青 chong
ちょっとは、勉強しとけ。
第22回ぴあフィルムフェスティバル:PFFアワード2000 〈グランプリ/企画賞(TBS)/エンターテインメント賞(レントラックジャパン)/音楽賞(TOKYO FM) 4賞受賞作品〉 第29回ロッテルダム国際映画祭・第4回釜山国際映画祭・第5回しんゆり映画祭 第10回にいがた国際映画祭・他正式招待作品
1999年/16ミリ/カラー/スタンダード/54分/ 製作:日本映画学校 配給:ぴあ 提供:PFFパートナーズ=ぴあ/TBS/レントラックシャパン/TOKYO FM/日活/lMAGICA
2006年04月07日よりDVDリリース 2001年4月21日(土)より、BOX東中野にて、モーニング&レイト(朝11:00、夜9:00)ロードショー!!
公開初日 2001/04/21
公開終了日 2001/06/15
配給会社名 0148
公開日メモ PFFアワード2000グランプリ獲得作品
解説
《違うけど、同じ。同じだけど、違う。》
「青〜chong〜」は、映画学校の卒業制作としてつくられながら、鮮やかな語り口、テーマの新鮮さ、繊密にして軽やかな画で圧倒的な支持を集め、昨年度の「第22回ぴあフィルムフェスティバル/PFFアワード2000」でグランプリを含めた4賞を受賞、完成度の高さからそのまま一般公開が決定した、極めてめずらしい作品だ。
ありがちな出来事、自然な感情、誰もが一度は抱く「自分は一体、何者なのか」という疑問。出会う悩みや喜びは同じなのに、在日という枠があるだけで、当たり前が当たり前でなくなる。そんな現実に、この映画はユーモアを含んだクールな視線でフォーカスを当てる。日本語で若さを示す”青”、朝鮮語で青の読みであるchong=チョン。シンプルでありながら多層的な意味を持つタイトルの通り、この映画は、在日3世の日常から「違うこと」と「同じこと」のボーダーラインを鮮やかに描き出した青春映画だ。
《「関係ねえよ、俺はオレだ」——李相日(リ・サンイル)監督》
1974年1月6日生まれ。小中高と横浜の朝鮮学校に通う。神奈川大学在学中、映画製作・配給会社シネカノンの代表・李凰宇(リ・ボンウ)氏の紹介で撮影現場を経験。『卒業を前にしたら結局、やりたいことも入りたい会社もないとわかったから、映画の世界でやっていこうと覚悟を決め』、大学卒業後、日本映画学校に入学。そして、映画を志してたった3年目にしていとも簡単に、プロ顔負けの完成度の高さで『青〜chong〜』を監督してしまった。
「偏差値20くらいしかなかったんじゃないかな、俺たち」という自身の学生時代をベースにした本作は、一般的には、なじみの少ない朝鮮学校を舞台にしてはいるものの、大きな展開も派手な演出もなく、淡い青春を絶妙の間合いで笑い飛ばしながら、物語がたんたんと進んでいく。
「何をいいたいのか一生懸命考えなくてはならないような、凝った映画を創ろうとは思わない。きちんとしたストーリーのある映画で、観ている間はとにかく楽しんでもらいたい。そのあと初めてテーマが伝わるのだと思う」
ごく普通の出来事をオーソドックスに描き、そして何かを強烈に人の心に残す。それが一番難しいことをよく知っていながら、李相日監督はあたりまえのように言い放つ。とがった知性をユーモアでくるみ、新鮮なエンターテインメント作品を次々と発表しそうな予感のする李相日監督。「関係ねえよ、俺はオレだ」とつぶやきながら。
ストーリー
主人公は、野球部の練習に明け暮れながらも、友達とつるんで他校の生徒とケンカをしたり、電車で向かいに座った女の子のミニスカートをのぞいたり、美しく育った幼なじみに戸惑ったりする、どこにでもいる高校生。そんな彼の名は楊大成(ヤン・テソン)。在日あるいは在日3世と呼ばれる朝鮮人だ。朝鮮人として誇り高く生きよ、と教えられてきたテソンは、姉の恋人も幼なじみのBFも日本人だと知り、おもしろくない。また、自分自身も日本人学校との試合で大敗して自信をなくす。そんなある日、日本人と付き合っているという理由で、幼なじみがいじめを受けたことを知り……。
スタッフ
脚本・監督:李相日
撮影:早坂伸/山田康介/橋本太郎
照明:飯村浩史/市丸知範
録音:五十嵐圭//生繁崇
編集:滝口千恵子
助監督:水野貴之/鈴木秀樹
美術:松浦本
衣装:巫紹棋
記録:大橋将人
音楽:坂本健
プロデューサー:伊藤史秀/小菅順子/李康先
制作:千葉茂樹
製作:日本映画学校
配給:ぴあ
提供:PFFパートナーズ=ぴあ/TBS/レントラックシャパン/TOKYO FM/日活/lMAGICA
キャスト
眞島秀和
山本隆司
有山尚宏
竹本志帆
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