原題:John Carpenter's Ghosts of Mars

2001年8月24日全米公開

2001年/カラー/115分/ 配給:メディアボックス

2009年07月03日よりDVDリリース 2007年08月22日よりDVDリリース 2004年09月08日よりDVD発売開始 2003年01月22日よりDVD発売開始 2002年7月13日よりシブヤ・シネマ・ソサエティ、横浜西口名画座にて夏休みロードショー公開

公開初日 2002/07/13

配給会社名 0099

公開日メモ 火星警察MPFと犯罪者たちが協力し、ゴーストタウンと化した町を舞台に、かつてない死闘を繰り広げる。血しぶきが飛ぶ!首がとぶ!肉体が四散する!まさにこれは、異色のSFヴァイオレンス・ゴア・ホラーなのだ。

解説




クェンティン・タランティーノも、ロバート・ロドリゲスも影響を受けた、アメリカ一の孤高の存在ジョン・カーペンター。『ハロウィン』(78)、『遊星からの物体X』(82)、『ヴァンパイア最期の聖戦』(97)等を発表してきたカーペンターは、74年に監督デビューして以来、時代や流行に流されることなく、独自の作家性を頑なまでに貫き通し、世界中に熱狂的信者を生み出し、様々なクリエイターたちにも刺激を与え続けてきた。
その鬼才が、監督・脚本・音楽を務めた新作『ゴースト・オブ・マーズ』を完成させた。
カーペンターは言う。「火星を舞台にした作品を80年代半ばからずっと作りたいと思っていたんだ。火星は我々にとって、血、戦争、愛、情熱など、多くの物を象徴している」と。それらの要素を全てブチ込み、火星における、最も残虐で、最も長い一日を描いた。
西暦2176年。入植のために火星にやってきた人間たちは、謎の古代遺跡を発見し、封印を解いてしまう。それは火星の先住民族の亡霊たちを閉じ込めていたパンドラ・ボックスだった。恐るべき亡霊たちは人間に憑依し、人間たちを狩りまくる。火星警察MPFと犯罪者たちが協力し、ゴーストタウンと化した町を舞台に、かつてない死闘を繰り広げる。血しぶきが飛ぶ!首がとぶ!肉体が四散する!まさにこれは、異色のSFヴァイオレンス・ゴア・ホラーなのだ。
共同脚本は、カーペンター監督の『ゼイリブ』(88)で宣伝プロデューサーを務め、『光る眼』(95)ではノンクレジットながら脚本に参加したラリー・サルキスが務めている。撮影がゲーリー・B・キッビ、衣装がロビン・マイケル・ブッシュ、編集がポール・A・ウォーシルカといった、カーペンターと長年一緒に組み、熱い信頼で結ばれたスタッフが集結。数々の死体や肉片をはじめ、、亡霊たちの特殊メイクを手がけたのが、『グリーン・マイル』(99)や『パルプ・フィクション』(94)といった話題作をはじめ、カーペンター作品では『マウス・オブ・マッドネス』(94)以降、ずっと一緒に組んでいるKNBエフェクツがあたっている。そしてウェスタンに出てくるようなゴーストタウン化した火星の町を見事に創り上げたのが、『アンタッチャブル』(87)や『レインマン』(88)の美術監督で知られるウィリアム・エリオット。音楽は、カーペンターが斬新な音を求めて、80年代から活躍し続けるアンスラックスにサポートを頼み、テクノとヘヴィメタルを融合したようなサウンドを創造している。まさに火星の紅い大地に、カーペンターの過激な、皆殺しサウンドが鳴り響くのだ。
主演は、クールなラップ・ミュージシャンであり、『ボーイズ’ン・ザ・フッド』(91)で映画デビューを飾った後、『アナコンダ』(97)や『スリー・キングス』(99)等の話題作にも出演するアイス・キューブ。彼が演じるアウトローに対峙する美しい火星警察の警部補に扮するのが、『スピーシーズ/種の起源』(95)で注目され、最近では『隣のヒットマン』(00)で新境地を開拓したナターシヤ・ヘンストリツジ。その2人を取り囲むのが、『スナッチ』(00)のジェイソン・ステイサム、ブラック・プロイテーションのカリスマ女優パム・ダリア、『17歳のカルテ』(99)のクレア・デュバル、『ブレードランナー』(82)のジョアンナ・キャンディといった個性派。また脇に、カーペンター作品の常連であるロバート・キャラダインとピーター・ジェイソンが出演しているのも嬉しい。
シネスコに徹底的にこだわった映像、シンプルな設定の中で展開する魅力的なストーリー、そして映像に命を与えるミニマムなメロディ……どこをどう切り取っても“絶対100%のカーペンター作品”なのだ。今こそ、五感を痛いほどに刺激して、堪能すべし!!

ストーリー



人類は人口過剰と資源が枯渇した地球を脱出し、火星に植民地を築き、64万人が辺境の地で生活を送っている。大気は、地球環境の84%まで近づいていた。彼らの主な仕事は、火星に豊富にある天然資源の採掘である。
西暦2176年の火星.火星警察(MPF=MARS POLICE FORCE)に配属されて2年目になるメラニー・バラード警部補(ナターシヤ・ヘンストリツジ)が、厚い鋼鉄に覆われた列車内で失神したままで発見される。彼女は、なぜ任務で訪れた鉱山町シャイニング・キャニオンが大爆発を起こしたのかを、火星の中心地クライスで開かれる尋問委員会で証言しなければならなかった……。
バラードは、ヘレナ・ブラドック指揮官(パム・ダリア)の下、早口で強気な男ジェリコ(ジェイソン・ステイサム)、頼りになる男デスカンゾ(リアム・ウェイト)、新人バシラ(『パラサイト』のクレア・デュバル)と共に、鉱山町シャイニング・キャニオンの刑務所にいる囚人、火星生れの火星一の犯罪者ジェームズ“デゾレーショ”ウイリアムズ(アイス・キューブ)を護送する任務を帯びていた。
ところが、シャイニング・キャニオンに到着すると、全くひと気が感じられず、ゴースト・タウン状態である。調査していくと、縄張りを示すかのように飾られた不気味な針金細工を発見し、やがて首を切断され吊り下げられた無残な無数の死体を発見する。町の中で生き残っていたのは、地下の牢獄に閉じ込められていた“デゾレーション”ウイリアムズを含む数人の犯罪者だけだった。その中に女性地質学者のウィットロック教授(『ブレードランナー』のジョアンナ・キャシディ)がいて、何かを隠している様子だった。
更に町を調査していくと、“デゾレーション”ウイリアムズの仲間たちが潜んでいることが判明。彼らとバラードたちが刑務所で争う中、町の人々を惨殺したヤツらが徐々に集結し、戦闘態勢を取りつつあった。
やがてウィットロック教授が重たい口を開いた。ある地質を調査中、古代遺跡を発見し、彼女が、その禁断の封印を解いてしまったというのだ。そのため、永い眠りについていた火星の先住民族の霊たちが、町の住民を次々とボディスナッチ(憑依)し、殺戮を繰り返したのだ。ボディスナッチされた人間は、体中に異様なメイクを施し、金属片を突き刺し、好戦的な兵士に変貌した。亡霊たちのボス格にあたるのが、顔を白く塗ったビッグ・ダディ・マーズ(リチャード・セトロン)で、ヤツの指示によって襲撃してくる。例え、ボディスナッチされた人間を殺しても、霊はまた別の肉体に宿り、襲いかかってくる。彼らの武器は、鋭利な刃が付いたブーメラン。その刃は、肉体を紙切れのように切り刻む。刑務所に立てこもったバラードたちは、犯罪者ウイリアムズらと協力し、シャイニング・キャニオンからの脱出を試みようと、生死を賭けた戦いに出る決意をするのだが……。

スタッフ

監督:ジョン・カーペンター
脚本:ラリー・サルキス、ジョン・カーペンター
製作:サンデイ・キング
撮影監督:ゲリー・B・キップ A.S.C.
美術監督:ウィリアム・エリオット
編集:ポール・ウォーシルガ
衣装デザイナー:ロビン・マイケル・ブッシュ
特殊効果メーク:ロバート・カーツマン、グレッグ・ニコテロ、ハワード・バーガー
視覚効果スーパーバイザー:ランス・ウィロイト
音楽:ジョン・カーペンター
キャスティング:ルーベン・カノンC.S.A.

キャスト

現地の婦人警官:ダニエル・バーギオ
ロデール:ロバート・キヤラデイン
インターン生:デイモン・カロ
ウィットロック:ジョアナ・キャシディ
ビッグ・ダデイ・マーズ:リチャード・セトロン
ナレー夕ー:シャーロット・コーンウェル
ジェームズ“デゾレーション”ウイリアムズ:アイス・キューブ
ウノ:デュエイン・デイビス
アクーシェイ:ワンダ・デ・ジーザス
バシラ・キンケイド:クレア・デュバル
ジマーマン:リック・エデルスタイン
尋問官:ローズマリー・フォーサイス
トレス:ロドニー・グラント
ヘレナ・プラドック:パム・グリア
メラニー・バラード:ナターシャ・ヘンストリッジ
若い女性:マージーン・ホールデン
マックシムズ:ピーター・ジェイソン
ローヴァーに乗った男性:マイケル・クラウィック
ヤレド:レックス・リン
ベンチリー:ダグ・マクラス
鉱山夫:マット・ノーラン
大きな戦士:チャド・ランダルー
ジェリコ・バトラー:ジェイソン・ステイサム
ドス:ロボ・セバスチャン
マイケル・デスカンソ:リアム・ウェイト
女性戦士:アイリーン・ウェイジンガー

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