原題:Charlotte Gray

私はあの時、旅に出た。本当の自分を知るために・・・

2001年12月28日全米初公開

2002年/イギリス・オーストラリア/2時間1分/ビスタ・ビジョン/SRD、SR 配給:UIP映画

2010年08月04日よりDVDリリース 2008年03月13日よりDVDリリース 2007年10月11日よりDVDリリース 2003年05月23日よりビデオ発売&レンタル開始 2003年05月23日よりDVD発売&レンタル開始 2002年12月14日よりシャンテシネにてロードショー公開

公開初日 2002/12/14

配給会社名 0081

公開日メモ フランスに没頭している彼女の英国空軍ボーイフレンドを救出するために、若いスコットランドの女性は第二次世界大戦中にフランスのレジスタンスに参加します。

解説



“生きる”…その本当の意味をシャーロット・グレイは知った。その頃の彼女にはすべてが簡単に思えていた。だから、彼女は恐れもせずに嵐の中に飛び込んだ。そして、まったく予期しなかった新しい自分と出遭った。時代の激流の中で、新たなアイデンティティを見出すシャーロット・グレイを主人公に一人の女性の情熱的な魂の旅を描き出す。第二次世界大戦中、占領下のフランスを舞台に、大胆な構想でサスペンスフルに語られていくストーリー。だが、この作品はいわゆる戦争映画ではなく、あくまでも女性の生き方に焦点を絞り込んでいる。
二人の男、二人の少年、二つの国が、彼女の中のもう一人の自分を目覚めさせる。人は、どんな瞬間に毅然と生きることを知るのか?『エリザベス』で多くの賞をさらった女優ケイト・ブランシェットが、充実した演技でその答えを出している。主人公シャーロット・グレイは、戦時下のロンドンで、看護婦としてごく当たり前の生活を送っていた。だが、フランス語に堪能だったことから、彼女はナチス・ドイツに占領されたフランスに渡り、レジスタンス運動に身を投じていく。初めの目的は、フランスで行方不明になった恋人を追うこと。しかし、シャーロットはそこで、レジスタンスに命を賭ける青年ジュリアンの真剣なまなざしと出逢う。理想に突き進むジュリアンとの葛藤が、シャーロットを変える。幼い命を危険にさらす二人のユダヤ人の少年が、シャーロットを変える。そして、祖国イギリスと未知の国フランスヘの愛がシャーロットをまったく別の人生へと導いていく。
原作は1999年に上梓された、セバスチヤン・フォークスのベストセラー小説。ジャーナリスト出身の原作者が主人公シャーロット役にと指名したのが、『エリザベス』でゴールデン・グローブ賞主演女優賞に輝き、一躍、世界の注目を浴びたケイト・ブランシェットだった。前半と後半ではまるで二役のように変貌する女性像に挑み、一貫して生気あふれる演技で作品全体の大きな魅力を生み出した。シャーロットが次第に魅かれていくジュリアンには、『あの頃ぺニー・レインと」でギタリストに扮したビリー・クラダップが抜擢された。主人公シャーロットを変えていく人物として、ケイト・ブランシェットと互角に渡り合うには、切り込むような鋭さと繊細さをあわせ持った役者が必要とされた。スタッフのおめがねに叶ったのが、このクラダップだった。その父親役で深い味わいを見せるのは、『スリーピー・ホロウ』などで脇役を務めるイギリス人俳優、マイケル・ガンボン。また、シャーロットの恋人でイギリス空軍のパイロット、ピーター役は、『ほんとうのジャクリーヌ・デュ・プレ』などに出演したルバート・ペンリー・ジョーンズが演じている。
監督は、ケイト・プランシェットのアメリカでのデビュー作『オスカーとルシンダ』を手がけたジリアン・アームストロング。また、スタッフの多くは、イギリス・アカデミー賞をはじめ、多くの映画賞にノミネートされた『Queen Victoria 至上の恋』のチームの再結集となった。まず、二人のプロデューサー、サラ・カーティス&ダグラス・レイ。そして、脚本家としてのデビュー作『Queen Victoria 至上の恋』でイギリス・アカデミー賞の候補に上ったジェレミー・ブロック。今回も原作に書き込まれた細かな感情を、大胆な構想の中に巧みに織り込んだ。そのほか、音楽を担当したスティーブン・ウォーベックも『QueenVictoria至上の恋』チームのひとり。彼は『恋におちたシェイクスピア』でアカデミー賞を受賞した。そのほか、編集は『オスカーとルシンダ』などのニコラス・ボーマン。衣装には、『グラディエーター』でアカデミー賞に輝いたジャンティ・イエーツがクレジットされている。物語の舞台となる架空の村レジニャックに見立てられたのは、フランス南西部の小さな町サン・アントニ・ノーブル・ヴァル。14世紀の塀がそのまま残り、流れの速い川と石造りのめがね橋が豊かな南仏情緒をかもし出す。そのほか、イングランド南東部や主人公シャーロットの出身地という設定のスコットランドでもロケが行われた。プロダクション・デザインは、『イベント・ホライゾン』などのジョゼフ・ベネット。美しい風景の中に鋭い感覚で人間を織り込んだ撮影は、オーストラリアの映画界で活躍するディオン・ビープが担当した。

ストーリー



1943年。時代は第二次世界大戦下。フランスがドイツに占領されて3年がたっていた。スコットランド人の看護婦シャーロット(ケイト・プランシェット)は故郷からロンドンに向かう列車に乗っていた。フランス語の本を読む彼女にリチャード・カナリー(ジェームズ・フリート)と名乗る役人が声をかける。数日後、リチャードに誘われたパーティで、シャーロットはイギリス空軍のパイロット、ピーター(ルバート・ペンリー・ジョーンズ)と知り合い、たちまち恋に落ちる。一方、シャーロットはリチャードから、語学力を生かして占領下のフランスでレジスタンス運動に参加しないかともちかけられる。単純な正義感と興味から、シャーロットはひそかに諜報員としての特訓を受けはじめる。数週間後、ピーターはフランス戦に飛び立ったまま行方を絶った。帰らない恋人への思いが、シャーロットをフランスヘと駆り立てた。そして、まもなく、彼女は、諜報員として南フランスの山あいの町レジニヤックにパラシュートで降り立った。合流した地元レジスタンスのリーダー、ジュリアン(ビリー・クラダップ)は、大戦が終われば共産主義の世の中が来ると信じて運動に没頭していた。シャーロットは連絡員との接触に失敗した。その連絡員は、シャーロットの目の前でドイツ兵に連行され、二度と戻ることはなかった。課せられた任務の激しさを思い知るシャーロット。その失敗はシャーロットの身の危険をも意味していた。

スタッフ

監督:ジリアン・アームストロング
プロデューサー:サラ・カーティス&ダグラス・レイ
原作:セバスチャン・フォークス
脚色:ジェレミー・ブロック
作曲:スティーブン・ウォーベック
撮影:ディオン・ビーブ
衣裳:ジャンティ・イエーツ
キャスティング:キャスリーン・マッキー
編集:ニコラス・ボーマン

キャスト

シャーロット・グレイ:ケイト・ブランシェット
ジュリアン:ビリー・クラダップ
ジュリアンの父:マイケル・ガンボン
ピーター:ルパート・ペンリー・ジョーンズ
ルネック:アントン・レッサー
リチャード・カナリー:ジェームス・フリート

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