原題:GOING ALL THE WAY

明日へ走れ 俺たちはこのまま人生を終りたくない! 奥手でシャイなソニーと二枚目スポーツマンのガナーが繰り広げる、 スタイリッシュな青春ラブ・ストーリー

1997年サンダンス・フイルム・フェスティバル審査員特別賞受賞

1997年/アメリカ映画/カラー/ヴィスタサイズ/DOLBY DIGITAL/100min オリジナル・サウンドトラック:ポリドール/配給:アミューズ

1999年7月10日より渋谷・シネアミューズにて公開予定

公開初日 1999/07/10

配給会社名 0325

解説

★男たちを悩ませるのはいつだって女?青春ラブ・ストーリーに共感!
カッコよくて自信満々のスポーツマン、ガナーと貧相でシャイな写真家ソニー。故郷へ復員する列車の中で再会した二人は、何から何まで対照的だったけれど、だからこそ互いを認め合い、不思議な同盟関係にあった。そんな二人を悩ませ、興奮させるのはいつも女たち。ソニーは長年の恋人への愛が冷めて“高嶺の花”にアタックするが、しょせんは高望み。ガナーはセクシーで知的な画学生マーティと出会って恋に落ちるが、彼女はニューヨークへ行ってしまう。ガールフレンドのことだけでも頭がいっぱいなのに、二人にはともに子離れしない母がいる。どっちを向いても悩みの種ばかり……。

★ベン・アフレックとジェレミー・デイヴィス 旬のスターのホットな共演
『アルマゲドン』『チェイシング・エイミー』でブレイクし、今ハリウッドで一番ホットな俳優ベン・アフレックと、『プライベート・ライアン』での確かな演技が絶賛されたジェレミー・デイヴィスが共演した純粋で不器用な青春ラブ・ストーリー。MTV界で注目を集めていたマーク・ペリントンが監督デビューを飾り、サンダンス映画祭で審査員特別賞に輝いた話題作だ。
ベン・アフレック、ジェレミー・ディヴィスという話題の二人の共演に華を添えるのは、『チェーン・リアクション』でキアヌ・リーヴスと共演し『アイ・ウォント・ユー』の濃密な存在感で“ポスト・ケイト・ウィンスレット”と目されているイギリス出身のレイチェル・ワイズと、『スクリーム』のローズ・マクガワン。また、ベルナルド・ベルトルッチ監督の『ルナ』やカンヌ映画祭主演女優賞を受賞した『結婚しない女』のジル・クレイバーグがソニーの母アルマに扮して印象的な演技を見せる。

★甘酸っぱくてほろ苦い50年代の光と陰が漂う
ラジオからロックンロールが流れ、プレスリーやモンローがスクリーンを彩り、車が大量生産され、豊かに光り輝いていた50年代。しかし一方では、ソ連との緊張が高まり、アジアの戦争に介入し、人種差別は根深く横たわり、人々の心を漠然とした不安が覆う抑圧の時代でもあった。そんな50年代の光と陰を背景に、この映画は普遍的な若者の気分をシャープに切り取ってみせる。
将来、夢、家族、友だち、恋愛……。ここには、今を生きている若者の現在進行形の夢や悩みが二重写しになっている。誰もがある時はソニーだったりガナーだったり。映画を見ているうちに内なる自分を発見して、いつの間にか二人に共感している。そこには、いつの時代も変わらぬ青春のほろ苦さや甘酸っぱさが漂っている。

★ハリウッド期待の新鋭監督、サンダンス映画祭で審査員特別賞受賞
監督のマーク・ペリントンは、1970年代に発表されたダン・ウェイクフェイールドの原作を読んで感激し、以来これがマスターピースになったという。
そんな自分の記憶をいとおしむように、若者たちが悩み、もがきながら生きていく様を、優しくユーモアをちりばめながら描き出す。スタイリッシュな映像に、ときおりシュールでダークな味わいも添えるセンスは抜群。サンダンス映画祭審査員特別賞の受賞もうなずける。映画は今回が初めてだが、パール・ジャムのヒット曲『ジェレミー』で92年のビルボード・ビデオ・ミュージック・アワードの最優秀監督賞と、93年度のMTVビデオ・ミュージック・アワードの主要4部門を制覇するなど、MTV界では知られた存在だった。早くもジェフ・ブリッジス、ティム・ロビンス共演の監督第2作『隣人は静かに笑う』を完成させ、ハリウッド期待の若手として注目されている。

ストーリー

1954年、夏、故郷インディアナポリスへと帰る列車の中で、ガナー(ベン・アフレック)とソニー(ジェレミー・デイヴィス)は久しぶりに再会した。
朝鮮戦争で負傷し、療養していた日本で禅と仏教にふれて人生観が変わったというガナー。実戦に出ることなく基地で働いていたソニー。長身でアメフトの花形だったガナーと、ひ弱で内向的でスポーツ写真家の道に進んだソニー。すべてが正反対で、高校時代もつきあいのなかった二人だが、互いに自分にはない素質に惹かれ、奇妙な同盟関係で結ばれていく。
ソニーの家庭は典型的な中流家庭。信仰が厚く古風な母アルマ(ジル・クレイバーグ)はソニーを子供扱い。高校時代からのガールフレンド、バディとはセックスはするが、なぜか心がときめかない。わざとらしいほど明るいこの家にいると、ソニーは暗い気分になって吐き気を催す。しかも、ガナーと付合っていることを知った母は、「野良犬と一緒に寝ると、ノミがつく」と二人を引き離そうとする。
ガナーは母のニーナ(レスリー・アン・ウォーレン)と二人暮らし。セクシーでハデで、ガナーに恋人のように接するニーナは、男遊びに忙しくて頻繁に家を空けている。
誰からも注目されることなく、自分がクズだと思っていたソニー。人気者だが、戦争を通して自分の無知にきづいたガナー。二人には将来の展望がない。ガールフレンドはすぐに結婚したがるが、先のことは見えないし、何かが違う。
ある日、美術館へ行ったガナーは、一人の女性に釘付けになる。全身黒ずくめにサングラス。真っ赤なルージュがまぶしいマーティ(レイチェル・ワイズ)は、東部の大学を卒業し、再びニューヨークへ出ることを夢見ていた。
早速、「アートを勉強したい」とアタックを開始するガナー。最初は軽くあしらわれたものの、押しの一手でなんとかマーティをものにする。しかし、彼女がユダヤ人であることを知った母ニーナは、「まさか結婚しないわよね」とくぎをさす。
一方、アルマはソニーをガナーから遠ざけるために、獄中で神と出会ったという元囚人の作家マシューズを家に引き入れ、息子に正しい道を歩ませようとする。母のお節介にいたたまれず、ぬいぐるみを捨て「自分の道は自分で決める!」と叫ぶソニー。バディにも真剣になれず、そんなソニーの気持ちを見抜いてバディも二またかけているようだ。
ある夜、ダンス・パーティに行ったソニーは、マーティの友だちゲイル(ローズ・マクガワン)を紹介され、たちまち夢中になる。知的でセクシーで、彼女こそ理想の女性。二人きりになっていいムードだったが、酒を飲み過ぎたソニーは肝心なときに役に立たず、ゲイルにののしらて深く傷ついてしまう。下着姿で走って家に帰り着き、涙ながらにガナーに電話し、自殺まで計るソニー。あわてて駆けつけたガナーは、すぐにソニーを連れて車で旅に出ることにする。
ソニーを慰めながら、ガナーは悪友から聞いた“サイコーの娼館”を目指して車を走らせた。途中の教会で場所を聞くと、すでに閉館された後。なにをやってもうまくいかない。豪雨の中を運転していたソニーを失望感が襲い、過去の嫌なことがらがチカチカとフラッシュ・バックし、気がつくと車は道端の木に激突していた。
ソニーが目覚めたのは病院だった。無傷だったガナーは、すでにマーティを追ってニューヨークへと旅立っていた。バディも他の男と婚約したという。
アルマが隠していたガナーからの手紙を見つけたソニーは、なにもかもふっきれたように駅へと急ぐ。目指すはニューヨーク。手には片道切符。そこにはきっと何かあるはずだ。

スタッフ

原作・脚本:ダン・ウェイクフィールド
監督:マーク・ペリントン
プロデュース:トム・ゴレイ
シギュルジョン・シグパッゾン
エグゼクティブ・プロデューサー:トム・ローゼンバーグ
テッド・タンネバウム
マイケル・メンデルゾーン
撮影:ボニー・ブコウスキー
プロダクション・デザイナー:テレーズ・デプレ
衣裳:マリアンヌ・フィリップ
音楽:トマンダディ

キャスト

ソニー:ジェレミー・デイヴィス
ガナー:ベン・アフレック
マーティ・ピルチャー:レイチェル・ワイズ
ゲイル・タイヤー:ローズ・マクガワン
バディ・ポーター:エイミー・ロケン
アルマ・バーンズ:ジル・クレイバーグ
ニーナ・カッセルマン:レスリー・アン・ウォーレン

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