原題:ONMYOUJI

哀しき運命が都を闇に染める時、あの男が再び立ち上がる。

2003年/日本/1時間55分/ドルビーデジタル 提供:東北新社、角川書店、東宝、電通、TBS、MBS 配給:東宝

2004年04月28日よりDVD発売開始 2003年10月4日より日劇2ほか全国東宝系にてロードショー!

公開初日 2003/10/04

配給会社名 0001

公開日メモ 夢枕獏氏の「陰陽師」映画化の続編

解説


2001年10月に公開され、観客動員220万人・興行収入32億円を記録。その年の邦画部門の興行成績ランキングの1位を獲得。オリジナルストーリーとしては驚異的な記録を打ち立て、一連のブームの頂点を極めた、映画『陰陽師』。その続編が、丸2年の歳月を経てオリジナルスタッフ&キャストで製作されました。
振り返れば、映画が公開された2001年初頭、“「陰陽師」という言葉を読めますか?”という街頭インタビューで85%の人々が「おんみょうじ」と答えることが出来ませんでした。しかし、映画『陰陽師』公開とあわせて「陰陽師」ブームは頂点を極め、「安倍晴明」は、まさに千年の時代を超えたヒーロー像として定着したといえます。
以降、巷ではあらゆるジャンルで「陰陽師」関連ビジネスが出現しましたが、やはり、映画を超えたものはありませんでした。安倍晴明像にいたっては“野村萬斎を超える晴明はなし”と世に言わしめ、野村萬斎自身も更なる飛躍を目指し、全身全霊を込めて最新作に挑むこととなりました。まさに満を持してのスクリーン登場です。
映画『陰陽師』で沸点を超えた一連のブームは、その熱を冷ますことなく今に続いています。特に、夢枕獏の「陰陽師」シリーズ(文藝春秋刊)は、前回の公開から100万部超の売り上げを伸ばし累計360万部を突破、岡野玲子の原作コミック版(白泉社刊)は11巻540万部の大ヒットセールスとなっています(8月末現在)。また、あらゆる関連本が刊行され「陰陽師」コーナーとしてのカテゴリーが確立し、書店を賑わせています。またテレビ・ラジオ媒体においても、社会情報、報道、バラエティのジャンルを問わず幾多の番組で取り上げられ、それが高視聴率を稼ぐ実績を残しています。つまり、陰陽道がおみくじや風水のオリジナルとしての位置付けから一般生活の常識として定着していることがここで伺えるわけです。
前作の劇場興行は、想定されたメインターゲット=20代女性層はもちろんのこと、下は小学生から上は夫婦、シルバー層まで幅の広い観客層を獲得しました。この幅の広い観客層がそのまま世間一般という範囲にスライドし、「陰陽師・安倍晴明」が広範囲に流布する国民的なアイテムとして認識されたといえます。
この10月の公開に向け、一連のブームがさらなる沸点を求め、本家、映画『陰陽師Ⅱ』がいよいよ動き出します。ご期待ください!

ストーリー

平安の時代。それはまだ人とあやかしが共に生きていた時代。
都では夜闇を鬼が跳梁し身分貴き者たちを襲うという怪異が相次いでいた。その鬼は太陽が黒く隠れる日隠れの現象(日蝕)以来出没し、以来4人の人々が襲われていた。それも一人目が肩、二人目が鼻、三人目が口、四人目の神官に至っては足を喰われているという猟奇的なものであった。
源博雅(伊藤英明)は右大臣・藤原安麻呂(伊武雅刀)の依頼を受け、陰陽師・安倍晴明(野村萬斎)の元を訪れる。安麻呂には娘がいた。類まれな美貌を持ちながら男装に身を包み、弓を扱わせれば右にでるものはいないことから「鬼も恐るる男姫(おのこひめ)」と呼ばれる日美子(深田恭子)。その日美子がその日隠れの起きた日以来、夜な夜な覚えなく夢遊病のように彷徨い歩くというのだ。都を騒がす鬼と娘に何か関連があるのではと心配する安麻呂。何も案ずることはないと言いきる晴明だったが、安麻呂が日美子についてどうも何かを隠していることを悟っていた。
そんな折、博雅は鬼が跋扈するといわれる夜道の帰りに、琵琶を美しく奏でる若者・須佐(市原隼人)と出会う。須佐の故郷に古くから伝わるという清らかで切ない調べに感動し、管弦の友としてたちまち意気投合する2人。だが須佐がいったい何者なのかは、博雅にも謎であった。
また同じ頃、都にはどんな傷や病もたちどころに治すことから、神と崇あられる術師・幻角(中井貴一)が現れていた。平安の都はきらびやかなる貴族たちの宴が毎夜行われる影で、悪政や貧困に苦しむ民たちのあえぐ声が闇を満たしていた。光の当たらない民衆は、身分の分け隔てなく病を癒す幻角を本当の神のごとく敬っていたのであった。そこに巷流れる幻角の噂を聞きつけた貴族達がいた。権力を握ろうとする藤原一族や、安倍晴明のことを心よく思わない彼らは、謎の男・幻角を担いで晴明に対抗し鬼退治をしようと画策する。そして内裏では、都の宝「アメノムラクモの剣」が音をたてながら妖しい光を放ちだす。「アメノムラクモの剣」にただならぬものを感じ取った晴明は、剣についての古い書物を調べ始める。そして晴明・博雅・蜜虫(今井絵理子)は朝廷と出雲の国との衝撃の事実に辿り着く。
果たして「鬼」の正体とは?安麻呂が隠す事実とは?幻角とは一体何者なのか?
晴明は陰陽道の真髄「八卦」に事件の関連性を見出すのだが、謎を解き明かすその八卦の延長線には、朝廷の権力によって闇に葬られた、出雲国の衝撃の闇がひろがり始めるのであった。

スタッフ

監督:滝田洋二郎
原作:夢枕獏
脚本:江良至、夢枕獏、滝田洋二郎
製作総指揮:植村伴次郎
企画:近藤晋
製作:瀬崎巌、近藤邦勝、気賀純夫、江川信也、島谷能成、門川博美
プロデューサー:林哲次、濱名一哉、遠谷信幸
共同プロデューサー:平野隆 田中渉
VFXエグゼクティブ:二宮清隆
キービジュアルコンセプトデザイン:天野喜孝
音楽:梅林茂
撮影:浜田毅
照明:長田達也
美術:部谷京子
録音:小野寺修
ラインプロデューサー:福島聡司
編集:冨田伸子
VFXスーパーバイザー:石井教雄
特撮監督:尾上克郎
特殊メイク・造形:原口智生
アクションコーディネーター:諸鍛冶裕太
企画協力:中川豊子、中條裕之、野村朗子

キャスト

安倍晴明:野村萬斎
源博雅:伊藤英明
蜜虫:今井絵理子
幻角:中井貴一
日美子:深田恭子
月黄泉:古手川祐子
須佐:市原隼人
平為成・殿上人:鈴木ヒロミツ
三善行憲・殿上人:山田辰夫
藤原安麻呂・右大臣:伊武雅刀

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