第15回東京国際映画祭トウキョー・フィルムメーカーズ・コンベンション正式出品作 松山映画祭2002(衣山サンシャイン)特別上映

2002年/日本/カラー/112分/ビスタサイズ/ドルビーSR/ 配給:アルタミラピクチャーズ/配給協力:東宝、東京テアトル

2003年11月21日よりDVD発売開始 2003年10月31日よりビデオリリース 2003年2月15日より東京・有楽町スバル座で公開予定 2003年1月11日〜24日まで宇和島シネマサンシャインで公開 11月23日〜12月6日まで新居浜TOHOプレックスで公開 11月9日〜12月29日まで衣山シネマサンシャインで公開 11月9日〜22日まで今治シネマサンシャイン、大洲シネマサンシャインで公開

©2002えひめ映画製作委員会

公開初日 2003/02/15

配給会社名 0335

解説


わたしを育み、
新しい旅立ちをそっと見送ってくれる、
愛しいものたち・・・・

帰郷。そのことばは、暖かさ、せつなさ、ほろ苦さ、小さな痛み、さまざまな思いを私たちに与えます。このものがたりで描かれるのは、ひとりの大人として最初の転機に立つ若い女性の、帰郷と旅立ち。自由にかつ自立してしなやかに人生を送る彼女がふと、立ち止まった時に心にかかるもの…それは、親であり、故郷であり、それらすべてを含んで彼女自身の中にある記憶。島での穏やかな時間を過ごすうちに、それらは寄せるさざなみのように彼女に作用してゆきます。「今、私がここに生きている。」ということを強く心に刻み、新しい人生に船出していくために。

監督は、愛媛を舞台に思春期の少女たちの一瞬のきらめきを余すことなく描いた秀作『がんばっていきまっしょい』の磯村一路。ひとりの女性の心の旅を、鮮やかに織りなされたタペストリーのように丹念に描き、静かな感動を与えてくれます。主人公久里子にはテレビ、映画、舞台と幅広い才能を開花させる木村佳乃。娘を持つ男親の心の機微を寡黙に演じるのは、邦画界になくてはならない存在の名優・大杉漣。そして娘と夫を見守る母親を見事なまでの自然体と息づかいで見せてくれるのは実力派女優・大谷直子。久里子の幼なじみ・健太には「筋肉番付」でブレイク後、俳優としても注目株の照英。さらに久里子の恋人・充生に「ナビイの恋」「とらばいゆ」の村上淳、本作品の舞台となる愛媛県の出身でもある林美智子や村上ショージらも脇を固め ています。蒼く、橙色に、幻のように、と刻々と表情を変える豊かな瀬戸内。情感溢れる押尾コータローのアコースティックギターの音色が溶け合い、忘れがたく心に残ります。

ストーリー



 東京の出版社に勤めている久里子(木村佳乃)はカメラマンの充生(村上淳)との結婚を決め、故郷にすむ両親に報告するために、瀬戸内海に浮かぶ『瀬ノ島』という小さな島を一人、2年ぶりに訪れる。

  生まれ育った懐かしい島でしばしの休暇を過ごす久里子。教師を退職した父・周三(大杉漣)は、母・泰子(大谷直子)と廃校になった小学校を改築して民宿『波の穂』を営み、遠くで暮らす娘をいつも心に思い暮らしていた。娘の突然の帰省に、何かあったのでは、と気がかりでいても聞き出せずにいる周三。「お父さん、私、私…」久里子もまた、なぜか伝えるべき言葉を飲み込んでしまう。

  そんな特別な感慨を秘めた久里子の里帰りは、いつしか幻のように蘇る幼い頃の記憶に導かれ、自分の軌跡を顧みる心の旅となってゆくのだった。島に伝わる伝説の鈴に重なる甘く切ない幼い恋の記憶、そこで語られたまだ見ぬ「幻の町」、刹那的に脳裏に浮かぶ亡き祖母との船旅。久里子は幼なじみの健太(照英)とともに初恋の人・隆司の消息を訪ねる小さな旅に出る。しかし、13年間という時の隔たりを経て、久里子は思いもよらぬ結末を知るのだった。

スタッフ

製作:加戸守行
エグゼクティブプロデューサー:玉置泰
プロデューサー:桝井省志、小形雄二、佐々木芳野
脚本・監督:磯村一路
撮影:柴主高秀(J.S.C.)
照明:長田達也
録音:郡弘道
美術:新田隆之
編集:菊池純一
助監督:吉村達矢
製作担当:土本貴生
アシスタントプロデューサー:堀川慎太郎
プロダクションアシスタント:小室巴都衣
企画協力:サキヒトミ「カントリー:パラダイス」(集英社)
「海と女と鎧」(大山祇神社)
立見千香、柏田道夫、シナリオ・センター
キャスティング:新江佳子
スクリプター:柳沼由加里
装飾:大町力
スタイリスト:宮本まさえ
ヘアメイク:小沼みどり
音響効果:斉藤昌利
タイトルデザイン:赤松陽構造
スチール:野上哲夫
方言指導:田内和代
製作主任:前村祐子、橋誠喜
製作経理:佐藤尚子
製作進行:村田竜二
製作進行助手:島根淳、井出浩一朗、河本親美
製作応援:下村剛司、松岡周作、鈴木嘉弘
車輌:井上和亮、井上美成、小原正
特機:上竹寛一、佐藤 信一、石綿宏幸
製作宣伝:梶原剛、林逸雄、片山景子、松長潔
メイキング:片岡英子
音楽:押尾コータロー
メインテーマ「木もれ陽」(東芝EMI)
音楽エンジニア:片石喜之
音楽制作:押尾美幸、藤坂裕一、高田浩希
製作:えひめ映画製作委員会
 愛媛県、株式会社エス・ピー・シー、株式会社NTTドコモ四国
 四国電力株式会社、ダイキ株式会社、株式会社フジ、株式会社フジトラベルサービス
 株式会社セトスイフードサービス、株式会社伊予銀行、株式会社愛媛銀行
 株式会社アルタミラピクチャーズ
製作プロダクション:アルタミラピクチャーズ

キャスト

木村佳乃
大谷直子
照英
佐々木蔵之介
小山田サユリ
烏丸せつこ
桑原和男
村上ショージ
神戸浩
斎藤歩
小池幸次
富岡忠文
サエコ
石神国子
森田彩華
利根川鈴華
中山卓也
岡田剛義
小糸秀
林美智子
ベンガル
綾田俊樹
六平直政
桜むつ子
村上淳
大杉漣

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