エル
原題:elles
あなたの中に、彼女がいる。 チャーミングな大人の女になるための5つのレシピ。
1998年/ポルトガル、フランス、ルクセンブルグ、ベルギー、スイス合作/ 上映時間:98分/後援:ポルトガル大使館/配給:シネマテン/提供:シネマテン、マイピック
2000年7月28日よりビデオレンタル開始 1999年11月16日よりBunkamuraル・シネマにて都内・独占ロードショー公開
公開初日 1999/11/16
配給会社名 0258
解説
5人のヒロインを演じるのは、『読書する女』『ドライ・クリーニング』のミュウミュウ、『マタドール』『神経衰弱ぎりぎりの女たち』などのペドロ・アルモドバル監督作品で知られるカルメン・マウラ、『ベニスに死す』『バリー・リンドン』のマリサ・ベレンソン、『悲愁』『ボビー・デアフィールド』のマルト・ケラー、そして、ダンサー、歌手、舞台女優としてヨーロッパでは有名なゲッシュ・パティ。第一級の女優たちが、あくまでもナチュラルに、等身大の女性像を演じている。
彼女たちの生き方や性格を反映したファッションやインテリア、そして街の風景も、この作品の大きな魅力になっている。監督は、ポルトガルの俊英ルイス・ガルバン・テレシュ。「男性監督がなぜここまで女性の微妙な心理を描けたのか」と、ヨーロッパのマスコミを驚かせたが、この映画は男性からの女性賛歌でもある。
人生の哀歓を味わってきた大人の女たち。けれども、華やかな職業についていても、愛する家族がいても、時にはさびしさや辛さに向き合わなけれぱならない。そんな中で、彼女たちは気づいていく。いくつ恋を経ても変わることのない、傷つきやすくやわらかな何かが胸の奥に眠っていることに…。そして、辛い夜に抱きしめてくれる誰かの胸をいつも求めている、少女の頃から少しも変わっていない自分に出会うのだ。
いつのまにか身につけてしまった、意地やプライド、大人の知恵は、時には幸せになる邪魔をする。でも、ほんの少しだけ自分に素直になれぱ、他の誰とも違う、自分だけの花を咲かせることができる。たとえいくつになっても、新しい一歩を踏み出す勇気がある限り、今よりもっと幸せになれる。そのことを見せてくれる映画が『エル』なのだ。
ストーリー
どこまでも続く石畳。歳月に洗われた白い街並み。海から吹いてくる風−。
女たちを乗せて坂道をゆっくり走る路面電車。
涙のスパイスをふリかけた、人生のエスプリ。
世界一美しい街リスボンを舞台に、
女たちがくりひろげる、幸せと愛。
あなたの中に、彼女がいる。チャーミングな大人の女になるための5つのレシピ。
5人の女たちの人生の時間を切り取った『エル』は、笑って、泣いて、ドキッとして、映画館を出る頃には、誰かにギュッと抱きしめられたい気持ちになっている映画。すべての女性に、自分らしく生きる勇気を与えてくれる。主人公は、境遇も生き方も違う5人の女。午前3時になると恋人を帰し、独りで眠りにつくテレビキャスター。25歳年下の学生と恋に落ちる大学教授。言い寄る男たちよりも、女友達に惹かれてしまうヘアメイクアーティスト。そのエキセントリックな生き方で、周囲を傷つけずにはいられない女優。家族では癒せない心の渇きを抱えた主婦−。この映画が描いているのは、互いに友人同士である彼女たちの数日間。それぞれの人生に小さなドラマが起こり、誰もが自分の人生について決断を迫られる。仕事、恋、結婚、家族、セックス、友情…。それらは、スクリーンのこちら側にいる女性たちが人生の中で必ずぶつかるテーマでもある。
ここにあるのは、チャーミングな大人の女になるための5つのレシピ。軽快なテンポで展開するストーリーと、ヨーロッパ映画ならではの酒落た台詞を通して、すべての女性に、本当の幸福を手に入れるための愛のつかまえ方を教えてくれる。
女の胸は、あした咲くつぼみを隠してる。咲かせて、あなた色の花。
スタッフ
監督:ルイス・ガルバン・テレシュ
脚本:ルイス・ガルバン・テレシュ、ドン・ボリンジョ
製作:クララ・アガピト、ルイス・ガルバン・テレシュ
撮影:アルフレード・マヨ
美術:ヴェロニク・サクレ
音楽:アレハンドロ・マッソ
音響:カルロ・トス
キャスト
カルメン・マウラ
ミュウミュウ
マルト・ケラー
ディディエ・フラモン
マリサ・ベレンソン
ゲッシュ・パティ
ホアキン・デ・アルメイダ
LINK
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