原題:Disney's The Kid

今のあなたは、”あの頃になりたかった大人”ですか?

(全米2000年07月07日公開)

2000年/アメリカ映画/上映時間104分/SDDS・DTS・SRD/ 配給:ブエナビスタ・インターナショナル(ジャパン)

2005年03月18日より2005年5月20日までの限定DVDリリース 2000年9月23日より丸の内ピカデリー1ほか全国松竹・東急系にてロードショー 2001年4月20日DVD発売/2001年3月14日ビデオ発売

公開初日 2000/09/23

配給会社名 0396

解説

“いい映画”ならば、この世に無数にあるだろう。でも、財布や手帳の中にそっとしのばせてある大切な写真のように、いつまでも心の中にしまっておきたくなるような、そんな映画には生涯で何本出逢えるだろうか?日々の暮らしの中で、ふと立ち止まリ自分の居場所を確かめたくなった時、忘れかけていた大切な事を思い出させてくれる、そんな優しさにみちた映画に…。

 ブルース・ウィリス主演、『クール・ランニング』『あなたが寝てる剛に…』のジョン・タートルトーブ監督によるこの秋最高の感動作『キッド』。ある日突然に”8歳の頃の自分”に出逢ってしまった男のファンタジックな心の冒険を通して、今の自分をピュアな視線で見つめ直し、明日からの自分にエールを贈る珠玉のストーリ」に、7月7日に公開された全米はさわやかな涙に包み込まれた。その感動は心から心へと語り継がれ、早くもアカデミー賞最有力候補の声が上がっている。

 主演は、「この複雑な役は彼以外に考えられない」というタートルトーブ監督の熱いラブコールを受けたブルース・ウィリス。冷徹なビジネスマンが次第に暖かな人問性を取リ戻していくという今回のラス役は、『アルマゲドン』でみせたタフさと、『シックス・センス』でみせたナイーブさの両面を合わせ持ち、彼の生涯の代表作となるだろう。

 子供時代のラス=ラスティ役を演じるのは、スペンサー・ブレスリン。大スター、ブルース・ウィリスを向こうにまわして一歩もひけをとらない彼だが、驚いたことに映画は初出演。決してフォトジェニックなルックスではないが、見れば見るほど愛しくてたまらなくなる不思義な少年で、彼なくしでは『キッド』の成功はなかっただろう。

 また、ヒロインのエイミーを演じるのは『スクリーム3』のエミリー・モーティマー。エイミーのキャラクターそのままのナチュラルな魅力で、今後ブレイク確実の注目株である。

 懐かしい写真を見た時、自分にこう問いかけてみた事はないだろうか?「今の私は、あの頃なりたかった大人だろうか?」と…。時にちょっと残酷なこの問いに、小さな声でもいいから「YES」と答えられるように。そして、5年後、10年後の自分はもっと大きな声でそう言えるように一。そんな願いがこめられたこの映画が、忘れかけていたあなたの中の《キッド》を、優しく目覚めさせてくれるかもしれない。

ストーリー

ラス・デューリッツは、40歳を目前にした有能なイメージ・コンサルタント。仕事では成功を収めている彼の前に、ある日突然《8歳の頃の自分》=ラスティが現われた。いじめられっ子だった彼にとって、子供時代は消し去りたい記憶であり・不器用なラスティの一挙一動に嫌な思い出が甦る。今の自分はあの頃とは全く違う、人生の成功者…でも、驚いた事にラスティは、そんな”立派になった”ラスに幻滅する。「40歳にもなってパイロットじゃなくて、犬も飼ってなくて、家族もいなくて、ひとりぼっちなの?そんなの最低じゃない!」

ラスティを消すための様々な方策を練る内に、ラスは今の自分が子供の頃に望んだ夢を何ひとつ叶えていない事に気づき・人生の意味を見失い始める。ラスティは、何か大切な事を伝えるためにやってきた過去からのメッセンジャーなのかもしれない。でも、何を伝えるために…?やがて、答えを探すラスとラスティの前に、謎を解く鍵を握るある人物が現われて…。

主人公のラスは、〈過去〉との出逢いによって今の自分を再発見する。だが、ただノスタルジーにひたるだけの映画ならば、こんなにも多くの人の心を惹きつけはしないだろう。今の自分と、かつてなりたいと望んでいた自分とのギャップがとれ程大きくても、過ぎた事を嘆いてみても仕方ない…人は前にしか進むことができないのだから。今の自分がなりたいと望む未来に向かって、ここから歩き始めるしかないのだから一そんな希望に満ちたメッセージが深く静かにしみわたリ、いつしか疲れた心を癒していく。まるで、大人にしか効かない不思議な魔法のように・・・。

スタッフ

監督:ジョン・タートルトーブ
脚本:オードリー・ウェルズ
撮影:ピーター・メンジスJr
編集:ピーター・ホーネス
音楽:マーク・シャイマン

キャスト

ブルース・ウィリス
スペンサー・ブレスリン
エミリー・モーティマー
リリー・トムリン
チー・マクブライド

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