バッドムービー

『バッドムービー』はフェイクなドキュメンタリー。下着姿で家を追い出された美女１７才、頭がヨワくて繊細とは言えない鳥頭１７才、シンナー中毒１７才、バイクに乗せてもらえるならセックスも殺しもいとわない少女ウンコ、頭はヨワイがかわいい姫１５才、ホストバーで働くトック１７才、ダンスの才能ゼロで女の子好きのプリンス１８才、赤ら顔で盗癖ありの血便男１７才、薬でハイになると盗みができるイモ１７才、気楽で無垢な地元っ子ベン１７才などなど、“本物”のストリートキッズとホームレスたちが繰り広げる、“本物”のパンク精神と美学を持つ映画。撮影中、出演者のひとりは窃盗罪で逮捕され１８ヵ月の謹慎処分、若い女優は精神衰弱に、鳥頭は全出演男性とベッドを共にし、出演者は負傷者、カメラマンのひとりは途中で現場を引き上げ、監督は“悪い子供たち”の良い親たちから訴えられた。“良い”映画作りに嫌気がさした韓国の鬼才監督の日本デビュー作品となる。