原題:camera

濃く短い人生もいいじゃない。 正しい時間の使い方。ベスト・ショート・フィルムズ・コンピレーション 鬼才クローネンバーグが贈る、人生と映画への美しきオマージュ 私をみろ 今の私を そうとも 夢は現実となる…。

トロント映画祭25周年記念作品

2000年/カナダ/2000年トロント映画祭製作 35㎜プリント/ドルビーデジタル/ビスタサイズ/6min 提供・配給:ギャガ・コミュニケーションズ

2002年06月05日よりDVD発売&レンタル開始 2002年06月01日よりビデオ発売&レンタル開始 2001年11月17日よりシネクイントにて6作品同時レイトショー!

(C)2000 TORONTO INTERNATI0NAL FILM FESTIVAL,INC.

公開初日 2001/11/17

公開終了日 2002/01/18

配給会社名 0025

公開日メモ 鬼才クローネンバーグが贈る、人生と映画への美しきオマージュ

解説


クローネンバーグにとって、カメラと人生は引き離せないもの。
その思いを、一つの短編に残した。

『裸のランチ』、『クラッシュ』、『イグジステンス』など、常に個性的で挑戦的なテーマと映像を世に送り出してきたカナダの鬼才デヴィッド・クローネンバーグ監督が、25周年を迎えたトロント映画祭のために製作した短編映画がこの『CAMERA』である。学生時代から映画に魅せられ、カメラと共に歩んできた彼の人生と映画への思いが、たった6分間の至るところに散りばめられた秀作。彼の多くの作品が、グロテスクでありながらもいつもどこか切なさを感じさせていたように、この作品でもクローネンバーグ特有の哀愁感がずっしりとフィルムに根付いている。生き生きとした子供達と対象的に、死に向かう老人役をクローネンバーグ作品の常連俳優レスリー・カールソンが好演。華やかな世界と、絶望との組み合わせを、この映画はスクリーンに見事に悲しく、美しく映し出している。

ストーリー

年老いた俳優が座っている。子供たちがそこへ古い撮影機材を次々と運び込んでくると、男は語り始める。楽しそうに撮影の準備を進める子供たちとは対照的に、男はどこか物悲しそうである。俳優として生きてきた自分と、長い年月を共にしてきた古いカメラを重ねみる。そしてカメラを通した時間の流れや、死について考える。俳優として旬を過ぎた今、死は現在の時間の流れの中に常に存在し、自分を脅かすのだ。よって子供たちが、今この時間を撮影しようとすることは、死を撮ることでもあると男は感じた。そのような状況で楽しそうに撮影準備を進める子供たちの純粋さが、悲しいくらいに際立つ。そして準備を整えた子供たちのカメラの前で、男は演じた。

スタッフ

監督・脚本:デヴィッド・クローネンバーグ『クラッシュ』『イグジステンズ』
製作総指揮:ニヴ・フッシュマン『レッド・バイオリン』
プロデューサー:ジョデイ・シヤピロ
共同製作:ジェニファー・ウェイス
撮影:アンドレ・ピエナ
編集:ロナルド・サンダース
美術:カロル・スパイアー
音楽:ハワード・ショア『ロード・オブ・ザ・リング』『セル』
音響編集:デヴィッド・エヴァンス

キャスト

老俳優:レスリー・カールソン
リード:マーク・ドネイト
監督役:ダニエル・マジェール

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