原題:CHERRY FALLS

この恐怖は27年前から続いていた…

2000年カタルーニャ国際映画祭最優秀監督賞受賞作品

2000年/アメリカ映画/92min DVD発売:ファインアーツエンタテインメント・販売:アドヴァピクチャーズ(4,800) ビデオ発売・販売:ファインアーツエンタテインメント(16,000)

2001年5月25日DVD発売/2001年6月1日ビデオ発売&レンタル開始

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解説


過去の血塗られた悲劇が、次の惨劇を呼ぶ!見る者を恐怖の淵に引きずり込む衝撃のショッキング・スリラー最新作・『わたしが美しくなった100の秘密』『17歳のカルテ』のブリタニー・マーフィ主演、『アート・オブ・ウォー』のマイケル・ビーン共演のショッキング・ホラー。静かな街で高校生ばかりを狙う連続殺人事件が発生。郡保安官の娘ジョディにも魔の手が伸び始める。その意外な犯人とは?

【チェック・ポイント!】

 ブームの牽引役であった『スクリーム』シリーズも幕を閉じ、ブームも一段楽した感の強いスラッシャー映画だが、実はまだまだこんな怪作も作られていたんだと嬉しくなる新作スラッシャー・ホラー。原題の“CHERRY FALLS”は舞台となる街の名前。そこは、ウッズボローやとサウスポート(それぞれ何処の町かは判るよね?)と何ら変わることの無い平穏な小さな町。それ故かこの町でも、それらの町と同様に残忍な高校生連続殺人事件が発生する。切り刻まれながらある者は森の木に死体を釘付けにされ、またある者は天井から釣られ…。事件の犯人は、長髪にハイ・ヒールを履いた人物だが正体は不明。そして、犠牲者には男女を問わずある共通項があったのだが、実はこれが原題の見事なダブル・ミーニングにもなっている。そう、犠牲者は男女を問わずに皆ヴァージンだったのだ…。
 『スクリーム』の中でランディ君が語っていたように、スラッシャー映画の中でSEXをしていると殺されるというのが、案外教訓的なこのジャンルのオヤクソクであるが、この作品ではSEXの経験の無い者が狙われるという逆転の発想で物語が展開、その結果町の処女・童貞たちは生き残るため(という名目−笑−)で、こっそりと大規模にヴァージン喪失パーティを開催しようとするのだ。事件の悲報を中継にきた報道陣の前で、学生たちがはしゃぐ場面は実に爆笑もの。このあたりの感覚は、こんな映画も知ってるぞとばかりに表面的になぞってチャかした『最終絶叫計画』とは違って、まさにジャンル自体をパロディ化しているようで、なんともふてぶてしくも楽しい。それでいて、クライマックスをはじめ惨殺場面はかっちり描かれているし(特殊メイクはKNBエフェクトのスタッフが担当)、スラッシャー・ミステリーとしての面白さも及第点は難なくクリアしている。
 ヒロインのジョディを演じたブリタニー・マーフィーは、黒髪であどけなさが残る面持ちが処女のヒロインという役にピッタリ。彼女の父親で、事件に何かで繋がっている保安官ブレント役として『ターミネーター』などのマイケル・ビーン(娘に対しての心配を通り越したようなネチッこさは必見)が、彼女の高校教師役で『go!』『スモール・ソルジャーズ』などのジェイ・モアらが脇を固めているのも、作品の見所を増している。監督のジェフリー・ライトはこの作品が5本目の監督作品で、これまで2作品が日本でもビデオ公開されている。なお、本作は2000年カタルーニャ国際映画祭(旧シッチェス・ファンタスティック映画祭)の監督賞受賞作品とのこと。(殿井君人)

ストーリー


バージニア州にある小さな町チェリーホールズ。この静かな町を突然不可解な連続殺人事件が襲った。犯人は高校生ジョディをとりまく友人を次々と殺害していく。そんな中、ジョディの父親で郡保安官のブレントは、この町の緊急集会を呼びかける。ところが集会でも被害者が出てパニックに陥る。
真相を追求するブレントは、被害者の関連性に気付くがFBIの捜査官には秘めたままにしておく。彼の愛娘ジョディがなんと被害者と同じ条件を兼ね備えていたのだった。いったい犯人の狙いは何なのか?
27年前の呪われた過去が今、凄惨な殺人と共に謎の殺人者の手によって再び繰り返されようとしていた。

スタッフ

製作総指揮:スコット・シフマン、ジュリー・シルバーマン・ヨーン
製作:マーシャル・パーシンガー、エリ・セルデン
監督:ジェフリー・ライト
脚本:ケン・セルデン
編集:ジョン・F・リンク
音楽:ウォルター・ヴォルゾワ

キャスト

ジョディ:ブリタニー・マーフィー
ブレント:マイケル・ビーン
ケニー:ガブリエル・マン
レオナルド:ジェイ・モーア

LINK

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