原題:FINAL ROMANCE

切ない想いで包み込む“天若有情”シリーズが、今、再び蘇る・・・。

東京国際ファンタスティック映画祭2001出展作品::http://www.nifty.ne.jp/fanta/tokyo/

2001年6月28日香港初公開

2001年/香港/97分/カラー/アメリカンビスタ/ドルビーSR 配給:メディア・スーツ

2002年10月25日よりDVDセル&レンタル開始 2002年10月04日よりビデオ発売&レンタル開始 2002年1月26日よりお正月第2弾よりキネカ大森にて公開

(c)Monster Pictures Entertainment Co Ltd 2000

公開初日 2002/01/26

配給会社名 0006

解説


 香港の若者の心にさわやかな感動を呼んだロマンチック・ムービー『ファイナル・ロマンス天若有情III』がいよいよ日本に上陸!香港映画ファンにはお馴染みの天若有情シリーズは、主演の恋愛映画としてこれまでに多くの感動を生んできた。第1作の『アンディ・ラウの逃避行〜天若有情』(90)では、心に影のある青年と財閥の令嬢との悲恋を描き大ヒット。主役を演じたアンディ・ラウはその後も順調にヒットを飛ばし、今や押しも押されぬ大スターへと成長している。そして第2作となる『風よさらば〜天若有情II』(93)では、藤原紀香と共演した『チャイナストライクフォース』(未)の公開が待ち望まれるアーロン・クォックが主演。こちらは権力を持つ父親との確執、娼婦に身を落とした少女との愛の葛藤が描かれ、またまたスマッシュヒットとなった。
 そして満を持して放たれたシリーズ第3作が、この『ファイナル・ロマンス天若有情III』だ。主役の座を射止めたのは、期待の大型新人として99年に芸能界デビュー、香港の若者に多大な人気を誇るエディソン・チャン。初仕事がレオン・ライと共演のシティバンクのCMという幸運なスタートを切ったエディソンは、映画においてはも、大ヒットした『ジェネックス・コップ』(90)の続編『ジェネックス・コップ2』(01)で主役デビューという破格の扱いを受け、その可能性が大きく期待されている。
本作でも、甘いマスクと抜群のスタイルで、せつない恋に悩む青年を好演し、女性ファンのハートをがっちりとつかんだ。
 プロデューサーを務めるベニー・チャンの手腕も見逃せない。90年に『アンディ・ラウの逃避行〜天若有情』で監督デビューし、初監督から高い評価を得たベニー・チャンは、シリーズ第2作の『風よさらば〜天若有情II』でも監督を務め、恋愛映画の名手ぶりを発揮した。また97年にはアクション大作『衝鋒隊怒火街頭』で香港電影金像奨の最優秀監督賞を受賞。恋愛ドラマだけでなくアクションにもその才能をいかんなく発揮し、この才能に注目したジャッキー・チェンは、自身の主演作の監督を依頼。アフリカ、オランダを舞台にジャッキーのアクションが炸裂する『WHO AM I?』(98)は世界的にも注目された。また近年ではハリウッドばりのSFXを多用したアクション大作『ジェネックス・コップ』、『ジェネックス・コップ2』を立て続けにヒットさせ、香港のヒットメーカーの地位を確立させている。本作では『Rave Fever』(00)で若者たちの世界を描き注目されている新鋭アラン・マノクに監督を譲り、プロデューサーとして、新しいロマンスの誕生に一役買っている。
 雪降り積もる日本のスキー場。ここには運命にもてあそばれ、若しい死を遂げた恋人達の魂がこもっているという伝説の樹があった。願いをかければ結ばれるというこの「願望樹(願いの樹)」を目指して、香港から、ディク(エディソン・チャン)とジーン(アマンダ・ストラング)かやってくるしジーンは姉の、ディクは兄の遺骨を「願望樹」の根元に埋めるために心臓病を押してやってきたのだ。お互いの姉兄が恋人同士であったことを知った2人は、この偶然の出会いに運命的なものを感じ、たちまち恋に落ちる。だが、彼女の父親(サイモン・ヤム)はそんな2人の恋を引き裂こうと画策するのだった。白雪舞う雪山を舞台に、絵のように美しいカップルが見せる出会いと別れは見るものの胸を熱くする。そして舞台を香港に移してからも、数々の障害が襲いかかる。運命に翻弄される2人に、どんな結末が待ち受けているのだろうか?
“天若有情”シリーズといえば、激しいカーアクションも見どころの一つ。
これまではアンディ・ラウか、そしてアーロン・クォックがバイクでの手に汗握るチェイスシーンをくりひろげてきたが、本作では山道でのカーチェイスに注目。カーブを右に左にと、巧みに車を操り切り抜けるエディソンのレーサーぶりを堪能してほしい。
 彼を囲むキャスト陣も豪華な顔触れだ。ヒロインを演じるアマンダ・ストラングは注目の新人。モデル出身たけあってその美しさには目をみはる。
少女マンガから抜け出してきたような端正な顔立ち、大金持ちの令嬢として見せるファッションにも注目したい。エディソンの親友、セナを演じるのは『メイド・イン・ホンコン』(97)で彗星のごとく香港映画界に登場し、ここ日本でも人気の高いサム・リー。彼のコミカルな演技が作品にアクセントを与えている。また、ペンションのオーナー役でチューヤンが出演しているのも見逃せない。そしてエディソンのボスには『漂流街』(00)や、レオン・ライ、瀬戸朝香共演で話題を呼んだ『バレット・ラブ』での強烈な悪役ぶりが記憶に新しいテレンス・イン。本作では、ジーンの父親への復讐に燃える男を危ない魅力で演している。その父親役には、『ザ・ミッション非情の錠』(Ol)のサイモン・ヤムが扮している。
 ジーンをめぐり対立するディクとジーンの父親。物語は終盤、意外な展開を見せる。崖に向かって疾走する車。そこにはジーンの父親が・・・!
ディクの行動は!?そして心臓病をわずらうジーンの命は!?

ストーリー




雪降りしきる真冬の日本。とあるスキー場を目指し、富豪の令嬢ジーン(アマンダ・ストラング)と彼女の親友フェイ(シンディ・オウ)が香港からやってくる。ジーンは亡き姉・ミシェルの遺骨を携えていた。「2月14日のバレンタイン・デーに雪山で、最愛の人、ウーに自分の遺骨を渡して欲しい」という姉の望みをかなえるために心臓病を押してやって来たのだ。姉は昨年、雪の中でウーを待ち続け、命を落としたのだ。雪山に向かう途中、ジーンは同じく香港からやってきた2人の青年、ディク(エディソン・チャン)とセナ(サム・リー)に出会う。奇しくも目指したのは同じペンション。ディクはウーの弟で、彼もまた事故で亡くなった兄の遺骨を持ってやってきていたのだ。お互いを知らない4人は、最初反発しあう。しかしジーンは、一緒にスキーを楽しむうちに、いつしかディクの優しさに打ち解けていくのだった。
ディクはジーンを1本の大樹の下に誘う。そこではペンションの主人・ノロ(チューヤン)が、この願望樹にまつわる伝説を語っていた。「この樹は有名な願いの樹です。昔、お姫さまがこの樹の下で侍と恋に落ちました。しかしお互いの国が闘いを始め、姫は侍に会えない悲しみで自殺してしまったのです。そのことを知らない侍は死ぬまで姫を樹の下で待ち続けました。そして、2人の魂がこの樹に宿ったのです。だから、この樹の下で出会った男女は結ばれるのです」と。ジーンはこの樹に姉とウーの想いが込められていることを知るのだった。
ある日、ノロの息子・ヒラヤスが行方不明になる。捜索に出かけたジーンとディクは、雪崩に巻き込まれ、吹雪の一夜を雪穴で過ごすことになる。体が凍え意識が朦朧とするジーン。そんな彼女にディクは自らの上着をかけ、口移しで薬を飲ませるのだった。翌日、2人は救出されたものの、ディクは昏睡状態に陥る。自分を犠牲にしてまで、守ってくれたディクをジーンは必死に看病するのだった。この一件で、お互いの想いに気付いた2人は、バレンタインデーに、願望樹の下に姉兄の遺骨を埋める。
しかし、突然ジーンの父、チョクが、ジーンの婚約者と共にペンションに駆けつけ、彼女を香港に連れ帰ってしまう。香港で権力を握る富豪であるチョクは、娘と違う世界に住んでいるディクを遠ざけ、ジーンの婚約式の準備を始める。
香港に戻ったディクとセナ。2人は自動車修理工場のボスであり、ウーの親友であったモンヨン(テレンス・イン)に会いにいく。モンヨンは、ウーの事故は仕組まれたものだと気付き、真犯人探しを始めるという。一方、ディクはジーンのことが忘れられず彼女の屋敷を訪ねる。会おうとしないジーンを想い、一晩中門の前で待ち続けるディク。チョクはそんな彼を見て、ディクとセナを無実の罪で逮捕させ、ジーンから手を引くよう脅すのだった。
ジーンの婚約式の夜、パーティに忍び込んだディクは「ぼくの車に乗りたいかい?」とジーンを誘う。屋敷から抜け出した2人の車の後を追うボディガード達。しかしディクは見事なハンドルさばきでボディガードを引き離す。やっと会うことの出来た2人は、お互いの事を語り始める。「日本からレーサーの誘いが来た。でもぼくは君の心臓病の手術のために、一緒にアメリカに行く」とディク。そしてジーンも父に決められた婚約を破棄することを誓うのだった。
しかし、そんな2人を父が許すはずはなかった。チョクは「あの小僧を始末しろ」と不気味な電話をかける。一方、ウーの仇を追っていたモンヨンは、ウーを事故に見せかけて殺した黒幕がチョクであったことを知る。ドライブに出かけたチョクを車で追いつめるモンヨン。それを知ったディクは、「復讐からは何も生まれない。兄を殺した男であっても助けに行かなければならない」と、ジーンを残して後を追う。崖下に転落寸前のチョクの車を体当たりで止めるディク。車から必死にはい出してきたチョクに、ナイフで襲いかかるモンヨン。ディクはチョクをかばうようにナイフの前に体を投げ出すのだった…。

スタッフ

アソシエイト・プロデューサー:レイモンド・ウォン
プロデューサー:ペニー・チャン、ピーター・チー

監督:アラン・マック
脚本:フェリックス・チョン
撮影監督:チャン・ツィー・イン
美術監督:ケン・マック
編集:チョン・カーファイ

キャスト

デイク:エディソン・チャン
セナ:サムリー
ジーン:アマンダ・ストラング
ジーンの父:サイモン・ヤム
フェイ:シンディ・オウ
モンヨン:テレンス・イン
ノロ:チューヤン

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