原題:DESERT MOON

第54回カンヌ国際映画祭・コンペティション部門出品 第9回フランス映画祭横浜2001出品作品::http://www.nifty.ne.jp/fanta/france2001/

2001年/日本/カラー/35m/スタンダード/2時間11分/DTSステレオ/ 配給:レントラックジャパン、パンドラ

2003年9月6日よりテアトル池袋にてロードショー

© 2001/2003月の砂漠製作委員会

公開初日 2003/09/06

公開終了日 2003/10/03

配給会社名 0350/0063

公開日メモ 家庭を持つことや親になることをためらわれることが、これほど当たり前になってしまった時代が過去にあっただろうかそんな時代に父であり夫であること、母であり妻であることの困難さを生きるある一組の夫婦を描く。

解説



家庭を持つことや親になることをためらわれることが、これほど当たり前になってしまった時代が過去にあっただろうか?『月の砂漠』は、そんな時代に父であり夫であること、母であり妻であることの困難さを生きるある一組の夫婦を『パラサイトイブ』(97)以来4年ぶりの映画出演となる三上博史と、とよた真帆の主演で描く。
監督は青山真治。『Helpless』で鮮烈デビューしてから6年間、話題作を連続して送り出してきたが、昨年『EUREKA』(役所広司主演)にて第53回カンヌ映画祭コンペティション部門へ初招待。「国際批評家連盟賞」「エキュメニック賞」をW受賞し、その後もベルギー王立フィルムアーカイブよりグランプリに当たる「ルイス・ブニュェル『黄金時代』賞」を贈られるなど、世界中で評価され14ヶ国で公開された。本作は『EUREKA』に続き2年連続で第54回カンヌ映画祭コンペティション部門へ正式招待された。これは、衣笠貞之助(53年『大仏開眼』、54年『地獄門』)に続く日本人2人目。過去2年連以上で同部門へ招待された監督は、50年代にルイス・ブニュエル(51-52-53)、60年代にフォルカー・シュレンドルフ(66-67)、70年代にマーティン・スコセッシ(75-76)、ヴィム・ベンダース(76-77)、80〜90年代にロバート・アルトマン(86-87)、ジュゼッペ・トルナトーレ(89-90)、チャン・イーモウ(94-95)など錚々たる顔ぶれ。若干36歳の青山は撮影の田村正毅、録音の菊池信之など『EUREKA』のスタッフとともにこの快挙を達成した。
そして、プロデューサーは仙頭武則。本作のコンペティション部門招待の他、ある視点部門に『H story』(諏訪敦彦監督)、批評家週間に『UNLOVED』(万田邦敏監督)と同一プロデューサー、による3部門3作品招待は世界的にも例をみない日本初の出来事で、『M/OTHER』(99)、『EUREKA』(00)に続く3年連続カンヌ出品となった。

ストーリー



インターネット企業を興してベンチャー企業として日本初の株式海外市場上場を達成した永井(三上博史)は、家を出ていった妻アキラ(とよた真帆)と娘カアイ(碇由貴子)の、写真やビデオ映像を見ることで自分を慰めていた。毎日疲れ果てて帰宅する永井に、家「house」はあっても家庭「home」はない。

時代の兆児とされる永井はあるTV番組に出演し語る。
「欲しいと思ったものを手に入れると、その欲しかったものは消えてなくなる。あとに残るのは妄想だけ」

その番組を見ていた孤児の青年・キーチ(柏原収史)は、その晩道端に寝ころんでいるところを偶然永井に拾われる。相変わらず家族のビデオを眺めている永井に、キーチは「あんたの言ってた”欲しかったもの”って、家族のこと?」と尋ねる。答える代わりに永井はこう頼んだ。「妻と娘を探してくれ」

その頃、アキラとカアイは、都内のホテルに滞在していた。キーチはアキラを見つけだし、永井が家族のビデオを見続けていることを伝える。しかし、アキラはカアイを連れて、実家に2人きりで暮らすことを決意していた

スタッフ

監督・脚本・編集:青山真治
プロデューサー:仙頭武則
プロダクションスーパーバイザー:佐藤公美
撮影:田村正毅
照明:佐藤譲
録音:菊池信之
美術:清水剛
装飾:大庭信正
スタイリスト:花谷律子
ヘアメイク:田中マリ子
助監督:杉山嘉一
制作統括:中村哲也
制作担当:森井輝
特殊効果:小林正巳
牽引・スタント:斉藤和宏

製作:レントラックジャパン、サイバー・エージャント
   サンセントシネマワークス
制作:サンセントシネマワークス

キャスト

永井恭二:三上博史
アキラ:とよた真帆
キーチ:柏原収史
カアイ:碇由貴子
ツヨシ:細山田隆人
野々宮:國村隼
市山:生瀬勝久
榊:ピエール瀧
白木:村上淳
中村:粟田麗
鶏屋:江角英明
マツシマ:船木誠勝
サテツ:津田寛治
インタビュアー:板尾創路
ツヨシの父:夏八木勲
キーチの客:秋吉久美子
社長:萩原健一

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