原題:不死情謎/BULLETS OF LOVE

たった一度でいい、私を愛してほしかった。 時は二つの恋を刻み、悲しい銃声と共に止まった。

東京国際ファンタスティック映画祭2001出展作品::http://www.nifty.ne.jp/fanta/tokyo/

2001年/香港映画/上映時間105分/カラー/シネスコ/ドルビーSR 提供:東映ビデオ/博報堂 協力:香港政府観光局 配給:ギャガコミニュケーションズ

2002年08月09日よりDVD発売開始 2002年5月12日DVDレンタル開始/2002年5月10日ビデオレンタル開始 2001年11月3日より有楽町スバル座他全国東宝洋画系ロードショー

(C)2001 COPYRIGHT 電影動力有限公司 FILM POWER COMPANY LIMITED

公開初日 2001/11/03

公開終了日 2001/11/22

配給会社名 0025

公開日メモ 「天使の涙」のレオン・ライと瀬戸朝香、夢のカップルが実現。事件によって恋人を失った元刑事。彼の前に現れたのは恋人に生き写しの謎の女だった。運命の糸は、二人を嘲笑うかのように、その関係を弄んでいく。

解説




時は二つの恋を刻み、悲しい銃声と共に止まった。
レスリー・チャン、アンディ・ラウと香港のトップ・スターたちが次々と日本人女優を相手にフィールドを広げていく中、ついに真打ちが動いた。映画『ラヴソング』、『玻璃〈ガラス〉の城』と恋に不器用な繊細な男性を演じさせたら右に出る者はいない、香港四大天王の一人、レオン・ライだ。レオンは言う。「香港スター&日本女優の共演作を全部見た。それらのどの作品をも越える映画を作りたいと思ったんだ」。
 そんなレオンから熱いラヴ・コールを受けたのが、ドラマ『君といた夏』(1994年)のヒロイン役でデビュー以来、着実に女優としての成長を遂げている瀬戸朝香。瀬戸は言う。「違う国の映画に出る不安はある。でも、やってみなきゃ分からない」。
 二人の熱い思いがぶつかり合い、企画から約三年の時を経て、珠玉のラヴ・サスペンスが完成した。それが映画『バレット・オブ・ラブ』(原題: 「不死情謎」)である。
 今なお、光と闇の世界が交錯する香港。香港特殊警察部隊のサム(レオン・ライ)は、長年追っていた武器麻薬密売犯罪組織のリーダー、ナイト(テレンス・イン)を死闘の末、遂に捕らえた。裁判でナイトに追い打ちをかけたのは、サムの恋人であり、検事を務めるアン(瀬戸朝香)。ところが判決の結果、ナイトはたった禁固5年の刑に。
 香港の喧噪を忘れるために二人はパリ旅行へ向かう。モンマルトルの丘で、アンにプロポーズしたサム。そんな幸福な時間もつかの間、香港からずっとサムたちを狙っていた銃口が、アンの命を奪ってしまったのだ・・・。
 二年後、失意のサムの前に、アンと酷似した日本人カメラマン(瀬戸・二役)が現れた。これは罠か、運命の悪戯か。ユウと名乗るその女性に心奪われていくサムだったが・・・。
 ここのところ、文芸路線が多かったレオンだったが、本作品では憎き犯罪者に果敢に立ち向かう男に挑戦。流血してまで挑んだ本気のアクションは必見だ。
 対して瀬戸も、初の海外進出映画でありながら二役に加え、アクションにもチャレンジ。コートを翻し、拳銃片手に颯爽とスクリーンに登場する瀬戸は、同性からも思わずため息が漏れそうなカッコ良さ。アクションも出来る女優として、今後、再び香港映画界からお声がかかりそうだ。
 サムとアンの運命を翻弄するセクシーな悪役ナイトを演じるのは、強烈な個性で鋭い光を放つテレンス・イン。
 監督は、『欲望の翼』『恋する惑星』など、長年、ウォン・カーウァイ監督作の撮影監督を務めていたことでも知られるアンドリュー・ラウ。本作品でも撮影と監督の両方をこなし、お得意の手持ちカメラでの映像を効果的に取り入れている。
 尚、本作品は7月に行われた韓国・富川映画祭でプレミア上映された後、9月に香港で公開。アジアをはじめ、今後、欧州での公開も予定されている。

ストーリー




一度でいい、あなたに愛されたかった・・・

瀬戸朝香+レオン・ライ 日本と香港の2大スターが初共演で贈る、どんな代償もいとわない、切なくも激しいラブ・ストーリー!

 香港、中環(セントラル)の通りを男が走っていく。と、突然に銃声が鳴り響き、血飛沫を上げて男は倒れこんだ。そこへもう一発、さらに3発目の銃弾が撃ち込まれ男は息絶えた。それをビルの屋上から確かめる女の姿。彼女は煙草をもみ消すと、喧噪の中へ消え去っていった……。
 一転して舞台は夜のディスコ。サム(レオン・ライ)を中心とする警察特殊部隊が、武器麻薬密売兄弟のデイ(リチャード・サン)とナイト(テレンス・イン)が潜伏するアジトへ突入してゆく。部隊は二人を追いつめ、デイを取り逃がしたものの、ナイ
トを逮捕することに成功した。
 その夜、恋人のアン(瀬戸朝香)と部屋で過ごすサム。ナイトの担当検事であるアンは裁判の書類を整理しつつ、透明な硝子ポットにティーバッグを3つ入れ、カップに3杯の砂糖とたっぷりのミルクを入れた。サムの好みのミルクティーである。
 
 ナイトの裁判が開かれた。アンの必死の弁論にも関わらず、証拠不十分でナイトはわずか禁固5年の刑に。裁判の間中ナイトは不敵な笑いを浮かべ、無気味な影を感じせるのであった。
 裁判の後、香港の喧騒を忘れ旅立ったパリで、サムはアンにプロポーズする。幸せに満ちた二人は新凱旋門のエレベーターに乗り込んだ。すると突然、不気味な音を立ててエレベーターが止まった。サムが腕時計にふと目をやると、なぜかそれも止まっ
ている。そのとき銃声が。撃たれたのはアンだった。衝撃で窓の外へと投げ出されたアンの手を必死につかむサムだったが、さらなる銃弾がアンの体を撃ち抜き、とどめの三発目がサムの腕に。アンの手はサムの手から悲しくも離れ、遥か階下に落ちていった…。
 2年後。亡き恋人を忘れられないまま、都会を離れ漁村で働くサムの姿があった。
腕にはあの時止まってしまったままの時計。しかし仲間たちと過ごす時間が、少しづつ彼に笑顔を取り戻させていた。
 そんなある日、信じられないことが起こった。驚くほどアンに似た女性が彼の前に現れたのだ。ふとまた時計に目をやると、なぜか再び時を刻み始めている!サムは彼女に走り寄るが、驚いた彼女は日本語で叫びを上げ、逃げ去ってしまった。
 翌日、アンの眠る寺を訪れたサムは、そこでまた昨日の女性に出くわす。サムは女性に事情を話すと、彼女はユウと名乗り、日本人のカメラマンであると告げた。それからふたりは急速に接近する。サムは戸惑いながらもユウに魅かれていくが、なぜか
ユウは時々鋭く暗い瞳を見せるのだった。
 仲間の結婚式が開かれた日、サムはユウを招待し楽しい時を過ごす。その夜、ユウの部屋を訪れるサムに彼女は紅茶をいれてくれた。透明な硝子ポットに3つのティーバッグ、カップには3杯の砂糖とたっぷりのミルク。その味は驚くほど懐かしい味だった。そしてその夜、ふたりは結ばれた。
 しかし翌日、ナイトの出所を知ったサムは、再び喧騒の都会に戻る決心をした。ナイトのそばにはデイもいる。アンの復讐に燃えるサムは彼らに車ごと体当たりし、銃を乱射。とたんに始まる熾烈な銃撃戦。圧倒的に不利なサムだったが、突然ひとりの女性が現れて、デイを撃ち倒した。デイの体には弾痕が3つ…。そしてそこで、サムが見た走り去ってゆく女性の姿は……。

スタッフ

監督:アンドリュー・ラウ
脚本:サーティーン・チャン
プロデュサー:アンドリュー・ラウ、一瀬隆重
撮影:アンドリュー・ラウ、ライ・ヨウ・ファイ
美術:エデイー・ウォン
編集:ダニー・パン
音楽:チャン・クウォン・ウイン
製作:ポール・アウ

キャスト

アン/ゆう(一人ニ役):瀬戸朝香『大失恋』『成田離婚』『のぞき屋』
サム:レオン・ライ『ラブソング』『破璃<ガラス>の城』『天使の涙』
ナイト:テレンス・イン『美少年の恋』『ジェネックス・コップ』
デイ:リチャード・サン
ダダ:ロナルド・チェン

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