原題:ELIZABETH

暗殺、陰謀、裏切り、策略、実らぬ恋_そして決意。若きクィーンがたった一人で 全ヨーロッパを敵に回し最高権力者として登り詰めていく。 スリル、スピード、スペクタクル! 今までのコスチューム・ドラマのイメージを 完全に打ち破った、革命的映画!

☆第71回アカデミー賞・最優秀メイクアップ賞受賞 ☆第71回アカデミー賞・最優秀作品賞、最優秀主演女優賞、最優秀撮影賞、  最優秀美術賞、最優秀衣裳デザイン賞、最優秀作曲賞ドラマ部門ノミネート ☆第51回英国アカデミー賞・最優秀イギリス映画賞、最優秀主演女優賞、  最優秀撮影賞、最優秀メイクアップ賞受賞、最優秀楽曲賞受賞 ☆第56回ゴールデン・グローブ賞・ドラマ部門最優秀主演女優賞受賞 ☆ナショナル・ボード・オブ・レビュー(D.W.グリフィス賞)最優秀監督賞受賞 ☆全米放送映画社批評家協会賞・最優秀主演女優賞、最優秀新人賞受賞                 ほか、全10映画祭において16部門受賞

1998年イギリス映画/124分/カラー/ヴィスタサイズ チャンネル・フォー・フィルムズ協力/ワーキング・タイトル製作 ドルビーSRD,SDDS/字幕翻訳:戸田奈津子 ポリグラム・フィルムド・エンターテインメント提供/日本ヘラルド映画配給z

2011年06月22日よりDVDリリース 2010年10月22日よりDVDリリース 2000年4月5日よりDVD発売 2000年4月5日よりビデオレンタル開始 1999年、8月28日より有楽町日劇プラザほかで、ロードショー決定!

公開初日 1999/08/28

配給会社名 0058

解説

25歳でイングランド女王となり、後に<ヴァージン・クイーン>として君臨したエリザベス1世。欲望と陰謀が渦巻く16世紀のイギリスを、華麗に壮絶に生き抜き、女でありながらも死ぬぬまで権力を手にし続けた伝説の女王が映画史上初めて、しなやかで、セクシーな生身の女性として甦り、その秘密のベールを脱ぎます。
あの時代に女性が<ヴァージン>を名乗ることほど、スキャンダルなことがあったでしょうか? そして、彼女ほど、残酷さと愛を自らの意志で身にまとった女がいたでしょうか? 崇高な仮面の向こうに隠されていた若きクイーン、いや、一人の“人間”エリザベスの知られざる真実のドラマ、衝撃の素顔、歴史の嘘を空前のスケールで描き出し、世界中の映画賞を総ナメにしたのが本作『エリザベス』なのです。
1533年、9月7日。闇の中に光をもたらすことになる一人の女の子が誕生する。英国王ヘンリー8世と、その愛人アン・ブーリンとの間に生まれたエリザベス。母親が処刑され、3歳で私生児の烙印を押された少女が16世紀の歴史を動かす女王になることを誰が予想したでしょうか? 生まれながらにして数奇な運命を背負い、いつも死の影に脅かされる少女時代を過ごした女性は21歳で反逆罪に問われ、ロンドン塔に幽閉されましたが、腹違いの姉、メアリー女王の死後、エリザベスは25歳の若さでイングランド王として即位しました。
しかし男性が主導権を握っていた16世紀という時代、英国史上二番目の女王クイーンの存在は、王室内では臣下たちでさえ中傷、性的な興昧本意の的でしかありませんでした。唯一被女が信じていたのは、恋人のダドリーで、その恋愛は宮廷内の一大スキャンダルとなります。国内では新教と旧教が熾烈な争いをし、その混乱を狙ってスコットランドが国境を脅かす…。これを機にエリザベスは国教を新教に統一しますが、時の権力者である旧教のロ一マ法王により、破門宣告を受け、ヨーロッパの大国であるフランス、スペインもこれに加担し、最大の危機に直面します。数々の裏切りと陰謀、暗殺の恐怖に怯えながらも、優れた判断力と策略、たぐい稀なる理知と勇気で男たちを操り、困難を乗りきっていく女王エリザベス。女でありながらも、恋にも政治にも全力を尽くすという、ある意味では現代女牲が瞳れる理想的な体き方をしていた彼女が、なぜ<ヴァージン・クイーン>を名乗り、国と結婚することを決意したのか? 
彼女は女王としてのイメージを作り上げるために自分白身をも演出し、人々の心を巧みに操作していたのです。国を治めることを天職とし、生涯を独身で通すという前代未聞の決断さえも武器にして、さまざまな荒波を乗り越えようとしました。そして、まったく新しい世界の最高権力者の象徴、つまり、神ととして崇められた<ヴァージン・クイーン>の仮面をかぶり、その役割を一生演じきりました。しかし、それはあくまでも表向きの姿で、真実はこの映画でも明かされている通り、女王である前に一人の女性として、信じていた、愛していた恋人ダドリーの裏切りに傷つき、最後は涙をのんで人間エリザベスを捨てる決意をするのです。しかし、それらの困難を乗り越えて、彼女が段々と凛々しく“男前”になっていくかっこよさには女性はもちろん、男性も拍手を送らずにはいられません。この作品は、従来のエリザベス像という概念を覆し、歴史の裏に隠れた真実、スキャンダルを描き出すことに成功しました。まさに脈々と続くロイヤル・ファミリ一・スキャンダルの原点がここにあります。
反逆者からクィーンへ、淋しく怯えながらも愛をもとめていた少女が女王としてトップにのしあがっていく様子、心情の変化を演じたのはオーストラリアの新人女優ケイト・ブランシェット。今年のゴールデン・グローブ最優秀主演女優賞や英国アカデミー最優秀主演女優賞など数々の演技賞を独占し、あのブラット・ピットも“彼女の出現には衝撃を受けた”と、あるインタビューで発言したとか。人気俳優マット・ディモンやグウィネス・パルトロウとの共演作をはじめ、新作も続々と待機中のスターなのです。
監督は『女盗賊プーラン』で世界にその実力を認めさせた新鋭監督シェカール・カプール。長い間イギリスの植民地だったインドの監督がイギリスの歴史上、最も有名な女王の映画を作るというのも何か宿命めいたものを感じさせると共に従来の英国映画には無い新風を吹き込みました。

ストーリー

16世紀のイングランド。ヘンリー8世の愛人であるアン・ブーリンの娘、エリザベス(ケイト・ブランシェット)は聡明で美しい女王だった。私生児である彼女は、一度は王位継承権を奪われたものの、現在の女王メアリー(キャシー・バーク)には世継ぎはなく、エリサベスが次の女王の候補者と考えられていた。国内では宗教戦争が絶えず旧派(カトリック)と新教(プロテスタント)が争っている。旧教派はメアリーは新教徒を弾圧しトマス・ワイアットが反乱を起こそうとするが失敗。新教派のエリザベスは濡れ衣を着せられ、母アンも処刑の前に送られた牢獄、ロンドン塔に幽閉される。が延命はエリザベスに味方した。
メアリー女王が病気で他界。1558年に25歳のエリザベスは罪人から女王となった。1959年1月。エリザベスの戴冠式が行われた。女王になったエリザベスだが、周囲は敵だられだった。旧教派で絶大な権力を誇るノーフォーク卿(クリストファー・エクルストン)は女王失脚の陰謀を企てていた。国家の財政を苦しく戦力も弱まっていた。側近のウィリアム・セシル(リチャード・アッテンボロー)し一刻も早く結婚して世継ぎを生むように助言する。候補者はフランスのアンジェー公(ヴァンサン・カッセル)とスペイン王フェリペだ。しかしエリザベスには愛する人がいた。幼なじみで主馬頭のロバート・ダドリー(ジョセフ・ファインズ)だ。女王はフランスやスペインの使者をじらしながら毎夜、ダドリーと情熱的な逢引きを重ねる。
国内では宗教対立が激化し、国外ではスコットランドのメアリー女王の母親メアリー・オブ・ギース(ファニー・アルダン)が国境を脅かす。エリザベスは兵をスコットランドに送るが惨敗してしまう。窮地に立たされる女王。そんな女王を支えとなったのが、国外から呼び戻された新教のフランシス・ウォルシンガム(ジェフリー・ラッシュ)だった。彼は他国へスパイほ送り様子を探っていたのだ。やがてエリザベスは国内の宗教対立を解決するため国教統一の投票を行う。投票日に旧協派のガーディナー司教(テレンズ・リクビー)らは地下室へ監禁された。投票の結果は新教が勝利。エリザベスは女王としての威厳を見せ始めた。
新教の勝利でエリザベスへの反撃を決意したローマ法王(ジョン・ギールドッグ)は英国に秘密の使者バラード(ジョン・ギールグッド)を送る。ある祝宴の夜、エリザベスは運河のボートで命を狙われる。毒入りドレスが送られた時は従女のイザベル(ケリー・マクドナル)が犠牲となった。見えない敵に脅される不安定な毎日。その頃、宮廷では再び結婚問題が再浮上する。彼女が愛しているのはダドリーだけだが実は彼には既に妻がいた。秘密を知られたダドリーは女王にフェリペ王との結婚をすすめるが、彼女に結婚の意志は無い。国内ではノーフォーク卿が本格的な攻撃に出ようとしていた。彼がローマ法皇の命令に従い、英国王位継承権を持つスコットランドのメアリー女王と結婚すればエリザベスの地位も危なくなる。法王はエリザベスの暗殺命令すら出していた。決断を迫られたエリサベスは強い意志で危機を乗り切る。ノーフォーク卿、ガーディナー司教、アンデル伯(エドワード・ハードウィック)、サセックス伯(ジェイミー・フォアマン)。旧教派の反逆者として次々に捕らえられ処刑された。
裏切り者を処刑台に送り、女王として絶対的な強さを示したエリザベス女王。年老いた
セシルはバーリー卿として引退。エリザベスの新しい片腕はウォルシンガムだ。マリア像を観たエリザベスは国家のために生まれ変わろうと考える。髪を切り顔に白化粧をほどこし“ヴァージン・クイーン(処女王)”となって人々の崇拝を集める存在となるのだ。エリザベスは国家イギリスと結婚する。最高の権力と栄光を誇る女王の新しい時代が始まる…。

スタッフ

監督: シェカール・カプール
製作: アリソン・オーウェン、エリック・フェルナー、ティム・ビーヴァン
脚本: マイケル・ハースト
撮影監督: レミ・エイドファラシンBSC
プロダクション・デザイナー: ジョン・マイヤー
編集: ジル・ビルコック
衣裳: アレクサンドラ・バーン
音楽: デヴィッド・ハーシュフェルダー
キャスティング: ヴァネッサ・ペレイラ、シモーヌ・アイルランド
ライン・プロデューサー: メリー・リチャード
協同製作: デブラ・ヘイワード、リザ・チェイザン
メイクアップ: ジェニー・シャーコア

キャスト

監督: シェカール・カプール
製作: アリソン・オーウェン、エリック・フェルナー、ティム・ビーヴァン
脚本: マイケル・ハースト
撮影監督: レミ・エイドファラシンBSC
プロダクション・デザイナー: ジョン・マイヤー
編集: ジル・ビルコック
衣裳: アレクサンドラ・バーン
音楽: デヴィッド・ハーシュフェルダー
キャスティング: ヴァネッサ・ペレイラ、シモーヌ・アイルランド
ライン・プロデューサー: メリー・リチャード
協同製作: デブラ・ヘイワード、リザ・チェイザン
メイクアップ: ジェニー・シャーコア

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