原題:Bi-Chun-Moo 飛天舞

2000年/韓国/カラー/1時間57分/日本語字幕:根本理恵 製作:タエウォン・エンタテインメント 共同製作:チャイナ・フィルム・コープロダクション、上海フィルムスタジオ 配給:松竹

2003年05月24日よりビデオ発売&レンタル開始 2003年05月24日よりDVD発売開始 2003年1月18日全国松竹・東急系にてロードショー公開

公開初日 2003/01/18

配給会社名 0003

解説




韓国映画史上空前の大ヒット!! 総製作費40億ウォンの大作、遂に日本公開!!
 近年良質の作品が生み出される韓国映画界で、一本のエンタテインメント・アクション映画が公開された。韓国人がそれまで持っていたアクション・エンタテインメントに対する概念を一掃した作品、それが『アウトライブ‐飛天舞‐』だ。
 40億ウォン(1ウォン=0.1円)という韓国映画史上最大の総製作費をかけ完成した本作は、韓国で公開されるや大ヒットを記録。公開初日・二日目ソウル市内だけで、それまでの最大ヒットであった『シュリ』の動員数10万人を遙かに上回る、16万人を記録。その後、最大級の公開規模で、韓国全土で公開された。また、中国・香港・台湾でも公開され、特に香港では様々なキャラクター商品や原作漫画の翻訳版が発売され、映画のヒットと共に一大ブームが巻き起こった。そしてその『アウトライブ‐飛天舞‐』が遂に、日本公開となる!!

韓国・中国・香港・アメリカの映画界を代表する優秀なスタッフが集結!!
 蒙古族・漢族・高麗族が入り乱れ、熾烈な勢力争いを繰り広げる元朝末期の中国。そこに大地をも引き裂く無敵の剣術を書き記した伝説の秘伝書「飛天神記」が存在した。その「飛天神記」を巡り巻き起こる壮絶な争奪戦、陰謀、そして過酷な運命に翻弄される男と女。そんな一大戦国叙事詩を生み出したのは、韓国コミック界で三大女性漫画家の一人であるキム・ヘリン。彼女の描く繊細で美麗なキャラ、そして壮大な物語は女性だけでなく男性をも魅了し、原作漫画はロングベストセラーとなり、映像化される声が高まっていた。 そしてその声に応えたのがキム・ヨンジュンである。それまではプロデューサーとして数々の映画製作に携わり、97年「敗者復活戦」で助監督を務めたのがきっかけで、本作の監督に抜擢された。初監督ながら、原作ファンの期待以上の見事な映像で、まるで歴史シミュレーションゲームの中に居るかのように感じさせるテンポ良く心地よい作品を作り上げた。
 また、観る者をMAXまで興奮させるアクションを指導したのが、香港映画界から『少林サッカー』のチン・シウトン(程小東)率いるマーシャル・アーツ・アクション・チームが担当。香港映画のお家芸とも言えるワイヤーアクションを駆使し、スピード感溢れる一方、優雅で爽快なアクションを披露している。
 元朝末期の中国を舞台にした本作品に現実味を加えるため、撮影は中国・上海近郊のスタジオで3ヶ月間撮影された。チェン・カイコー監督『花の影』やアン・リー監督『グリーン・デスティニー』なども撮影されたこのスタジオは、東洋最大級(東京ドーム2個分)を誇り、そこでは優秀な美術など中国人スタッフが参加し、元朝時代の世界を見事に復活させた。 そして最新CGをフルに活用し、迫力ある映像を生み出したのはアメリカのILMチーム。韓国・中国・香港・アメリカの優秀なスタッフが集まり、個々の才能を最大限に発揮して完成した『アウトライブ‐飛天舞‐』は、アジア発のワールドワイドな最高のハイパー・アクション・エンタテインメント映画である。

人気・容姿だけでない、実力・演技派俳優が勢揃い!!
 過酷な運命に立ち向かうジナを演じるのはシン・ヒョンジュン。キム・ヘリン描くジナに瓜二つの甘いマスクのシン・ヒョンジュンは、『銀杏のベッド』(96年 カン・ジェギュ監督)や『サイレン』(00年イ・ジュヨプ監督)など、時代劇から現代劇まで様々な作品に出演。『アウトライブ‐飛天舞‐』では、数々の俳優と仕事をしてきたキム・ヨンジュン監督に「剣術を見事に操ることの出来る、韓国映画界唯一の若手俳優」と言わしめるほどの剣術を披露している。
 ジナを愛しながらも、実らない愛に翻弄されるソルリを演じるキム・ヒソンは、映画・CMなどで活躍。今回薄幸のソルリを、切なく儚く演じきっている。
 彼らをサポートする俳優陣に、『グリーンフィッシュ』で助演男優賞を受賞し評価されたチョン・ジニョン、『リベラ・メ』『反則王』『火山高』などで地味な役ながらも主役を食う演技を披露するキム・スロなど、韓国映画界の実力派俳優が勢揃いしている事にも注目。

ストーリー




 元朝末期の中国。そこは天下統一を目指し蒙古・漢・高麗族が入り乱れていた。大地をも引き裂く無敵の剣術を記した一冊の秘伝書「飛天神記」を巡り壮絶な争奪戦が勃発した!!
 1343年河北省。両親を亡くし、叔父のグァクジョンに育てられていた少年ジナは、ソルリという少女を助ける。それ以来愛を育む二人だが、ソルリの母の死をきっかけに、ソルリは蒙古族の将軍である父・タルガが住む紹興へと連れられてしまう。別れの時ソルリは「満月の夜、紹興の羽華亭であなたを待っている」とジナに言い残していく。
 ジナは悲しみにうちひしがれながらも、グァクジョンのもと剣術を磨く毎日を過ごす。ある日数人の刺客がグァクジョンを襲う。グァクジョンは絶命の寸前、重い口を開く。ジナは高麗人ユ・ジャンオクの息子であり、ジャンオクは先祖代々から継がれた「飛天神記」を狙う一味に襲撃され、ジナを「飛天神記」と共に部下であるグァクジョンにゆだね命を落としたという。
 己の過去を知ったジナは「飛天神記」を狙う一味に襲われる。剣を手に闘うジナに一人の男・ジュングァンが加勢した。ジナはジュングァンと酒を飲み、束の間友情を育む。ジュングァンがソルリに愛情を抱いているなどとは知らずに……。
 紹興に着いたジナは、ソルリとジュングァンが結婚するという噂を耳にする。ジナはソルリの兄・ライと一戦を交え、ソルリを奪い二人で逃亡する。しかし二人を追うタルガとジュングァン に追いつかれ、ソルリを奪回したジュングァンにジナは闘いを挑まれる。束の間とはいえ友情を交わしたジュングァンとの闘いに躊躇したジナは、タルガの部下が放った矢に射抜かれ大河の底へと消えてゆく。そして、ソルリはジュングァンとの結婚を受け入れる。
 それから数年の月日が経ち、ソルリには一人息子・ソンがいた。ジュングァンが不在のある日、一家が漢族の青辰藩に襲われる。自ら闘うソルリの前に一人の男が立ちはだかる。それは死んだはずのジナであった。ジナはアシンという男に助けられ、チャハランと名乗り、父・ジャンオクを殺害したタルガ、ジュングァンの父に復讐を果たしていたのだった。運命の再会をする二人だが、二人の間には既に埋められない溝があった。ソルリの計らいで逃げ出したソンは追っ手に襲われるが、謎の男により命を救われアシンの元に預けられる。ソンはチャハランへの復讐を果たすため、謎の男から剣術を学ぶ。
 一方ジナはソルリから、ソンは自分の子だと知らされる。ソルリはソンを心配する時を過ごし、ジュングァンは剣術を磨き一家を滅ぼしたチャハランに復讐する期を待っていた。
 青辰藩の藩主は、十剣組を率いるチャハラン、二個の毒玉を操るサジュンを手下に、蒙古族を一掃するため闘いを始める。闘いの中ソルリは、ジナに恋心を抱く女・ジンの手により火の海に沈んだ。失意のチャハランに対しジンは想いを告げるが、無視されチャハランに毒を浴びせる。毒で朦朧としながらも藩主の元へ現れたジナは、「飛天神記」を狙う藩主の策略にはまり捕らわれてしまう。
 ソンは青辰藩の刺客に襲われる。ソンを守って刃に倒れたアシンは、ソンが代々「飛天神記」を継ぐ高麗人の子供で、「飛天神記」を守るのが運命だとソンに言い放つ。
 青辰藩の宴の席上、一人の踊り子が藩主の胸に剣を突き刺す。それは死んだはずのソルリだった。兄のライに救われ一命をとどめたのだった。ソルリは藩主の手下に周りを囲まれるが、ライと夫・ジュングァンによりその場から逃れる。
 毒が全身にまわり、生死の境目を彷徨うジナに、ジンは自らの命を犠牲にし、毒をジナの体から少しずつ抜き出す。
 「飛天神記」を狙うサジュンがソンを襲った。そこにチャハランが現れ、サジュンと闘い始める。何故チャハランが自分の命を助けるのか疑問に感じるソンに対しアリスは真実を告げる。「あなたを救ったのはチャハランで、そのチャハランはあなたのお父さんなの」と。辛い真実を乗り越え、父・ジナを受け入れるソンだが、ジナは「お前はジュングァンの息子だ」と突き放す。
 ジュングァンは決着を付けるべくジナに闘いを挑む。闘いの最中、毒のために崩れ落ちるジナにサジュンの手下が矢を放った。目を開けたジナの前にジュングァンが立っている。自分が身を引くことで全てが上手くいくと悟っていたジュングァンが、自らの命をかけジナを救ったのであった。ジナの命と「飛天神記」を奪うべく躍起になるサジュンは、ジナに刃を向ける。毒で朦朧としながらもジナは剣を手に立ち上がった。
 「飛天神記」を巡る闘い、そしてジナとソルリの哀しい運命に終止符が打たれるときがやってきた。

スタッフ

プロデューサー:チョン・テウォン
エグゼクティブ・プロデューサー:ユ・ジョンホ
共同製作:パク・ソングン
監督・脚本:キム・ヨンジュン
脚本:チョン・ヨンギ
撮影:ビョン・ヒソン
音楽:キム・ジュンソン
編集:イ・ヒョンミ
特殊効果:ILM
原作:キム・ヘリン(タイガーブックス刊)

キャスト

シン・ヒョンジュン
キム・ヒソン
チョン・ジニョン
チャン・ドンジク
キム・ハクチョル
キ・ジュボン
ソ・テファ
チェ・ユジョン
オ・スンミョン
ハン・サンチョル
イ・ハンガル
キム・スロ
リュ・ヒョンギョン
パン・ヒョプ
キム・ジュヨン
キム・フン
コン・デボン
チュ・グィジョン
キム・チャンジュン
チョ・ヨノ
ク・ヘリョン
ヨ・ムンギ
キム・ソンヒョン
チョン・ビョンチョル
カン・ギョンイル
チョン・ヨンギ

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