DRIVE

第一作「弾丸ランナー」でエネルギッシュに監督テビュー。なんだ、なんだ、一体誰なんだ?と世間を騒がせ、その後毎年一本ずつコンスタントに作品を発表し続けながら着実に国内でファンを獲得。4作目「MONDAY」で2000年ベルリン国際映画祭国際批評家連盟賞を受賞して、たった4年の間に世界中から熱い視線を注がれるようになってしまった監督SABU。作品ごとにネタの面白さと料理の仕方をにれでもか」と自在に変えてくる、常に面白さを追求し続ける男。そんなSABUの新作に対する期待は国内外問わず半端なものじゃない！というプレッシャーもなんのその、シレッとした顔で彼は知らぬ間に新作を完成させていた。それが本作「DRIVE　ドライブ」だ！
　４本の作品を経てSABU映画の代名詞となったのが「偶然の疾走感」それが作品に強烈なインパクトを与えてきたが、今回の「DRIVE　ドライブ」は?というと、タイトルから想像するほど簡単にはこちらの思い通りにはさせてくれない。「一筋縄ではいかない男は新たな一走り方」をまたまた思いついたのだ！それは「止まるにと」。えっ?と思う方、是非作品をご覧あれ。本作「DRIVE　ドライブ」は「止まる」ことから何かが始まり、そこから数分ごとにテンションが沸騰する新しい“SABU型エンタテインメント”なのだ!
　「縁」が集結させた、注目の不思議な奴ら「DRIVE　ドライブ」のキーワードは「縁」。近年すっかり忘れ去られてしまったこの文字は「みどり」ではなく「えん」。必ず存在しているのに誰もそのことに気を止めていない、そして、実はそれはとても大切
なものであるはずの「縁」。因縁なのか因果なのか、原因なのか、結果なのか。
「DRIVE　ドライブ」ではその因と果をとりもつ不思議な「縁」が、このゴージャスな(?)男たちとこの女たちによって、見事なまでにレリーフされてゆく。「縁」がとりもった「仲間」たちの不思議感覚溢れる躍動感の醍醐味をたっぷりと味あわせてくれるのは、近年希なるこの超豪華キャスティング。堤真一を筆頭に、大杉漣、寺島進、安藤政信らまさにSABUとの「縁」から始まったSABUファミリーの芸達者たち。そして圧倒的人気で大活躍中の柴咲コウ、寛利夫をはじめジョビジョバ、小林明実、松尾スズキ+ちょっと見ただけではわからない内緒の方々…等、兎にも角にも目を見張る俳優陣が一同に集結。SABUは、興奮のエンタテインメントという大木に華麗な花を満開に咲き誇らせた！！
　計算されたテンションの沸騰を連続技で見せつけるこの芸当の裏に潜むものは“SABU的発想のおとぎ話”。本作のテーマである「仲間」たちに、SABUはそれぞれ色分けした秀逸な小咄を振り付けて、それを一つのおとぎ話}として集大成。
豪華キャストたちが繰り広げる意外なエピソードの深淵には、本作のキーワード「縁」から派生させたSABUのメッセージが、綿密な計算のもと描きこまれているのである。
》》》》》例えば、算さんの場合
これはひとことで言えば「因果応報!悪いことするとろくなことにならないぞ！！」