キス・オブ・ザ・ドラゴン
原題:Kiss of the Dragon
傷ついた凶器ほど、優しい夢を見る。
全米公開2001年7月6日
2001年/アメリカ・フランス/スコープ・サイズ/ドルビー・デジタルDTS/98分/全6巻/ 日本語版字幕:松浦美奈 製作:EUROPA CORP. 提供:日本ビクター、TBS 配給:K2、日本ビクター
2004年05月28日よりDVD発売開始 2002年2月22日ビデオ発売&レンタル開始 2001年8月25日より日比谷映画他、全国東宝系にてロードショー
(C) Europa Corp. 2001
公開初日 2001/08/25
配給会社名 0070/0059
公開日メモ ジェット・リーが『レオン』のジャン・レノに続き、ベッソン作品の切ないヒーローに挑戦!
解説
《ジェット・リーが『レオン』のジャン・レノに続き、ベッソン作品の切ないヒーローに挑戦!》
『キス・オブ・ザ・ドラゴン』は、リュック・ベッソンの傑作『ニキータ』『レオン』の流れを汲む作品である。元麻薬中毒で殺人犯の秘密工作員ニキータ、仕事として黙々と人を殺すレオン。世間から外れた存在である彼らが初めて”愛”を知った時、彼らはそれまでの自分を脱ぎ捨てて、その愛のために闘う……。ベッソンは一貫して、孤独で何かが欠けている主人公たちが出会い、惹かれあうことによって救われる姿を描いてきた。そのテーマがベッソン作品を魅力的かつ感動的にしているのは、そんな欠けた心をもった主人公たちが、実は現代に生きる私たちと重なるからだろう。
今回、ジェット・リーが、『レオン』のジャン・レノに続いて、そんなベッソン作品の人間味溢れる等身大のヒーローに挑戦、これまでの”アクション・スター”というイメージを超越して、新境地を見せてくれる。ヒロイン役には、『ジャッキー・ブラウン』『シンプル・プラン』などの個性的なキャラクターで知られるブリジット・フォンダ。さらに『ニキータ』や『ジャンヌ・ダルク』のチェッキー・カリョが二人を罠に落とす捜査官を演じている。
監督はCMやMTV出身で、本作が劇場映画デビュー作となるクリス・ナオン。脚本はベッソンと、『フィフス・エレメント』を手掛けたロバート・マーク・ケイメンが共同で担当。撮影はベッソン作品でお馴染みのティエリー・アルボガストが『ジャンヌ・ダルク』に続いて参加している。
《ベッソンのアイデアとジェット・リーの技が融合した魅惑のアクション・シーン!》
パリの片隅で出会った男と女。男は巨大麻薬ルートを暴くため中国から来た秘密捜査官リュウ。女の名前はジェシカ、アメリカから一人娘をつれ、憧れの街に夢を求めてやって来た。しかし、リュウは腐敗したフランス警察の捜査官の罠にはまって殺人の罪を着せられる。ジェシカもまた、同じ捜査官に騙され、娘を奪われる。孤立無援の二人は、名誉と愛とそして自分自身を取り戻すため、壮絶な闘いに挑む!
任務に全てを捧げて人との触れ合いを必要としないリュウは、人に裏切られて傷つき、人を信じられなくなったジェシカと出会い、自分にも暖かく優しい心があることを知る。しかし、普段は寡黙なリュウがひとたび怒りに駆られると、彼の全身は凶器と化す……。アジアでは既に恐いものなしのスーパースターだったジェット・リーが、『リーサル・ウェポン4』『ロミオ・マスト・ダイ』のアクションで、世界中の観客の度肝を抜いたことは記憶に新しい。今回は、ベッソンのアイデアと、自らもベッソンと共にプロデューサーとして参加しているジェット・リーの技が融合し、驚愕と興奮のアクション・シーンを創り上げることに成功した。
また、『ハイリスク』や『ターゲット・ブルー』といった香港時代のジェット・リー作品のアクション監督や監督を務め、『X一メン』や『ロミオ・マスト・ダイ』でハリウッド進出を果たしたコーリー・ユエンの参加や、ジェット・リーがお得意とする、拳銃やマシンガンといった銃器に頼らず身の回りの小物や自らの肉体そのものを武器にした格闘シーンなど見所は盛りだくさんだ。
ストーリー
パリ・ドゴール空港に一人の中国人男性リュウ(ジェット・リー)が到着する。リュウはフランスと中国間での麻薬密売を企てている中国人ギャング、ソングの逮捕に協力するため、北京からやって来たエリート捜査官だ。リュウはチャイナタウンのアンクル・タイの海老チップス店に向かう。実はアンクル・タイは、表向きは店を営みながら、中国から極秘裏にフランスへ派遣される捜査官の面倒をみているのだった。
アンクルの店で準備を整えたリュウはホテルへ向かい、今回の捜査の指揮をとるフランス警察のリチャード警部(チェッキー・カリョ)に会う。見下すような冷ややかな態度でリュウに応対するリチャードは、不必要だからとリュウから拳銃を預かり、無防備のまま捜査に参加させる。不信感を抱きながらもリュウは指図に従う。
やがてホテルのロビーにソングが、数人のボディーガードと共に到着する。リチャードとその部下たちは監視室のモニターでソングの動向を見つめ、全てテープに記録している。ソングの前に派手なかんざしをつけた女アジャと、アメリカ人らしき女ジェシカ(ブリジット・フォンダ)を連れた男が現れる。早速二人の女と自分の部屋に入るソングだが、ジェシカが席を外したとたん、アジャがかんざしをふりかざし、ソングに襲い掛かる。それを見たリュウは部屋へ駆けつけ、アジャを制止する。リチャードはモニターの録画を止めるように指示し、ゆっくりと部屋へ現れる。血まみれになって騒ぎ立てるソングを唐突に殺害したリチャードの手には、リュウの拳銃が握られていた。罠にはめられたことに気づいたリュウは、一瞬の隙をついてリチャードの前から姿を消す。
執勧に追いかけてくるリチャードの部下たちをかわし、ホテル内を逃げまどうリュウは、部下のミスでリチャードがソングを撃ち殺す瞬間が録画されたテープを抜き取り、パリの街中へと消えていく。
アンクルの店へ辿り着いたリュウの前に一人の娼婦が現れる。それはリチャードに麻薬を打たれ、客引きをさせられていたジェシカだった。トイレを貸してくれと言うジェシカに最初は迷惑そうなリュウだったが、お腹をすかせた彼女を放っておけず、黙って海老チップスの袋を差し出す。フランスに来て初めて他人に優しくされたと喜ぶジェシカは、体でお礼したいと提案する。ぶっきらぼうに断るリュウに下心がないことを知って、久しぶりに笑顔を見せるジェシカ。
翌日、遊覧船の観光客にまぎれて中国大使館員チェンにテープを渡すリュウ。しかし、見張っていたリチャードの部下に襲撃されてしまう。チェンを殺され、テープも奪われ、腕に傷を負うリュウ。アンクルの店に戻ったリュウは、店の前で客待ちをしていたジェシカに傷の手当てを受ける。ジェシカは、自分と同じように異国でひとりぼっちのリュウに心を開き始め、娘がいること、アメリカで出会ったフランス人に騙されてパリに来たことを打ち明ける。その時、リチャードの部下のルポが現れ、ジェシカに手をあげる。見かねたリュウが止めに入り、大乱闘に。アンクルが店に戻ってきた時、リチャードの部下マックスがライフルを発砲、アンクルは銃弾に倒れる。ジェシカを連れて逃げ出すリュウは、ソング殺害の現場にジェシカがいたことを知る。彼女は娘をリチャードに奪われ、やむなく協力させられていたのだ。
ジェシカは危険を顧みずリチャードの許へ戻る。娘を救出するため、リュウに協力することを約束したのだ。リチャードが外出した隙に机の中からテープを探し出し、リュウに渡すジェシカは、テープを持って大使館へ行こうとするリュウを引き止める。それよりも娘の救出が先だと。一方、リチャードは、ジェシカの娘イザベルが保護されている孤児院に先回りしていた。リュウとジェシカが着いた時、イザベルのベッドは既に空。半狂乱になって子供を探すジェシカはリチャード一味の銃弾に倒れる。
意識を失ったジェシカを腕に抱き、病院を探すリュウは、ジェシカの手術を見届けると、警察署へ向かう。捜査官としてではなく一人の人間として、ジェシカとの約束を果たすため最後の闘いへと向かうのだった……。
スタッフ
監督:クリス・ナオン
脚本:リュック・ベッソン/ロバート・マーク・ケイメン
アクション監督:コーリー・ユエン
オリジナル・スコア:クレイグ・アームストロング
製作:リュック・べッソン/ジェット・リー/スティーヴン・チャズマン/ハッピー・ウォルターズ
キャスト
リュウ:ジェット・リー
ジェシカ:ブリジット・フォンダ
リチャード:チェッキー・カリョ
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