a day/一日

韓国中を涙で包み込んだ、感動のトゥルー・ストーリー はかない淡雪がやさしく舞い降りる−−− たった1日だけで消えてゆく私たちのエンジェルのように

2001年大鐘賞4部門受賞 (審査員特別賞・監督賞・主演女優賞・助演女優賞) 第15回福岡アジア映画祭2001コンペ部門出品

2001年1月20日韓国初公開

2001年/韓国/カラー/112分/ビスタサイズ/ドルビー/字幕:松岡葉子 提供:松竹、衛星劇場 配給:パンドラ

2004年11月25日よりDVD発売開始 2003年01月25日よりDVD発売開始 2002年10月25日よりビデオ発売&レンタル開始 2002年6月1日より新宿武蔵野館にてロードショー公開

特別試写会舞台挨拶レポート::http://www.cinematopics.com/cinema/c_report/index3.php?number=149

公開初日 2002/06/01

配給会社名 0063

公開日メモ 淡雪のようにはかなく、美しく−−−溢れる涙をぬぐいきれない感動のトゥルー・ストーリー。赤ちゃんを待ち望んでいた若い夫婦が、ようやく受け入れたうれしい知らせ。しかし、その悦びもつかの間、生まれたとしても長く生きて行くことは出来ないと宣告されてしまう。悩み、傷つけあう2人。そして下した最後の決断とは・・・。韓国で涙を誘った珠玉の映画です。

解説



 近年、韓国では『八月のクリスマス』に始まり、『春の日は過ぎゆく』など、良質なドラマが続々公開され話題を呼んでいる。韓国映画と言えば『シュリ』『JSA』など派手なアクション映画のイメージが先行しているが、そのイメージを一掃するような秀逸ドラマが次々と生み出されているのである。その中でもとりわけ『ラスト・プレゼント』と並び”涙の映画”として注目を集めているのが、本作『エンジェル・スノー』。若い夫婦が様々な葛藤を乗り越え絆を深めていく姿を、あたたかく優しいタッチで描いた一作である。
 ソギュンとジヌォンは結婚6年目を迎える若い夫婦。何不自由なく幸せな生活を送る彼らにも、一つだけ’悩みがあった。それは、いまだ子供ができないこと。なんとか子供を作ろうと頑張るふたり。それは辛い日々であったが、ふたりの結びつきをより強いものにしていく。そして、ついにうれしい知らせが化かし、待望の妊娠に喜び沸く夫婦に、医師から非情な宣告が告げられる。「お子さんは生まれても一日しか生きられません」悩み、傷つけ合うふたり。そして下した決断は……。
 本作は、製作原案にあたったKoo&Fllm代表のターボナンが、飛行機の中で読み、感銘を受けた“イタリアで実際に起きたという新聞記事”を元に映画化。愛することの素晴らしさや、生きる勇気を与えてくれる感動のトゥルー・ストーリーである。
 切に子供を欲しがる妻を優しく包み込む夫・ソギュンを演じるのは、『美術館の隣の動物園』でデビューを飾り、映画新人賞を総なめにしたイ・ソンジェ。『アタック・ザ・ガス・ステーション!』での演技も評価され、多くの賞を受賞した。”第2のハン・ソッキュ”とも呼ばれ、韓国映画界をリードする男優である。
 妻ジヌォンを演じるのは、CM、ドラマ、映画と幅広い活躍をみせる女優コ・ソヨン。本作では妊婦役に初挑戦、感情の揺れ動く難しい役を魅力たっぷりに演じている。
 監督は”ラブ・ストーリーを撮らせたら彼の右に出るものはいない”と言われるハン・ジスン。撮影に『シュリ』はじめ多くのヒット作を手掛けるキム・ソンボク、胸打つドラマを盛り上げる音楽には『JSA』のチョ・ヨンウクと、韓国映画界屈指のスタッフが結集している。

ストーリー



 おもちゃ会社に勤めるソギュンと、アパレル業界で働くジヌォンは結婚6年目を迎えた仲睦まじい夫婦。仕事も家庭も順調な2人にも、たったひとつだけ悩みはあった。それは、いまだに子どもができないこと。特に幼いころに両親を亡くし叔母に育てられたジヌォンは、両親のぬくもりを知らずに成長したため、ことさらに”我が子”を欲しがっている。排卵日になると夫に早く帰宅するように命じたり、その日が夫の出張と重なったときには宿泊先のホテルにまで押しかけていったり…。でも、なかなか願いはかなわない。
「どうして、私たちには子どもができないの!」
焦り、落ち込む妻の姿を見ていられなくなった夫ソギュンは、言いにくそうに話を切り出した。
「養子をもらおうか…」
だが、実の子にこだわるジヌォンは、その言葉に深く傷つくだけだった…。
 もう諦めよう、そう思い始めた矢先だった。2人に嬉しいニュースが舞い込む。これを最後にしょうと決めた不妊治療が成功し・ジヌォンが妊娠したのだ。なにものにも変えられない喜びをひしと噛みしめるジヌォン。ソギュンもまた、妻を気づかい今まで押さえてきた”思い”を爆発させるかのように喜んだ。
 さっそく、新居に引っ越しをする2人。童話に出てくるような庭と真っ白いテラスのある家で我が子の誕生を待つ。ジヌォンは毎日欠かさず日記をつけ、お腹の赤ちゃんと会話する。その様子をいつも側で見守りながら、ソギュンは子ども部屋の飾り付けに余念がない。名前も決めた。2人の名前を合わせて”ユンジン”。
だが、幸せな時間は長くは続かなかった。担当医から、お腹の赤ん坊は生まれてすぐに死んでしまう不治の病だと宣告される。2人にやっと訪れた小さな生命…。生まれても一日の命だと医師はいう。あまりにも残酷すぎる現実…。
 この日から2人の葛藤は始まった。医師と相談し出産は諦めるべきだというソギュンに対し、ジヌォンはどうしても産みたいと訴える。
「2人だけでも充分に幸せだよ」
「たった一日でもいい、産みたい、命を感じるの!」
 2人の気持ちは交わらない。傷つけ合う日々が続く中、出産を控えたジヌォンを心配して叔母が訪ねてくる。この訪問が2人の頑なだった気持ちを和らげるひとすじの光となった。両親を亡くしたジヌォンを我が子同然に育て上げ、常に一心同体だったと語る叔母の姿をまえに、ソギュンもジヌォンも叔母の深い愛を実感した。この日、2人の気持ちはひとつになった。
 我が子の誕生を待ちわび、穏やかで静かな日々が過ぎていく。そして迎えたクリスマス。遂に出産の日がやってきた。2人の愛する天使が、今、産声をあげようとしていた…。

スタッフ

製作・原案:ク・ボナン
監督案:ハン・ジスン
脚本:シム・ヘウォン、パク・ミヨン
撮影:キム・ソンボク
音楽:チョ・ヨンウク
制作:Koo & Film

キャスト

イ・ソンジェ
コ・ソヨン
ユン・ソジョン
キム・チャンワン
ユ・テホ
ホン・ユジン
キム・ソヌァ

LINK

□公式サイト
□この作品のインタビューを見る
□この作品に関する情報をもっと探す
http://koofilm.chollian.net/aday/
ご覧になるには Media Player が必要となります