ミンナ、モエテ、シマエ。 多発する未成年者の凶悪事件。 “炎”を自在に操れる特殊能力を駆使し、犯罪者を焼き尽くす、美しくも凶暴な怪物〈モンスター〉 その怒りは激しく、そして哀しい……

2000年/115min/カラー/ビスタビジョン/ドルビーデジタル 東宝・TBS提携作品/東宝映画/配給:東宝

2001年1月25日DVD発売 2000年6月10日より全国東宝系にてロードショー!

公開初日 2000/06/10

配給会社名 0001

解説

『催眠』に続き、2000年に東宝・TBSが製作する映画『クロスファイア』は、当代随一の人気作家、宮部みゆきの小説の初映画化であり、時代の気分をリアルに反映した刺激的なエンタテインメントです。 “炎”を意のままに操る事の出来る—念力発火能力=パイロキネシスを持つOL・青木淳子は、自分の特殊な力を憎み、感情を内に秘めて生活していた。だが淳子が想いを寄せていた同僚・多田の妹が未成年による連続女子高生殺人事件の被害者となった時、多田の深い悲しみを目のあたりにした彼女は、愛ゆえに“その力”で犯人を制裁することを決意する。続発する発火事件の裏に淳子の存在を突き止めた警視庁は、淳子を「危険なテロリスト」とみなし、大規模な包囲網を敷いていくが…… 原作は宮部みゆきの70万部を超える大ベストセラ『クロスファイア』と、同じく青木淳子を主人公にした『燔祭』(『鳩笛草』収録の中編)。過剰な能力を持ったがために厳しさや辛さを背負いこまねばならない淳子の孤独をリアルに描き、従来の超能力をテーマにした小説にはない深い感動を読者に与えた本書は、刊行当初より、映像化企画が殺到していました。 監督は、これが初の東宝映画作品となる、エンタテインメント派の第一人者、金子修介。あくまで宮部原作の人間ドラマを核に据えながら、壮大な“炎”の特撮で感動的なクライマックスを現出しています。キャストは、青木淳子役に、これが本格的な映画主演になる矢田亜希子。淳子と行動を共にする多田一樹役の伊藤英明を始め吉沢悠、徳山秀典らのフレッシュな顔ぶれが結集。そして淳子を追いつめていく刑事たちには桃井かおり、原田龍二、永島敏行らの実力派俳優がキャスティング。さらに第5回東宝シンデレラに輝き本作でデビューする長澤まさみが淳子と同じ能力を持つ少女—倉田かおり役で出演しています。撮影は1月15日にクランクイン、3月22日クランクアップ。またEvery Little Thingが初めて映画主題歌を手懸けるのも大きな話題です。

ストーリー

念力発火能力=パイロキネシスを持って生まれた青木淳子。自分自身でも制御不能なその強い力を押さえる為に、幼い頃からの母の教えを守り、存在を潜めひっそりとしたOL生活を送っていた。
ある時、ほのかに想いをよせていた同僚、多田一樹の高校生の妹、雪江が惨殺されるという凶悪な事件が起こる。しかし一連の女子高生殺人事件の被疑者、小暮昌樹は未成年だった。犯行をほのめかしながらも社会的制裁を逃れ、マスコミのカメラの前で薄笑いを浮かべる小暮に一人復讐の機会をうかがう多田。悲壮な多田の決意の前に、ひた隠しにしていたパイロキネシスを明らかにし、小暮たちを追いつめていく決心をする淳子。
一方、寺町東署の刑事—石津ちか子と牧原康明は、連続女子高生殺人事件を捜査していく内に、連続して起こる不可解な出火騒ぎに事件との関連性を感じ始める。それは次第に所轄署だけでなく刑事部部長、長谷川芳裕率いる警視庁も巻きこんだ大々的な捜査へと発展していく…。
小暮を追い続ける淳子の前に新たな能力者が現れる。相手に触れて、他人の意志を自在に支配する=“押す”力を持つ、木戸浩一。強力な力を持つ淳子を仲間に引きこむために現れた木戸は、小暮の居場所を告げる。小暮たちの凶行を阻止する為、次なる犯行現場に駆けつける淳子。新たな犠牲者に牙をむく小暮たち。パイロキネシスを全開し仲間を一人、また一人と灼きつくしていくが、しかし、後一歩というところで、淳子は傷つき倒れ小暮を逃してしまう…。
さらに、不可解な事件の糸口を追う石津、牧原の前に淳子と同様のパイロキネシス能力、そして人や物の記憶を読む=サイコメトリーの力を持つ少女、倉田かおりの存在が明らかになる。
捜査が迷走する中、小暮を追う淳子、そして石津たちが追う事件の背後では、さらに巨大で危険な罠がうごめいていた…。

スタッフ

原作:宮部みゆき『鳩笛草』『クロスファイア』(光文社刊)
監督:金子修介
主題歌:「THE ONE THING」Every Little Thing(avex trax)
製作:柴田 徹、原田俊明
脚本:山田耕大、横谷昌宏、金子修介
音楽:大谷幸(サントラ盤:日本コロムビア)
プロデューサー:瀬田一彦、本間英行、濱名一哉、田上節朗
撮影:高間賢治
美術:三池敏夫
録音:宮内一男
照明:斉藤 薫
編集:冨田 功
視覚効果:小川利弘
ビジュアルエフェクトスーパーバイザー:松本 肇、岸本義幸
音響効果:佐々木英世
キャスティング:田中忠雄
助監督:村上秀晃
製作担当者:前田光治

キャスト

青木淳子:矢田亜希子
多田一樹:伊藤英明
牧原康明:原田龍二
倉田かおり:長澤まさみ(第5回東宝シンデレラ)
木戸浩一:吉沢 悠
小暮昌樹:徳山秀典
長谷川芳裕:永島敏行
石津ちか子:桃井かおり

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