原題:LAWN DOGS

10歳の少女の危険な恋は、ある奇跡を起こした。 衝撃的、現代版フェアリー・テール。

☆ブリュッセル国際ファンタスティック映画祭グランプリ ☆'97モントリオール国際映画祭・主演男優賞 ☆東京ファンタスティック映画祭'98正式出品作品::http://www.nifty.ne.jp/fanta/tokyo/index.htm ☆カタロニア国際映画祭・主演男優賞・最優秀脚本賞 ☆ストックホルム映画祭最優秀観客賞

1997年イギリス・アメリカ合作映画/101分/カラー/ビスタサイズ/配給:アミューズ

1999年10月08日よりDVD発売開始 1999年4月24日より渋谷シネ・アミューズにて独占ロードショー

公開初日 1999/04/24

配給会社名 0166

解説


どこまでも広がる美しく丁寧に刈り込まれた緑の芝生。雲ひとつない、高く抜けるように澄んだ青い空、規則正しく並ぶ同じような家々。この“殺菌された箱庭”のようなステータスの高い郊外邸宅地<キャメロット・ガーデン>。そこには10歳の少女と青年の淡くせつない関係が息を潜めていた…。
『トレイン・スポッティング』『フル・モンティ』とイギリス映画がニューウェイブを形成する中で製作された『キャメロット・ガーデンの少女』は、’97年11月、イギリスで公開されるや、階級差別や幼児虐待などのタブーに踏み込み、マスコミに賛否両論を集めました。しかしそのような刺々しい社会派映画という一面を持ちながらも、映像の美しさ、少女の可愛さと演技力、そしてファンタスティックな結末によって多くの観客を魅了したのです。監督は『泉のセイレーン』『宴の恋人、夫の愛人』のジョン・ダイガン。プロデューサーはダンカン・ケンワーシー。この作品は彼にとって最も興行的成功をおさめたイギリス映画『フォー・ウェディング』に続く長篇第2作目にあたります。撮影は『ゲット・オン・ザ・バス』のエリオット・デイヴィス。芝刈りの青年を演ずるサム・ロックウェルは本作の主演により、モントリオール国際映画祭主演男優賞を受賞、一躍有名となり、ウディ・アレン作品への出演が決定しています。少女を演じるミーシャ・バートンは『レオン』のナタリー・ポートマンを思い起こさせる可愛さと確かな演技力で今後もっとも期待される新人女優です。

ストーリー



ケンタッキー州の裕福な人々が暮らすルイズヴィルの郊外<キャメロット・ガーデン>。そこに10歳になる少女デヴォン・ストッカード(ミーシャ・バートン)の家族が引っ起してきた。社交的な両親とは反対に友達のいないデヴォンは孤独を愛し“森の中に住む{バビヤガ}という名の魔女が子供たちを食い殺す”という寓話の世界に陶酔することを好んだ。
ある日、デヴォンはガールスカウトのクッキー売リの途中<キャメロット・ガーデン〉の壁を抜け出し、静寂に包まれた深い森へ進入する。そしてそこで打ち拾てられたトレーラーハウスを発見する。それはまるで彼女の想像する“バビヤガ”の棲み家のようであった。デヴォンはこっそり忍び込み“バビヤガ”の正体をつきとめようとする。しかし、そこに帰ってきたのは22歳の青年トレント(サム・ロックウェル)だった。デヴォンは彼を“バビヤガ”の姿と重ねあわせ、トレントは自分を食い殺すに違いないと思い込む。しかしながら彼の人柄に触れるたびに<キャメロット・ガーデン〉の住人たちとは違う、自分と同じような匂いを感じるのだった。 トレントにしてみれば10歳の少女が周りを徘徊するのは迷惑この上ない話で、トラブルを招くもとだと考えていた。なぜなら彼は<キャメロット・ガーデン〉の金持ちたちを顧客に芝刈りの仕事を毎日していたからだ、警備員や、大学生の男たちが自分に対して快く思っていないことを感じ取っていた。それでも黙ってお金を稼いで、この閉鎖的な街から出ていくことを夢見ているのだ。そんなトレントの唯一のストレス発散は橋の上からのダイビングだけであった。橋に止めたトレントの'65年方フォードが邪魔で通行出来ない人達が監視する中、彼は全裸で見事な3回転ムーンサルトを決めるのだ。その一糸纏わぬたくましい姿を見て、非難を浴びせる女性はいない。その身体だけが目的で<キャメロット・ガーデン〉に住むパム(アンジー・ハーモン)も時折トレーラーを訪れるが体の関係以上の親密さにはならなかった。 追い払われても追い払われても、執拗にトレーラーに現れるデヴォン。そして徐々に二人の間にも愛情にも似た友情が芽生え始める。しかし、そのような関係をデヴォの両親や街の住民が好ましいと思うはずがなかった。警備員のナッシュ(ブルース・マクギル)はトレントを街のゴミだと決めつけ、黄色いキャデラックを乗り回す大学生のショーン(エリック・メビウス)とブレッド(デヴィッド・バリ=グレイ)は、この一匹狼の肉体的カリスマに苛立ち、何かにつけ難癖をつけ、ついには彼の仕事道具である芝刈り機まで壊してしまう。彼は仕事を失い、自制心をも失い始めた。 そんな苦しみを知ったデヴォンはある“力”を使うことを決心する。そして現実と幻想の世界が重なったとき、その奇跡は起った…。

スタッフ

プロデューサー: ダンカン・ケンワーシー
監督: ジョン・ダイガン
キャスティング: ロナ・クレス
音楽: トレヴァー・ジョーンズ
衣装: ジョン・ダン
美術: ジョン・マイアー
編集: ハンフリー・ディグソン
撮影: エリオット・デイヴィス
エクゼクティブ・プロデューサー: ロン・ダニエル
ライン・プロデューサー: エイミー・カウフマン
共同プロデューサー: デヴィッド・ルビン
脚本: ナオミ・ウォレス

キャスト

トレント: サム・ロックウェル
デヴォン: ミーシャ・バートン
クレア: キャスリーン・クライアン
モートン: クリストファー・マクドナルド
ナッシュ: ブルース・マクギル
ショーン: エリック・メビウス
ブレッド: デヴィッド・バリ=グレイ
バム: アンジー・ハーモン
ビリー: マイルズ・ミーハン
ベス: ベス・グラント
ジェイク: トム・アルドレッジ

LINK

□この作品のインタビューを見る
□この作品に関する情報をもっと探す