ジュエルに気をつけろ!
原題:One Night at McCool's
2001年4月6日イギリス公開、2001年4月27日アメリカ公開
2001年/アメリカ/93分/カラー 配給:ギャガ・ヒューマックス
2001年10月26日ビデオ発売&レンタル開始 2001年5月12日よりみゆき座ほか全国東宝洋画系にてロードショー公開
公開初日 2001/05/12
公開終了日 2001/05/25
配給会社名 0025/0145
公開日メモ 全米4月公開のホットな最新作。リブ・タイラー、マット・ディロンのラブコメディ、製作者も兼ねる殺し屋にマイケル・ダグラスも共演
解説
映画史上にまた、このうえなくチャーミングで危険な《ファム・ファタール》が誕生した。すべての男たちの欲望を満たす、甘い魅惑。セクシーでコケテイッシュ、そして夢に一途なかわいい女。その名もジュエル!
『ジュエルに気をつけろ!』は、一人の女と、彼女にのぼせあがった3人の男たちの物語。サスペンスフルでブラック・ユーモアたっぷり。セクシーでひねりが効いた、新感覚コメディだ。マヌケだけれど憎めない人々のジタバタを笑い飛ばす、突き抜けたセンスがたまらない。
ジュエルの夢は、自分にとっての理想の家を手に入れること。雑誌に載ったお気に入りのグラビアをスクラップし、いつかその目標を達成したいと、ひたすら願っている。そのためには、どんなことだってできちやうのがジジュエルだ。男たちの思考回路、そして自分の肉体、容姿の魅力を知り尽くしている彼女にとっては、持てるすべてを使って男を手玉に取るなんて朝飯前。そんな彼女にある晩出会い、メロメロになった3人の男たちがいた。ジュエルの計略に、なんともあっさりハマっていく男たち。そしてジュエルは、男たちの欲望を具現化するかのように、3つの違った姿を見せることになる。
バーテンのランディにとっては、家庭的でありながら、ちょっと小悪魔的な女。やもめの刑事デリングにとっては、天使のようにどこまでも純真な女。そして弁義士のカールにとっては、娼婦のようにたまらなくセクシーな女。彼女に出会った3人の異なった視点から、少しずつ、ジュエルの真実が明かされていく。そして3つの物語が、驚くべきラストでひとつになるのだ。
ある種の《悪女》でありながら、そのひたむきな夢への思いに純粋ささえもにじませるヒロイン像は、新鮮でどこかおかしい。そして、彼女を手に入れたいがために知らず知らずのうちに振り回され、涙ぐましいがんぽりを見せちゃう男たちの、コッケイなこと!それぞれの人物に共感したり、身につまされたり、ハラハラしたり。凝った構成、テンポのいい展開で、彼らの夢をめぐるトラブルの顛末を一気に魅せていく。
ストーリー
●ランディの告白———すべてはあの夜に始まった。俺はセントルイスのバーでバーテンをしてた。従兄弟の弁護士、カールが来てた。仕事を終えて外へ出ると、男と女が口論する声がしてさ。それが彼女だった。ジュエルだ。とびきりの美女さ。俺が男を追い払うと、家についてきた。彼女は俺と、俺の家が気に入ったようだった。積極的だったよ。ことが終わると、ジュエルは泣いてた。実は、さっき一緒にいた男とグルだって言うんだ。助けてくれた男の家に行って、その間に盗む段取りなんだと。そうしているうちにも銃を持った例の男が現れた。家にろくなもんがないって知ると、バーへ行って売り上げを出せと言う。仕方なく店に行って金庫を開けてると…、彼女が野郎を撃ったんだ!驚いたけど、俺が撃ったことにしようって言って、なんとか切り抜けた。ジュエルを離したくなかったし。デリングって刑事が来て事情聴取されたが、こいつは誤誤魔化せそうだった。でも、ボスは俺をクピにしやがったんだ。参ったよ。
家に帰って、驚いたよ。ジュエルが女房気取りでアイロンをかけたり、マットレスを注文したりしてるんだ。やりすぎだろ?それから、カールが俺たちをバーベキューに招待したってのも驚きだったな。そんなこと、初めてだったから。
カールの家は、すごい立派でね。きれいにしてあって。ジュエルはいろんなとこを興味深そうに見て、「お屋敷は私の夢だったの。もうじき叶うわ」って、うっとりと言った。
その日カールが俺に「車を買え」なんてよけいなことを言ったから、ジュエルが友達から車を借りてきたんだ。そのうえカーテンやブラインドも買いたがってる。俺には就職のアテもないのに。そしたら彼女、明日は俺の元ポスとデートするって言う。その間に俺に、店へ盗みに入れって言うんだ!
俺は、やったよ。ジュエルはゴキゲンで、家のブラッシュアップに精を出してた。夜はセックス三昧さ。彼女は家を、雑誌のグラビアみたいにしたがってた。次の強盗先は、グレッグとかいう弁護士の豪邸だ。
ジュエルの注文は、DVDプレイヤーだった。だが、物色してると、外で足止めを食らわせるはずのジュエルを連れて、家主が帰って来たんだ!俺は慌ててクローゼットに隠れたよ。男は待ちきれない様子で、ジュエルに襲いかかろうとしてた。必死で抵抗した彼女は、その弁護士をDVDプレイヤーで殺しちまった!
災難は重なるもんだ。アザだらけになった彼女を見て、刑事のデリングが俺の仕業だと勘違いしてさ。なんと、90日間も彼女に近づいちゃいけないって禁止命令を出されて、家を追い出された。ジュエルはなぜか、俺をかばわないんだよ。それでも彼女が恋しくて、様子を見に行ったんだ。すると、外のゴミ箱に、俺が大事にしてた、ママの思い出のスノーポールが捨ててあるじゃないか!それを見て、俺はキレた。それである計画を実行に移す決心をしたんだ。でも、本当に彼女を忘れられるのか?できない!
思い直した俺は、家へ飛んで帰った。ところが、ビックリだ!なんとそこには、SMのコスチェームで鎖をつけた半裸のカールと、ジュエルの恋人だと名乗るデリングがもみあってる!一体どうなってるんだ!?そこへ、もう一人の闖入者が現れた……!
●デリング刑事の告白———すべてはあの夜に始まった。セントルイスのバーで殺人事件との通報を受けた。正当防衛を主張するバーテン、ランデイの話はウソくさいと感じたよ。そのときだった、彼女が現れたのは。ジュエルだ。彼女はランディの恋人らしい。取り調べと称して、ランディの家に行ったのは言うまでもないだろうね。私が行くと、彼女は降り注ぐ陽の下で、車を洗っていた。輝く美しさとは、彼女のことさ!次に訪ねていったとき、彼女の顔はアザだちけだった。彼女を救わねば。神の思し召しだと思ったよ。ランディには、90日の接近禁止命令を出してやった。
それからは、夜の昼もなく彼女のことばかり考えていた。一人になった彼女が心配で、また会いに行った。相談に乗ろうと持ちかけたんだが、弁護士に話したからいいと言う。がっかりして帰ろうとすると、彼女が天使のように微笑んで言う。「夕食はいかが?」。私は幸福だった。
その後、弁護土殺人事件の現場から靴跡が見つかったんだ。ランディが履いてたのと同じ靴のだ。もしランディが犯人なら、彼女もいたかもしれない。私はジュエルを訪れ、彼女の指紋が付いたガラスをこっそり持ち帰った。結果はビンゴ。現場の指紋は彼女のものだった。でも、彼女を巻き込みたくない。だって無実なんだから。彼女は身の潔白を証明したかって?したとも。あれは奇跡だ。彼女が私と、ベッドをともにするなんて!
私は彼女が事件に関わっている証拠を隠滅した。そして彼女が「見たい」と言った制服を着て、大きな花束を持って会いに行ったんだ。ところが、なんと寝室に、半裸でSMの格好をした男がいるじゃないか!こいつは、殺された弁護士の同僚だ。しかも、接近禁止のランディまで帰ってきた。一体どうなってるんだ!?そこへもう一人の闖入者が現れた・・・・・・!
●弁護士カールの告白———すべてはあの夜に始まった。僕はセントルイスのバーにいたんだ。久しぶりにバーテンをやっている従兄弟、ランディの顔でも見ようかと思ってね。一人で飲みながら、ふと店の奥に目をやったんだ。そのとき彼女を見たんだ。ジュエルだ。絶世の美女さ。その後で帰ろうと店を出ると、彼女がいたんだ。男と一緒だった。すると、激しく口論する声が聞こえてきた。助けたのはランディさ。僕には無理だったよ。
ランディの家に電話すると、彼女が出た。それでとっさに、家に招待したんだ。なぜかわからない。家に来た皮女は、裸同然の格好だった。そそる足だったね。彼女はチェリー柄のサマードレス。歩く姿は売春婦みたいで、そりやあセクシーだったよ!帰り際に彼女、僕の耳をぺろんとなめて「また一緒に」って。
そのうち、彼女から電話があったんだ。ランディとトラブルだって。それで同僚のグレッグって弁護士に会わせた。殺されたけどね。僕とジュエルが寝たかって?イエスだ。僕はその、実はSMプレイが好きでね。Mのほうさ。彼女はレザーのコスチュームで僕にムチ打って言った。「相談に乗るわね?」ってさ。彼女はスゴイよ。
同僚の殺人事件で取り調べを受けていても、彼女のことを考えていた。彼女にもう一度会いたい!
そんなとき、ランディから電話があった。彼女としばらく離れてみるって言う。彼女は家に、一人でいるんだ!そう聞いたらいてもたってもいられない。家に駆けつけるとなぜか留守だったけど、そのうち帰ると思ってSMプレイの準備を始めた。ところが、いきなり花束を抱えた刑事が入って来るじゃないか!しかも、ランディまで帰ってきた。一体どうなってるんだ!?そこへもう一人闖入者が現れた・・・・・・・!
スタッフ
監督:ハラルド・ズワルト
製作:マイケル・ダグラス/アリソン・リヨン・シーガン
脚本:スタン・シーデル
撮影監督:カール・ウォルター・リンデングローブ
衣装デザイン:エレン・ミロジェニック
キャスト
ジュエル:リヴ・タイラー
ランディ:マット・ディロン
バーマイスター氏:マイケル・ダグラス
デリング:ジョン・グッドマン
カール:ポール・レイザー
グリーン医師:リーバ・マッキンタイア
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