原題:coquille

楽しかった、本当に。やっと浦山君と恋ができたんだもの_ 三十年ぶりの同窓会、一瞬にしてあの頃に戻った…。そしてふたりは恋に落ちた。

☆第11回東京国際映画祭コンペンションコンペティション公式参加作品

1998年/製作:松竹株式会社/配給:日本ヘラルド映画

1999年8月21日よりビデオレンタル開始 1999年3月27日より《都内独占》ロードショー!

公開初日 1999/03/27

配給会社名 0058

解説

同窓会で再会した男と女。初恋の思い出に切なく心ふるえる_。同窓会で30年ぶりに再会した男と女。もう決して若くはないけれど、たがいの顔を見た始端、あの頃の初恋の思い出がよみがえる_。だれもが心の奥にそっと大切にしまっている初恋の心ふるえるような思い出。そしてまた、誰も経験したことのある、懐かしくてちょっと気恥ずかしい同窓会での旧友たちとの再会。そんな身近な素材から、こんなにもロマンティックで切ない大人のラブ・ストーリーが誕生しました。
良質なメロドラマのエッセンスを詰め込んだこの映画の原作は『遥かなる甲子園』などで知られる漫画家、山本おさむ。そして監督は『12人の優しい日本人』『櫻の園』『Lie lie Lie』など、リズミカルで洒落た演出で知られる中原俊。主人公たちと同世代の監督だけに、二人の想いを力強く映像化しています。地方都市の風情をてらいなく写し撮った繊細で優しい映像が、見る者を郷愁へと誘い込みます。30年も女から思われ続けていた幸せな男、浦山には小林薫。どこにでもいそうな平凡な男のつかの間の花火のような恋心を抑制された演技で表現し、映画に真実味を加えています。また過去の想い出を胸に、浦山に静かな情熱を抱き続けてきた直子には風吹ジュン。“中年”のバツイチで、中学生の娘の母という現実を抱えながら、少女のような恋に憧れ恋を楽しむ笑顔が美しい。この二人の演技派のさりげない表情とやりとりが、見る者の心のひだに触れ、主人公たちの熱い想いを伝えてくれます。

ストーリー

“私の耳は貝の殻。海の響きを懐かしむ”_30年のときを一瞬に飛び越すふたりの想い。中学時代から30年。女はずっと男のことを思い続けていた。結婚しても子供が産まれても、その想いは変らなかった。少年からもらった白い貝殻とジャン・コクトーの詩の一篇“私の耳は貝の殻 海の響きを懐かしむ”を唯一の心のよりどころに生きてきた。そして離婚して郷里に戻ってきた彼女は『コキーユ』という名のスナックを開く。ユキーコとは“貝殻”という意味だった。男は平穏な家庭生活を送っていた。会社でも有名な、まじめで品行方正な男。そんな毎日になんの疑問も抱かなかった。しかし、女との再会が彼の心に大きな想いが重なって、二人は今、一緒に呼吸していた。一体になったように感じた。しかし、同時に彼らにはこれまでの人生があった。30年の月日は二人の想いを遮断せずにはおかない。だが、思いがけない運命が二人を待っていた_。

スタッフ

製作: 中川滋弘
プロデューサー: 成田尚哉、榎望
企画: 畠中基博
アソシエイト・プロデューサー: 霜村裕
原作: 山本おさむ[コユーキ〜貝殻](小学館)
脚本: 山田耕太
音楽: 山田武彦(Epic/SonyRecords)
撮影: 上野彰吾
照明: 赤津淳一
録音: 志満順一
美術: 稲垣尚夫
装飾: 尾関龍生
衣裳: 宮本まさ江
ヘア・メイク: 小沼みどり
編集: 冨田功、冨田伸子
記録: 川野恵美
助監督: 杉野剛
アシスタント・プロデューサー: 東康彦、八木桂子
製作協力: ボノボ
企画:PUG POINT
製作:松竹株式会社
配給:日本ヘラルド映画

キャスト

小林薫、風吹ジュン、益岡徹、深水三章
吉村実子、林泰文、梶原阿貴、金久美子、
浜丘麻矢、ニ瓶鮫一、岩松了、高瀬春奈

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