原題:活着

1994年カンヌ映画祭審査員特別賞&主演男優賞受賞 中国映画の全貌 2007にて上映::http://www.ks-cinema.com/schedule.html

1994年/中国/カラー/ビスタサイズ/131分 配給:角川書店・ドラゴンフィルム

2002年11月25日よりDVDレンタル開始 2002年3月23日よりbunkamuraル・シネマにてロードショー公開

(C)1994 ERA INTERNATIONAL(HK)Ltd.

公開初日 2007/08/13

配給会社名 0058/0198

解説


世界三大映画祭受賞に輝く
名匠チャン・イーモウ監督幻の名作遂に公開!

 『初恋のきた道』大ヒットの記憶も新しい、中国が誇る世界的名匠チャン・イーモウ監督が、当時のパートナーであるコン・リーと組み、1994年カンヌ映画祭で審査員特別賞、主演男優賞(グォ・ヨウ)を獲得した感動大作です。
 時代は中国の1940年代、資産家・福貴(グォ・ヨウ)は、博打に明け暮れる毎日。ある日、博打の借金のため全財産を失い、妻・家珍(コン・リー)は、かわいい子供たちと家を出てしまう。老父は怒りから突然死、老母は寝込んでしまう。すべてを失った福貴ではあるが、唯一の技能である影絵芝居で、全国を巡演し生き延びていく。戦火の中をかいくぐり、辿り着いたわが家で貧しいながらも家珍は、優しく子供たちと福貴を迎えてくれた。しかし、娘・鳳霞は、言葉が話せなくなっていた…。
 1940年代、50年代、60年代と、中国の激動の歴史の中で翻弄される、家族の物語を、圧倒的な映像美で綴る一大叙事詩。伝統芸能・影絵の場面でのグォ・ヨウの演技は哀感に溢れ、家族を支えるコン・リーの確かな演技には、監督との信頼関係の強さを感じます。そして、真紅を基調とした前半の映像は『紅いコーリャン』『菊豆』からの系譜であり、胸を打つ子供たちの名演は、のちの『あの子を探して』『初恋のきた道』へと続く特徴であり、まさにチャン・イーモウ監督を語る上で分岐点といえる見逃せない名作です。原作は中国ニューウェイブ時代の第一人者であるユイ・ホア、脚本は『さらば、わが愛/覇王別姫』のルー・ウェイとユイ・ホア、撮影には北京電影学院時代のチャン・イーモウと同期のルー・ユエ、音楽は『黄色い大地』『紅いコーリヤン』『菊豆』『さらば、わが愛/覇王別姫』などなど40作品以上の映画音楽を手掛けているチャオ・チーピン、編集はチャン・イーモウの全ての監督作品を編集しているドゥ・ユエン。

ストーリー

 1940年代の中国、除家の資産は何年も前から傾いていたが、その贅沢な暮らしぶりは、福貴が賭博の借金で、全財産を失うまで続いていた。身重の妻の家珍は、賭博を止めるよう懇願しても、聞く耳をもたない福貴の許を去り、娘を連れ、実家に帰ってしまう。しかし半年後、家珍は、娘と、誕生した長男を連れ、福貴とともに、新たな生活を歩み出すのだった。
 家族の支えを受けて、福貴は悪賢い龍二の所へ出向き、商いを始めるための金を無心する。今や除家の資産を我が物とし、裕福な暮しをする龍二だが、その借金の申し出を断り、代わりに福貴に影絵の道具箱を貸し出す。
 絵を見せながら巡業するうちに、福貴と旧友の春生は、蒋介石率いる国民軍と、毛沢東率いる共産軍の間に勃発する、内戦に巻き込まれてしまう。この時、戦争の恐怖と、無意味さを目にした福貴は、改めて命の尊さを痛感し、生きて家族のもとに帰ろうと、心に決めるのだった。

 50年代、共産党の勝利とともに樹立した新政府は、国を一掃し始める。58年、毛沢東の「大躍進」政策は、各家族から徴集した鉄製品で、錬鉄を作らせるなど、大規模な大衆運動を展開する。社会主義から、本格的な共産主義への躍進をはかった。福貴たちも、町の人びとと共に、熱心に、この錬鉄運動に参加した。理想郷に陶酔する人々の働きに呼応して、町から鋼鉄ができあがる。しかし、この時、悲劇は起こった。息子の有慶が、区長が運転する車に轢かれて死んでしまうのだ。

 60年代、残ったのは聾唖の娘・鳳霞。その彼女の結婚相手が見つかり、鳳霞が子供を身籠った時、福貴と家珍に再び幸せが訪れる。しかし、文化大革命のさなか、医者は、すべて革命の反動分子として摘発されてしまっていた。医者のいない病院で、鳳霞は、元気な男の赤ちゃんを産んだ後、合併症を起こしてしまう。このとき秘かに連れ出してきていた医者に助けを求めるも、拘留され続けていた彼に、その体力は残っていなかった。

 数年後、年老いた福貴と家珍は、孫息子の面倒を見ながら生活していた。家族は少年の純真さから、喜びと幸福を感じ取っていた。過去の悲しみの上にある、ほろ苦い幸せとともに、人生は続いていく。

スタッフ

監督:チャン・イーモウ
脚本:ユイ・ホア、ルー・ウェイ
原作:「活きる」余華(角川書店刊)
製作:チウ・フーション
製作総指揮:コウ・フォン、クリストフ.ツェン
アソシエイトプロデューサー:バーバラ・ロビンソン
撮影:リュイ・ユエ
編集:ドゥ・ユアン
美術:チャオ・ジュピン
メイク:スン・ウェイ
衣装:ドン・フャミアオ
音楽:チャオ・チーピン
録音:タオ・ジン
照明:チン・チアンミン
ポストプロダクション:高秀蘭
配給:角川書店/ドラゴン・フィルム

キャスト

グォ・ヨウ
コン・リー
ニウ・ベン
グオ・タオ
ジアン・ウー
ニー・ダーホン
リウ・ティエンチー
チュアン・ルー
シャオ・ツオン
ドン・フェイ
フアン・ヅォンルオ
リウ・ヤンジン
リー・リャンイー
ツヤオ・ユイシウ
ツヤン・カン

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