原題:AMERICAN PIE

アメリカ2000万人の若者が圧倒的支持!! 全米にパイ旋風を巻き起こし,興収ランキング初登場第1位

(全米1999年7月9日公開)

1999年/アメリカ映画/カラー/ヴィスタサイズ/ドルビーSRD,SDDS/上映時間:1時間36分 字幕:林完治/提供:ポニーキャニオン、日本ヘラルド映画/配給:日本ヘラルド映画

2010年11月26日よりDVDリリース 2008年06月12日よりDVDリリース 2001年2月07日DVD発売/2001年1月17日ビデオ発売&レンタル開始 2000年7月1日より 渋谷東急3、シネ・リーブル池袋にてロードショー公開

©1999 UNIVERSAL STUDIOS.

公開初日 2000/07/01

配給会社名 0058

解説

99年サマーシーズンに全米2,500館余りで公開されるや、興行成績ナンバー1の大ヒットを飛ばした話題作『アメリカン・パイ』。『スターウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』を抑え、『オースティン・パワーズ:デラックス』を蹴落とし、都会から田舎まで、全米すみずみのティーン・エイジャー2000万人以上の圧倒的支持を得ての初登場1位だから、これはあっぱれ!さらに5週に渡ってトップ10入りをキープした上、トータル興収でも1億ドルの大台を突破してみせた。
 ともかくも、ハイスクール最後の夜にロスト・ヴァージンを目指す男の子たちを描いた製作費わずか1,100万ドルのこの青春コメディが、大スターも出ていないのにこれだけヒットしたことは驚きに値する。

 主な出演者は、全員10代後半から20代前半の今後のアメリカ映画界を担う急成長中の若手注目株ばかり。現在脚光をあびている「アメリカン・ビューティー」のミーナ・スバーリ、「ビッグ・リボウスキ」のタラ・リードをはじめ、人気急上昇中のクリス・クレインやシャノン・エリザベスなど、眩しい若手が勢ぞろい。監督&製作のウェイツ兄弟も34歳と30歳、脚本のアダム・ハーツは27歳。こんな若さあふれるチームによって作られた本作は、アップ・トゥー・デイトなセックス・ネタで爆笑を誘いながらも、最後にはハートの大切さをちょっぴりセンチメンタルに訴えてくる。セックスだけでは物足りない、言葉だけの愛も物足りない、そんな若者たちが悪戦苦闘の末、忘れられないロスト・ヴァージンの一夜にたどりつくまでの物語なのだ。
 主人公のジムはとりたてて魅力もないフツーの男の子。それでも彼はメゲることなく挑戦を続け、その度に痛い目に遭ってしまう。ジムの仲間たちもそれぞれに個性的。セックスに理想を追ってしまうゆえ、かえって臆病になっているヴィッキーと、ロスト・ヴァージンを焦るケビン。誤解を乗り越えて愛を育んでいくオズとヘザー。エキセントリックな知性派だが、女の子にモテたい気持ちはみんなと少しも変わらないフィンチ。行け行けゴーゴーの脳天気男スティフラー。歩く性の悩み相談室、ジェシカ。それぞれが、バカもすれば悩んだり落ち込んだりもする、愛すべき生身の人間として生き生きと描かれている。見ているうちについつい心の中で声援を送りたくなってしまうような、憎めないキャラクターばかりだ。彼らの生き方からは、“セックス・アピールがなかろうと、ちょっとばかり人と変わっていようと、全然オーケーさ”という前向きなメッセージが伝わってくるようだ。

 製作のクリス・ウェイツと監督のポール・ウェイツは『アンツ』の脚本家コンビ。撮影監督は『アメリカン・バッファロー』のリチャード・クルード。プロダクション・デザイナーは『母の眠り』のポール・ピータース。本作ではミシガン州が舞台の映画を全編南カリフォルニアでロケしたため、風景作りに苦労した。編集は『プリティ・ウーマン』『いまを生きる』のプリシラ・ネッド=フレンドリー。音楽は『ビバリーヒルズ高校白書』『スリープ・ウィズ・ミー』のデイヴィッド・ローレンス。衣装デザイナーは『クルーレス』のリーサ・エヴァンス。
 『ビッグ・ヒット』のウォーレン・ザイド、『ファースト・ワイフ・クラブ』のクレイグ・ペリー、『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』のクリス・ムーアが製作に名を連ねている。

ストーリー

初めてのアレは焼きたてのアップル・パイの味!
汗と涙のロスト・ヴァージン大作戦開始!

 ジム(ジェイソン・ビッグス)はミシガン州のハイスクールに通う、ごくフツーの男の子。いい奴だけど、これといって取り柄もない。だから当然、未だにヴァージン。頭の中はセックスのことで一杯だが、これまで彼の人生は恋とも女の子とも縁がない。
 ジムの親友のケビン(トーマス・イアン・ニコラス)にはヴィッキー(タラ・リード)というステディがいる。だがジムの言う通り、ケビンは“三塁止まり”──つまり、未経験。大学へ進学したら遠距離恋愛になってしまうことが気がかりのヴィッキーは、“卒業前にケビンとセックスしたい、それも最高の時に、最高の場所で…”とロマンティックな願いを抱いているが、彼女の相談相手のジェシカ(ナターシャ・リオン)は、“スペース・シャトルの打ち上げじゃあるまいし”とあきれ顔。
 ラクロス選手のオズ(クリス・クレイン)は最近、女子大生と付き合い始めたのが自慢の種。だが彼もまだ“三塁止まり”。
 フィンチ(エディー・ケイ・トーマス)はジムの仲間の中ではいちばんの変わり者。学校のトイレは“不潔だ”と言って決して使わないし、ラテン語でジョークを言ったりミニゴルフに興じたりするキザな奴。でもイマイチ決まらないところが憎めない。

★★★

 さて、その夜ジムとケビンが繰り出したのは、オズのチームメイト、スティフラー(ショーン・W・スコット)のホーム・パーティー。今夜もおいしい出会いを期待する連中が大勢押しかけて盛況である。ジムは憧れの留学生ナディア(シャノン・エリザベス)に声をかけようとするが、彼女を前にした途端、緊張のあまり何も言えず、あえなく退却。ケビンはヴィッキーとともにベッドルームへ。だがやっぱりふたりはあと一歩が踏み出せない。そればかりか不用意なひと言で彼女を怒らせてしまう。遅れて現れたオズはすっかりしょげている。例の年上の恋人相手に、“俺はカサノバ”とカッコつけてみせたのがかえって裏目に出て、子供扱いされてしまったのだ。

★★★

 翌朝。収穫もなく虚しく一夜を過ごしたジムたちの前にシャーマン(クリス・オーウェン)が姿を見せ、“俺は男になったぜ”のひと言を残して去っていく。どう見てもモテるタイプではない彼の勝利宣言に一堂ショック! 意を決したケビンは、協定を結ぼうと提案する。“何が何でも卒業前に女の子と寝ること”。残された最後のチャンスは、三週間後のプロムの夜だ……!

スタッフ

監督:ボール・ウェイツ
脚本:アダム・ハーツ
製作:クリス・ウェイツ、ワーレン・ザイド、グレッグ・ペリー、クリス・ムーア
撮影監督:リチャード・クルード
プロダクション・デザイナー:ポール・ピーターズ
編集:プリシラ・ネッド・ワレンドリーA.C.E.
衣装デザイナー:リーザ・エヴァンズ
共同製作:ルイーズ・G・フレッドマン、クリス・ベンダー
音楽:デイヴィッド・ローレンス
キャスティング:ジョゼフ・ミドルトンC.S.A.

キャスト

ジム:ジェイソン・ビッグス
ステイフラーのママ:ジェニファー・クーリッジ
ナディア:シャノン・エリザベス
ミッシェル:アリソン・ハンニガン
オズ:クリス・クレイン
ジェシカ:ナターシャ・リオン
ケビン:卜一マス・イアン・ニコラス
シャーマン:クリス・オーウェン
ヴィッキー:タラ・リード
ステイフラー:ショーン・W・スコット
ヘザー:ミーナ・スバーリ
フィンチ:エディー・ケイ・トーマス
ジムのパパ:ユージーン・レヴィ

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