原題:I WOKE UP EARLY THE DAY I DIED

幻のエド・ウッドの脚本を映像化!

1998年/アメリカ/96分/カラー/ビスタサイズ/ドルビーSR/字幕翻訳:阿部美歩 配給:シネマストリーム/eclipse film

2002年3月25日DVD発売/2002年3月25日ビデオ発売&レンタル開始 2001年7月7日より、シネセゾン渋谷にてレイトショー公開!

公開初日 2001/07/07

配給会社名 0108/0195

公開日メモ 史上最低の映画監督エド・ウッド、『タイタニック』のビリー・ゼイン、『バッフ ァロー'66』のクリスチーナ・リッチと同じく製作のクリス・ハンレイともっとも奇妙な顔ぶれは放つ、もっともスタイリッシュでかつ斬新な映像のコラボレーションが実現。

解説


史上最悪の映画監督として名高いエド・ウッドが遺した幻の脚本を『バッファロー’66』や『ヴァージン・スーサイズ』など、次々とヒット作を送り出したクリス・ハンレイ(製作)と新鋭のクリエーター、アイリス・イリオプロス(監督)が見事に甦らせた。全編を通じて登場人物たちの台詞は一切なく、絶妙な効果音や、ありとあらゆるジャンルの音楽によって構成された、斬新な異色のダーク・コメディに仕上がっている。ファッション・カメラマンの経歴を持つアイリス・イリオプロス監督は、この映画化困難な脚本を、スタイリッシュでカラフルに味付けし、時には絵画的に展開させている。また、往年のヒッチコック映画のヒロイン、ティッピ・ヘドレンが登場するシーンはヒッチコック張りのサスペンス調に、そしてサーカスのシーンは監督自身が師事したフェリーニに対するオマージュとなっている。そしてエド・ウッドが映画によく出演していたのにならって、イリオプロス監督もクラブのシーンに登場している。
エド・ウッドは、彼の熱烈なファンでもあるティム・バートン監督の『エド・ウッド』(94)でも描かれたように、その作風と生活のハチャメチャぶりは有名であった。しかし、映画に対する熱意は人一倍のものがあった。そのために多くの映画人から愛すべき存在として語られている。ティム・バートンはもちろん、デヴィッド・リンチやクエンティン・タランティーノ、ジョー・ダンテ、サム・ライミなど名だたる映画監督たちが、こぞってエド・ウッドを敬愛しているという。
エド・ウッドがこだわり続けたテ一マである「死」、「墓場」、「バラエティー」、「グロテスク」などがふんだんに盛り込まれ、まさにエド・ウッド・ワールドの典型的な作品とも言える。エド・ウッドが晩年に発表した脚本であり、生存中は映画化には至らなかったが、彼自身最も気に入っていた脚本であった。
主演は野性的な風貌で男くさいセックス・アピールを放つビリー・ゼイン。そしてこれまた妖艶と可憐さが同居する、怪しいフェロモンがムンムンのクリスティナ・リッチ。メジャー作品からアート系まで幅広い作品で引っ張りだこのふたりに、ロン・パールマン、サンドラ・バーンハード、アン・マグナソン、アンドリュー・マッカーシー、ジョナサン・テイラー・トーマス、ウィル・パットン、ティッピ・ヘドレンやアーサ・キットなどクセ者ぞろい。
ラテン、テクノ、ロック、カントリー、クラシック・・・など盛り沢山の音楽を手がけたのは、『ユージュアル・サスペクツ』や『ゴールデン・ボーイ』のローレンス・ナッシュ・グループ。さらには主役のビリー・ゼインも音楽制作に参加し、ビリーとヘイン・ホーベン、アンソニー・ヴァンガーからなるユニット、ZVHも4曲を提供した。出演者たちの狂気に満ちた演技と絶妙なテンポ、斬新な音楽のリズムによるコラボレーションは、一層映像の奇異性を際立たせている。
また、カルト作品や低予算、B級テイストの作品を対象とした”B-MOVIE映画祭2000″において、最優秀作品賞をはじめ、監督賞(アイリス・イリオプロス)、主演男優賞(ビリー・ゼイン)、撮影賞(マイケル・パロー)、セット・デザイン賞(メイア・ハーバン)に加え、クリスティナ・リッチも特別出演賞に輝くなど6部門にわたって賞を独占した。

ストーリー



男は拳銃と車を盗み、金融会社を襲撃して現金を強奪する。翌日、自分が殺した金融会社の社員の葬儀があることを知った男は墓地に向かった。葬儀の後で、男が棺の蓋を開けると、そこには会社員の遺体ではなく、怪しげな衣装をまとった白骨死体と葬式に使った音叉(おんさ:U字形の鋼鉄。叩くと音を発する)が置いてあった。男は音叉を取り出して軽く鳴らすと、辺り一面に大音響が響き渡った。その音に驚いた男は盗んだお金を棺の中に落として、走り去った。翌朝、お金をなくした事にようやく気がついた男は、棺のあった場所に戻るのだが、お金を入れていたカバンは既になくなっていた。お金を探すために、男は墓地の管理人を訪ねる。ところがまたしても、男ははずみで管理人を殺してしまう死体安置所に向かった男は、そこで棺と空になったカバンを見つけた。同時に、葬儀に参列した人たちの名簿を手に入れた。
彼はリストに記されていた人たちをひとりひとり探し出すが金の行方はつかめないままだった。再び墓地に戻った彼は、自分が管理人を殺したことを思い出す。ところが死体の異様な形相に驚いた男は、管理人の死体と持っていたバグパイプを墓穴に埋めて隠そうとする。するとどこからかバグパイプの音が鳴り響いた。その音に驚いた男は、バグパイプを穴に落としてしまう。そのはずみで、バグパイプの中から、なくなったはずのお金が出てきた。男は必死でかき集めようとするが、その瞬間、墓穴に頭から落ちてしまう。そして、その日もまたいつものように朝がやってきた・・・。

スタッフ

監督:アイリス・イオブロス
脚本:エド・ウッド
製作:クリス・ハンレイ、ビリー・ゼイン
撮影:マイケル・パロー
音楽:ローレンス・ナッシュ・グループ
美術:メイア・ハーバン
編集:ドディ・ドーン

キャスト

男:ビリー・ゼイン
娼婦:クリスティナ・リッチ
ストリッパー:サンドラ・バーンハード
墓場の管理人:ロン・パールマン
ロバート・フォレスト:ジョン・リッター
金融会社の貸し付け係:アン・マグナソン
メイリンダ:ティッピ・ヘドレン
歌手:アーサ・キット

アンドリュー・マッカーシー
ウィル・パットン
マックス・パーリック
ジョナサン・テイラー・トーマス
ニコレット・シェリダン

LINK

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http://www.iwokeupearly.com/index_.html
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