原題:Nun va Goldoon

誰にでもある人生の煌めく瞬間をメタ・フィクションの形式で描く傑作!!

1996年/フランス・イラン合作/カラー/ビスタ(1:1.85)/78分 提供:アジア映画社、オフィスサンマルサン 配給:オフィスサンマルサン

2001年6月22日ビデオ発売&レンタル開始 2000年7月22日(土)より独占ロードショー! 三百人劇場

公開初日 2000/07/22

配給会社名 0243

解説

●10代でパーレビ王朝打倒のゲリラ活動に身を投じ、17歳で警官を刺して逮捕され、イラン革命成功後まで4年半の牢獄生活を送ったという「マフマルバフ伝説」を、自ら映画化した傑作。
●かつてマフマルバフに刺された元警官が、熱烈なファンとして彼の前に現れる。マフマルバフは即座に映画化を決意。さっそくオーディションをおこない、「若き日の警官」と「若き日の監督」を演じる若者を決定する。しかし元警官には秘密があった。彼は事件の直前に出逢った初恋の少女との再会を秘かにもくろんでいたのだ。一方、マフマルバフは警官を襲うときに囮になってくれた少女役の選考に頭を悩ませる…。
かくして、マフマルバフが指揮する「若き日の監督」チームと、元警官が指揮する「若き日の警官」チームに別れて撮影が始まる。そして、事件の起きた現場で二つの撮影チームが交差する…。

いちばん幸福な、映画の奇跡

●マフマルバフには(政治活動に身を投じた)15歳の時から一貫した目標があるという。それは、人類の「自由・平等・精神の充実」の実現。政治少年だったマフマルバフが出獄後、文化活動へと転身した理由は、革命後の社会を見て政治では人々を救うことができないと悟っだからだという。文化活動で社会変革を目指す、つまり「詩と哲学」で社会を変えることが、作家であり映画監督であるマフマルバフの究極の目標なのである。
この映画は、政治少年だった自身の姿を現在の心境で振り返ったユーモア満載の映画である。そしてナイフを持つ「若き日の監督」と拳銃をかまえる「若き日の警官」が対決する最後の数カットで、彼のいう「詩と哲学」がナイフと拳銃にとって変わる奇跡のような瞬間を迎えるのだ。トリッキーな話術で観客を翻弄しながら、ラストで表明される彼の思想はただただ感動的であり、素晴らしく映画的だ。まさに天才の閃きといえよう。

ストーリー

スタッフ

監督・脚本・編集・出演:モフセン・マフマルバフ
撮影:マームード・カラリ
音楽:マジド・エンテザミィ

キャスト

ミルハディ・タイエピ
アリ・バクシ
アマル・タフティ
マリヤム・モハマッド・アミニィ
モハラム・ゼイナルザテ

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