原題:Four Feathers

この羽根に誓って、必ず君のもとへ。

2002年2月8日イギリス初公開

2002年/アメリカ・イギリス合作/スコープサイズ/ドルビーデジタル/2時間12分 提供:東芝 アミューズピクチャーズ 配給:アミューズピクチャーズ

2004年01月23日よりDVDリリース 2004年01月23日よりビデオリリース 2003年9月20日よりみゆき座ほか全国東宝洋画系にてロードショー公開

公開初日 2003/09/20

配給会社名 0008

解説


英国が世界の1/4に覇権の手を広げていたヴィクトリア朝時代。自らの生き方に疑問を抱いたひとりの若者がいた。彼の名は、ハリー・フェバーシャム。高名な将軍を父に持つ彼は、周囲に期待されるとおり軍人となり、着々とエリート士官への道のりを歩んでいた。しかし、所属の連隊が北アフリカの戦場へ派遣されることになったとき、ハリーは自分が戦争の意味を見失っていることに気づく。不毛の砂漠を征服することが、本当に祖国に尽くすことなのか?激しい葛藤の末、除隊の道を選ぶハリー。そんな彼に、3人の仲間が送ったのは、臆病者を意味する白い羽根。そして、永遠の愛を誓い合った婚約者のエスネまでもが、4本目の羽根を残して彼の元を去っていく。何もかも失ったハリーを取り巻く深い苦悩と絶望。その泥沼の果てに、彼が見出した一筋の道。それは、異国で苦戦する親友ジャックのために、命を賭けて戦う道だった……。
アカデミー賞7部門にノミネートされた『エリザベス』で、エピックの新時代を切り開いたシェカール・カプール。その待望の新作は、英国文学の古典的な名作といわれるA・E・W・メイスンの原作を、斬新な視点とフレッシュなキャストで映画化した壮大なスペクタクル・ロマン。国家や家名という大義のためでなく、友を救うことに自らの戦いの意義を見出したひとりの青年が、アフリカの戦地をたくましく生き抜きながら、真実の愛と友情を見出していく姿を、圧倒的な砂漠の映像美のなかに描きあげた感動巨編だ。
戦地へ赴く直前に連隊を去り、仲間から臆病者の烙印を押される主人公のハリー。流される生き方を拒み、人生の意味を真摯に問い続ける彼は、時代を超えて人々の共感を誘うナイーブな若者の代表だ。そんな彼の心の葛藤を理解しながらも、自身は戦場で戦う道を選ぶ親友のジャック。そして、一度は別れを告げたハリーをどれだけ愛しているかに気づき、深い後悔にかられる婚約者のエスネ。3人の友情と愛を軸にした物語は、友を救うためにひとりアフリカへ渡ったハリーの行動をめぐってドラマティックに展開。壮絶なバトル・シーンの狭間に描き込まれた切ない青春模様が、見る者の胸を熱く揺り動かす。親友の恋人であるエスネの手紙を心の支えに戦火を生き延びるジャック、激戦の渦中で彼のその思いを知るハリー、彼を愛しながらも盲目となったジャックとの結婚を決意するエスネ。運命の糸が複雑にもつれあうなか、果たして3人が笑顔で再会する日はめぐって来るのか。
ハリーを演じるのは、『パトリオット』で脚光を浴び、『ROCK YOU![ロック・ユー!]』『チョコレート』と上り調子のキャリアを歩むヒース・レジャー。人一倍繊細な心を持つエリート士官から、浅黒い肌を持つ砂漠の英雄へ。ワイルドな変貌ぶりを見せる本作の彼は、ひとりの青年の魂の成長を見事に演じきり、超大作の主役の名に恥じない堂々たる存在感を光らせている。そのハリーの無二の親友であり、恋のライバルともなるジャックに扮するのは、『アメリカン・ビューティー』のウェス・ベントリー。ふたりの美しき男たちの間で揺れ動くエスネには、『あの頃ペニー・レインと』でゴールデン・グローブ賞を受賞し、『10日間で男を上手にフル方法』も全米で大ヒットとなったケイト・ハドソン。ハリウッドの次世代を担う3人のスターが奏でるアンサンブルは、『突然炎のごとく』を思わせる格調を漂わせ、愛と友情の美しさが胸にしみるクライマックスの感動を大きく盛り上げていく。
サハラ砂漠の一大パノラマを背景に、スペクタクルに物語を紡ぎ上げていくシェカール・カプールのダイナミックな演出。それを支えるスタッフにも超一流の顔ぶれが揃った。1902年に出版された原作からコンテンポラリーな感性を引き出す脚本を手がけたのは、『鳩の翼』でオスカー候補になったホセイン・アミニと、『クリムゾン・タイド』のマイケル・シファー。俯瞰やスローモーションを駆使して息を呑む戦闘シーンの映像を作り上げた撮影監督は、オスカーに輝く『JFK』をはじめオリバー・ストーンとのコラボレーションで知られるロバート・リチャードソン。第2班監督は著名なスタントマンで、『ダイ・アナザー・デイ』などを手がけたヴィク・アームストロング。さらに、プロダクション・デザインは『ハムナプトラ』シリーズのアラン・キャメロン、編集は『ブレイブハート』のステイーヴン・ローゼンブラム、音楽は『タイタニック』のジェームズ・ホーナー。広大な砂漠に流れるラーハット・ヌスラット・ファテ・アリー・ハーンの“天からの歌声”も印象的である。
まさに“砂漠のエピック”を作り上げるにふさわしいメンバーが集結。『アラビアのロレンス』以来の大スケールを誇る21世紀の名作をここに誕生させた。

ストーリー



イギリスが、帝国主義の名のもとに世界の1/4を支配下に治めていた1884年。将軍の父に期待されるまま軍人の道を歩んだハリー・フェバーシャム(ヒース・レジャー)は、自分が望むもの全てを手に入れたと感じていた。エリート士官としての輝かしい未来、美しい婚約者エスネ(ケイト・ハドソン)との幸福な生活、そして、親友のジャック(ウェス・ベントリー)をはじめとする仲間たちの熱い信頼。しかし、ある日をきっかけに、彼はそのすべてを失うことになる。
「北アフリカのスーダンで、英国の支配に蜂起した反乱軍を鎮圧せよ」連隊に新たな命令が下されたとき、ハリーは、血気にはやる仲間たちの輪に溶け込めない自分を感じた。心に渦巻くのは戦場の恐怖、そして愛するエスネとの辛い別れ。自分にとって大切なものを犠牲にしてまで、不毛の砂漠を奪いに行く価値はあるのか?戦いの意味を見失い、疑念にかられたハリーは、翌日、除隊届けを提出する。それを知り、ハリーを臆病者と非難する連隊の仲間たち。ジャックは、そんな彼らの攻撃からハリーをかばおうとするが、「除隊を相談されたか?」という問いかけには返す言葉が見つからなかった。
一方民間人に戻ったハリーは、除隊のことを報告するためにエスネの故郷を訪れる。そこに届けられたのは、連隊仲間のトレンチ(マイケル・シーン)、ウィロビー(ルパート・ペンリー=ジョーンズ)、キャスルトン(クリス・マーシャル)が送った3本の白い羽根。それが臆病者のシンボルであると知ったエスネは、ハリーに連隊へ戻ってくれと懇願するが、ハリーは「戦争なんて僕は誰のためだろうと行きたくない」と拒むばかり。勇敢な軍人だと信じていたハリーに裏切られた思いのエスネは、4本目の白い羽根を残して彼の元を去っていった。
やがて来た出陣の日。パレードを遠巻きに眺めていたハリーは、父の姿を認めて声をかけるが、「君は誰かね?」と絶縁の言葉をたたきつけられる。家族も、友人も、恋人も失った天涯孤独の身の上。その絶望を噛みしめ、苦悩の日々を送るハリー。辺境の砂漠で苦戦を強いられている仲間たちのことを思うと、彼の胸は張り裂けそうになる。脳裏に浮かぶのは、「君になら僕の命を預ける」と言ったジャックの言葉。いてもたってもいられなくなった彼は、4本の羽根を握りしめ、ひとりスーダンへ旅立った。
言葉も通じない異国の地。奴隷商人の道案内で砂漠を行くハリーは、途中で行き倒れになりかけながら、どうにか英国軍の駐屯地にたどりついた。頭にターバンを巻き、アラブ人に身をやつした彼は、傭兵として連隊に加わり、荷物運びの重労働に就く。奴隷階級出身の傭兵アブー・ファトマ(ジャイモン・ハンスゥ)と親しくなったハリーは、傭兵たちのなかに潜んでいた反乱軍のスパイの動向に注目。彼らを追跡した結果、ジャックたちが向おうとしている砦が、反乱軍の手に落ちたことを知る。
その危機を知らせようと、アブーを伝令に送るハリー。しかし、それもむなしく、移動中の連隊は無数の反乱軍に囲まれてしまった。角陣を組み、必死に体制を建て直そうとするジャックたち。だが、狡猾な反乱軍は、英国兵から奪った制服をまとい、援軍に見せかけて攻め入るという手を使い、英国軍を翻弄する。その反乱軍にまぎれて連隊に舞い戻ってきたハリーの目に飛び込んできたのは、大混乱のなかで味方の銃弾に倒れるキャスルトンの姿。そして、目を負傷して苦しむジャックの姿だった。自分の身を盾にしてジャックをかばったハリーは、彼を担ぎ上げ、安全な岩陰まで連れて行く。
そのとき、ジャックの服の下から手紙の束がこぼれ落ちた。それはエスネからの手紙だった。エスネがハリーと婚約する以前から彼女に思いを寄せていたジャックは、その手紙を心の支えに、戦場の過酷な日々を生き抜いてきたのだ。一方、ハリーと別れたことを後悔し、彼の消息を案じていたエスネは、共通の友を思いやるジャックの友情に慰めを見出していた。が、そんな事情を知らないハリーは、手紙の束をジャックの手に持たせてやると、自分が何者であるかも告げず、その場を立ち去った。
それからしばらくして、ハリーは反乱軍の捕虜収容所に送られた。ここに囚われているトレンチを救出するため、自らすすんで捕虜になったのだ。しかし、脱走のもくろみは失敗に終り、食べ物もろくに与えられない生活のなかで、ハリーとトレンチは日ごと衰弱の度合いを増していく。その窮状を救ったのは、アブーだった。彼の差し入れた薬で仮死状態を装ったハリーとトレンチは、アブーの助けを借りて埋葬場所から脱出。反乱軍に追われる危機を切り抜け、砂漠を後にする。
帰国したハリーは、真っ先にエスネの元を訪れた。いまや彼女はジャックの婚約者だった。彼女には、視力を失い、自分の支えを必要としているジャックのプロポーズを断ることができなかったのだ。再会したハリーに、羽根を送った自分の愚かさを恥じていると許しを乞うエスネ。「あなたを愛しているけど愛せない」という言葉と共に、彼女の目からは大粒の涙がこぼれ落ちる。
いまのハリーにできるのは、エスネとジャックの幸せを願うことだけ。その思いを告げにジャックの元を訪ねたハリーは、除隊した自分をかばい続けてくれたジャックに感謝の気持を伝える。ジャックがハリーの「正体」を知ったのは、そのときだった。床に落ちた手紙を拾い上げ、自分に手渡したハリーの手の感触。それはまぎれもなく、あの砂漠で、自分の命を救ってくれた恩人のものだった。いまあらためて、ハリーの友情がどれほど大きなものだったかを知るジャック。その胸に、ある決意が浮かび上がる—。

スタッフ

監督:シェカール・カプール
製作総指揮:アロン・ライヒ
      ジュリー・ゴールドスタイン
製作:スタンリー・R・ジャッフェ
   ロバート・D・ジャッフェ
   マーティ・カッツ
   ポール・フェルドシャー
脚本:マイケル・シファー
   ホセイン・アミニ
原作:A.E.W.メイスン
撮影監督:ロバート・リチャードソン,ASC
音楽:ジェームズ・ホーナー
プロダクション・デザイナー:アラン・キャメロン
衣装:ルース・マイヤーズ
編集:スティーヴン・ローゼンブラム,A.C.E.

キャスト

ハリー・フェバーシャム:ヒース・レジャー
ジャック・デュランス:ウェス・ベントリー
エスネ:ケイト・ハドソン
アブー・ファトマ:ジャイモン・ハンスゥ
トレンチ:マイケル・シーン
ウイロビー:ルパート・ペンリー ジョーンズ
キャスルトン:クリス・マーシャル
女奴隷アクオル:アレック・ウェック
フェバーシャム将軍:ティム・ピゴット=スミス
サッチ大佐:ジェームズ・コスモ
グスタフ:ダニエル・カルタジローン
イブラヒム:モハメド・クワティブ

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