天国までの百マイル

原題：A HUNDRED MILES

奥山和由プロデューサーが、「地雷を踏んだらサヨウナラ」に続きチームオクヤマで製作する。

☆東京国際ファンタスティック映画祭2000出展作品::http://www.nifty.ne.jp/fanta/tokyo/index.htm

日本映画／ヴィスタサイズ／ステレオ／上映時間104分 製作:日活／チームオクヤマ／テレビ朝日／読売広告社 配給:日活／制作協力:・ネットクリエイティブ、バズ・カンパニー 協力:朝日新聞社／宣伝:ドラゴン・フィルム

2000年11月25日より渋谷東急3ほか全国新春ロードショー 2001年4月27日ＤＶＤ発売／2001年4月27日ビデオ発売

©2000日活/チームオクヤマ/テレビ朝日/読売広告社

公開初日　2000/11/25

配給会社名 0006

解説

ストーリー

バブル崩壊後、安男(時任三郎)が経営していた不動産は多額の借金を抱えて倒産。その時、社会的に成功した兄弟はそっぽをむいた。当然のように、妻(羽田美智子)と子供も失い、破産者となり、今は幼なじみの包装用資材問屋社長(ブラザー・トム)の会社の世話になっていた。成績はどんジリで、あまりやる気も起こらない。月々の給料は子供の養育費へ右から左に消えている。何を失っても動じないようなどん底に陥っていた。

　ある日、母・きぬ江(八千草薫)が倒れたと知らせが入る。女手一つで4人の子どもを育て、自分が倒産したときにはナケナシの貯金を全て与えてくれた、優しい母。母の持病の心臓病が悪化している。自分も調子の良かった時は気付かなかったのだが、兄弟はまるで母の病気がもう、治らないもののように見向きもせず、見舞いにも来ない。あわてる安男に主治医の内科医・藤本(村上淳)は、自分の手ではもう限界であると告げる。しかし、ひとつ方法がある。それは千葉の港町にアメリカ帰りの優秀な執刀医がいる、日本の医学界とは離れた中で、様々な奇跡を起こしてきた謎の医師、彼なら救えるかもと…。甘えっ子で、子供の頃から母に迷惑ばかりかけてきた自分、何もかも失った彼は、このまま何もしないで大切な母までも失ってしまってもいいのかと、初めて自分を振り返る。

　地位もプライドも金もない。でも、今の安男には母を救いたいという強い信念だけが、体中に溢れていた。ほんの少しでも助かる見込みがあるのなら、彼はそれにかけてみようと、たった1人で、百マイルを走り抜け、母を名医の元へ届けようと決心するのだった。そんな彼の周りには彼を愛し、元気をあげようとする人間がいる。密かに母の入院先に足を運び、いろいろと気にかけてくれていた別れた妻・英子。

　彼を無償の愛で包み、経済的にも助け、いつも元気を与えてくれる天使のような女性マリ(大竹しのぶ)。借金してるのにお金を貸してくれた街金融の社長(寛利夫)。周りの人間の優しさに初めて気付かされる安男。

　かくして、安男はオンボロのワゴン車に母を乗せて、病院を出発した。途中、立ち寄ったドライブインで、背負った母の軽さや、道中で話してくれた子供の頃の母の淡い恋の話に安男は生きていく事の厳しさ、母の偉大さに気付かされる。鴨川が見えてきた。母は海を見たいと言う。最後になるかもしれないからと…。悲しみの中、安男は「五百マイルも離れて(500MILES)」という、兄がよく歌っていた歌を口づさんでいた。すると二人の前に、男が現われた。

スタッフ

製作総指揮：中村雅哉
製作：奥山和由、早川 洋
製作委員会：上松道夫、猿州直人
企画プロデュース：苔 豊次、木村純一
プロデューサー：佐々木亜希子
ラインプロデューサ一：松田康史、岩本太郎
協力プロデューサー：吉田啓：森岡茂実
原作：浅田次郎(朝日新聞社刊)
脚本：田中陽造
監督：早川喜貴
協力監督：五十嵐 匠
音楽：藤井尚之
サウンドトラック(SMEJ Associated Records)
医療監修：高倉公朋(東京女子医科大学学長)
撮影：田村正毅
照明：山川英明
録音：井上宗一
美術：丸尾知行
編集：岡安 肇
助監督：山口晃二
スクリプター：生田透子
俳優担当：山田真簾
制作担当：梶川信幸
協力監督：五十嵐匠
主題歌
F-BLOOD
「天国までの百マイル」
作詞 藤井フミヤ
作曲 藤井尚之
(SMEJ Associated Records)

キャスト

城所安男：時任三郎
水島マリ：大竹しのぶ
英子：羽田美智子
藤本医師：村上淳
中西社長：ブラザー・トム
野田：ベンガル
片山社長：筧 利夫
城所高男：小野寺 昭
小林一也：寺島 進
曽我医師：柄本 明
城所きぬ江：八千草薫

LINK

□この作品のインタビューを見る
□この作品に関する情報をもっと探す