ウイングコマンダー
原題:WING COMMANDER
全米でカルト的人気を誇るゲーム 「WING COMMANDER」シリーズが遂に映画化!
1999年/アメリカ映画/シネスコ/ドルビー・デジタル/100分 製作:20世紀フォックス/配給:ギャガコミュニケーションズ
2001年3月23日DVD発売 2000年5月6日(土)より新宿ピカデリー4他全国松竹・東急系にてロードショー!
公開初日 2000/05/06
配給会社名 0025
解説
全米でカルト的人気を誇り、シリーズ4まで作られているシューティング・ゲーム“WING COMMANDER”。1994年“WlNG COMMANDER4:Heart of the Tiger”では『スター・ウォーズ』のマーク・ハミルが主演する実写映像を使った画期的なゲームとして話題となった。その「WING COMMANDER」が遂に映画化された。興奮のドッグ・ファイト、未来戦闘機や戦闘服のディティールなどゲーム感覚を意欲的に取り入れながら、ハリウッド映画界最強のスタッフによって作られた本作は、かってないハイ・クォリティなSF映像を実現した。監督は、ゲームの作者であり他にも数々のゲームをヒットさせている、イギリスで最も有名なゲーム・デザイナー、クリス・ロバーツ。「この映画は舞台が宇宙かもしれないが、戦争映画だと考えている。
『スター・ウォーズ』(77)よりも、むしろ『ミッドウェイ』(76)や『空軍大戦略』(69)に近い映画だと言える。この映画は戦闘シーンが沢山登場するSF映画に分類されるだろう。しかし、それだけではない。魅力的な登場人物にきっと満足してもらえると思う」と語っている。
2500万ドルという巨費が投じられているが、プロデューサーのトッド・モイヤー(『マスク』(94)、『タイムコップ』(94)、『バーブ・ワイヤー』(96)など)は、「観客の要求する水準はどんどん高くなっている。そんな期待に応えるため、お金をかけずに贅沢な映画を作ることを考えた」と語る。撮影はルクセンブルクの2ヵ所のスタジオで、約8週間にわたり行われ、ここで撮影された映像が、250以上のデジタル効果映像と組み合わされたのである。
撮影監督は『フィフス・エレメント』(97)や『シーズ・ソー・ラブリー』(97)などで高い評価を得ているティエリー・アルボガスト。時空を移動する“ジャンプ・ポイント”通過の様子を表現するために、撮影対象の周囲120度の範囲に60台のカメラを並べて次々に撮影ゐ行う“タイムスライス”と呼ばれる手法を使用している。この手方は『マトリックス』で有名になったが、実はそれに先駆け、本作が世界で初めて使っていたのだ。美術には、『タイタニック』(97)でオスカー受賞に輝いたプロダクション・デザイナー、ピーター・ラモントが当たっている。
「(『タイタニック』とは違い)全てをゼロから創り出すという難しさがあった。
宇宙船、デッキ、機器の細部まで自分で考えなくてはならない。……歴史的な対象の細部を細部を再現するのとは違った意味で難しい。しかし、細部にこだわるという私の姿勢は変えていない。……ハイテクと機能性の雰囲気を上手く出せたと思う……」と語っている。
特殊効果は『スターシップ・トルーパーズ』(97)、『エアフォース・ワン』(97)で手腕を高く評価されているDAのクリストファー・ブラウンが担当した。
もう一方の主人公であるヒューマノイド型生命体キルラーの製作を行ったのは、イギリスのアニメイテッドエキストラ(AE)のスタッフである。
本作中に使用されている、タイガークローの艦載機レイピア戦闘機などの機体は60年代に製造されたブリティッシュエレクトロニック社のライトニング戦闘機の実際の機体を使用している。
主演は『SHE’S ALL THAT』でもコンビを組んでいる『ラストサマー』のフレディ・プリンゼJr.、『スクリーム』のマシュー・リラードという注目の若手スターが共演。
ストーリー
西暦2654年、宇宙に浮かぶ惑星群。地表を強大な兵器群で埋め尽くされたこの惑星の真の姿は、地球連邦が極秘に建設した移動式艦隊基地ペガサスだった。ある日、ペガサスは地球外型生命体キルラティに奇襲攻撃され、ナヴコム/NAVCOM(人工知能コンピュータ)を奪われてしまう。キルラティは連邦の防衛ラインを突破し、地球へと接近していく。
連邦本部のトルウィン提督(デビッド・ワーナー)はこの知らせを受けると、気鋭のパイロット、クリス・ブレア中尉(フレディ・プリンゼJr.)に暗号メッセージを送った。若者らしく自分の限りない可能性を信じるブレアは、自らが血を引く“ピルグリム”としての能力−星と時間を感じる力−に目覚めたばかりであった。
彼が乗る商船ディリジェントには、通称マニアックことトッド・マーシャル(マシュー・リラード)と艦長ジェームス・タガート准将(チェッキー・カーリョ)がいた。船は一刻も早く空母タイガークローへ向かうため、ブラックホールの外縁にあるシークレット・ジャンプ・ポイント“スキュラ”を通る(時空を超えたワープ)という危険を冒さなければならなかった。しかし、ブレアの操縦によりワープ航行に成功、航行時間を大幅に短縮した。
タイガークローに到着したブレアはメッセージの入ったマイクロディスクを手渡すために、艦長サンスキー(デビッド・スチェット)の下に出頭する。ホログラム・イメージのトルウィン提督は、タガート准将率いるタイガークローに対し、シークレット・ジャンプポイントのカリブディス準星を通り、地球到達前にキルラティを殲滅することを命じた。タガート准将の能力に疑問を抱く副官ジェラルド中佐(ユルゲン・プロホノフ)には、この命令は承服し難いものだった。同時に、彼は“ピルグリム”のブレアにも露骨に不信感を顕わす。
ブレアとマニアックは、そこで美しい女性デブロー(サフロン・バローズ)に出合う。エンジェルと呼ばれる彼女こそ、ブレアのウィング・コマンダー(編隊指揮官)だった。
自分の本当の姿が海軍情報部将校であることを告げたジェームス・タガート准将(暗号名・パラディン)はデブローを誘導し、キルラティが潜む小惑星帯への侵入に成功する。しかし、そこで発見したのは輸送船2隻に過ぎなかった。すべてはキルラティの策略であった。キルラティは、タイガークローに総攻撃を仕掛ける。タイガークローは大きな損傷を受けたが、パラディンとでブローは2隻のキルラティ主力艦を撃沈し、キルラティを撤退させる。パラディンの爆撃機も大きな損傷を受けたが、ブレアの助けを借り脱出ポッドで難を逃れることができた。
マニアックは、この戦闘で華麗なテクニックを披露するが、身勝手なフライトのせいで、彼の恋人フォーブス(ジニー・ホルダー)は着艦時に帰らぬ人となり、マニアックは大きな精神的な痛手を受ける。デブローもまた深い悲しみを胸にしまいこむのだった。
大きな損傷を受けたタイガークローは、衛星のクレーターに身を潜め改修工事を急いだが、大きな問題を抱えていた。パワーセルが必要なのだ。一方、ジェラルド副官は、ピルグリム信号がキルラティに発見されたとしてブレアを厳しく非難した。
パラディンは参加を求めたジェラルド副官を退け、デブロー、ブレア、そしてマニアックを率いて、キルラティの通信艦に奇襲攻撃を仕掛けた。キルラティ艦に乗り込んだ彼らは、白兵戦でキルラティを倒していった。この時、ブレアは奪われたナヴコム/NAVCOMを発見するが、デブローに、パワーセルの奪取に成功したためキルラティ船からすぐに離船するように命令される。デブローとブレアは、ワープを利用して地球へと行くことを志願する。地球本部にキルラティ攻撃の警告を行うためだ。しKし、キルラティの再攻撃の際、デブロー機は大きな損傷を受ける。
密かに思いを寄せる彼女の負傷は、ブレアにとってショックだった。
地球の未来はブレアの肩に掛かる事になった。自らの故郷を救うために、“ピルグリム”の天賦の才能を信じて戦うしかなかった——。
スタッフ
プロデューサー:トッド・モイヤー
監督:クリス・ロバーツ
撮影:ティエリー・アルボカスト
美術:ピーター・ラモント
特殊効果:クリス・ブラウン
衣装デザイン:マガーリ・グイダスチ
キャスト
ブレア中尉:フレディ・プリンゼJr.
デブロー:サフロン・バローズ
マニアック:マシュー・リラード
ジェームス・タガート准将:チェッキー・カリョ
サンスキー艦長:デビッド・スチェット
トルウィン提督:デビッド・ワーナー
フォーブス:ジニー・ホルダー
ジェラルド副官:ユルゲン・プロホノフ
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