原題:SIBERIAN EXPRESS 3

映画評論家・水野晴郎が監督3作目 誰が解く−−−?60年の謎の糸!

第20回コニャック・ミステリー映画祭特別賞受賞 ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2002正式招待作品

2001年/日本/カラー/114分/ドルビーSR 製作・配給:M&T Pictures

2006年09月20日よりDVDリリース 2003年07月25日よりビデオ発売&レンタル開始 2003年07月25日よりDVDリリース 2003年1月2日より新宿シアターアプルほか全国順次ロードショー公開

(C)2002 MIKE MIZNO

公開初日 2003/01/02

配給会社名 0326

解説


 「シベリア超特急」シリーズ第1作は、水野晴郎映画生活45周年を記念して製作された作品である。以来、水野晴郎はライフワークとしてシリーズの製作を続けてきた。シリーズを通して描くテーマは『反戦』である。水野が少年時代体験した戦争の恐怖、悲劇をこの“平和の国”ニッポンの若者に伝えようと取り組みつづけているのである。

 水野は2歳で家族とともに満州へわたり、終戦とともに日本へ戻ってきた。敗戦の経験は少年・水野には尋常でない価値観の変化を強要したのだ。全ての日本人がそう感じていたのだろう。将来を悲観し、日本人のプライドを保つのに精一杯の日々を送った。日本人全てが新しい生き方を探していたとき、水野はアメリカ映画と出会った。そこには民主主義が有り、ヒーローがいた。そして、贅を尽くしたエンターテイメント、明るくて楽しい屈託の無い世界が展開されていたのだ。水野少年はアメリカ映画で生き方を学び、後にその世界へ入っていくことになる。

 水野は64歳にして初監督をした。なぜか?日本国民に日々薄れていく戦争の記憶、反戦の意識。それを訴えたかっただけではない。エンターテイメントを失ってゆく日本映画。そこに一石を投じたかったのだ。憧れ続けた映画への想い。少年の頃の記憶。その全てをぶつけたかったのだ。映画はこんなものじゃない、もっともっとすごいもんだ!

 「シベリア超特急」シリーズは水野晴郎の全てが詰まった作品なのである。そして今回が3作目。もう新人監督ではない。培った技術と演出力で、これぞ映画!これぞエンターテイメントだ!と、万人を、あっ!といわせる作品を作ります。

 「映画はエンターテイメント。面白くなくっちゃー!!」

ストーリー



1941年モスクワを発つシベリア超特急列車の中、一等乗客車輌に潜り込んだ少年がいた。宮城伝蔵16歳。ドイツで映画の勉強をしていたがお金に困り無賃乗車で満州まで行くつもりだったのだ。同じ車輌に山下将軍が乗車していたが、何者かに狙われているようだった。走る列車の中で第一の事件が起きる。ラトビアの彫刻家ヤーニスが鍵のかけられた部屋で殺されていたのだ。山下将軍が狙われていることと関係があると思い、伝蔵少年は山下の客室の前で寝ずの番をする。ユダヤ系ベルギー人を父に持つ日本人とのハーフの美しい少女オリビアと共に推理を巡らせていた。しかし、夜が明ける前に第2の事件が起きる。オリビアの父ダニエルが殺されたのだ。悲しみに暮れるオリビアを見て、悲嘆する山下 「もう、これ以上悲劇を繰り返してはいけない」そして本格的な捜査に入るのだが、事件は謎を残したまま・・・。

 2002年、美しい山々、きらめく海。風光明媚な瀬戸内海を行くクルーズ船。その中ではテレビ局の会長にまで上り詰めた宮城伝蔵の誕生パーティーが開かれていた。和やかに開かれた絢爛たるパーティー。しかし一転、航行する船の中、密室で殺人事件が起きる。しかもそれは61年前のシベリア超特急列車の中で起きた事件と非常に酷似するのだ!伝蔵を狙うものの仕業なのか?61年前と結びつけるものはいったい何なのか?

驚愕のラストが待っている!!

スタッフ

原作:水野晴郎
監督:MIKE MIZNO

キャスト

三田佳子
宇津井健
内藤武敏
真柄佳奈子
大浦みずき
西田和昭

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