破滅に向かって、あの王国が還ってくる。 『奇跡の海』でカンヌ映画祭を制したヨーロッパの鬼才、ラース・フォン・トリアー最新作!

1997年デンマーク映画/カラー/35mm/ビスタ/第3章:2時間19分,第4章:2時間32分/ 翻訳:岡田壮平/提供:松竹+PARCO/配給:松竹富士

1998年7月11日より公開!

公開初日 1998/07/11

配給会社名 0003

解説

どす黒いユーモアと、エキセントリックな映像感覚…。本作『キングダムII』の監督は『奇跡の海』が1996年カンヌ映画祭で審査員グランブリを獲得し、今や世界的に評価を集める監督となったラース・フォン・トリアー。病的なほどの飛行機嫌い。心身症、カンヌ映画祭で審査員を罵倒し、壇上で賞状を破り捨てたエピソード。エキセントリックなのは監督自身の行動だけではありません。『エレメント・オブ・クライム』『ヨーロッパ』と、その作品もどこか人騒がせで、映画的な冒険と挑発的な魅力に満ちており、最新作“The idiots”の完成が待たれています。出演は前作から引き続きスウェーデン医師ヘルマーに、その邪悪な外見に監督が惚れ込んだ北欧演劇界の重鎮エルンスト・フーゴ・イエアゴー。そして全ての謎の鍵を握る病院の創設者クルーガー博士を、トリアー作品の常連である『悪魔のはらわた』『エンド・オブ・バイオレンス』の怪優ウド・キアーが演じています。本作が日本だけでなく、ロンドン、パリ、ベルリン、ニューヨークなどで劇場公開されるや、そのエキセントリックな映像感覚と荒唐無稽なストーリーで観客の熱狂的な支持を集めました。本作は、『キングダム/第1章&第2章』に続く、第3章と第4章。今年には第5章、第6章が撮影され、総上映時間12時間の一大サーガとして完結する予定です。

ストーリー

洗濯人たちが衣服を漂白していた沼地に建てられた病院キングダムでは、様々な不可解な出来事が起こった。医師長メースゴーは、経営者としての重圧に苦しみ、医師ヘルマーは少女モナの脳手術に失敗した証拠を抹消しようとやっきだ。ある日、降霊術が趣味のドルッセ夫人は、エレベーターの中で少女の泣き声を聞く。夫人は死んだ友人の霊とコンタクトし、その声の主は病院創設者クルーガーの娘で、彼の手で無惨な死を遂げたマリーの声だった。ドルッセ夫人は、マリーが病院の研究室にホルマリン漬けの標本として保存されているのを発見する。彼の失脚を狙うクロウスホイに手術失敗の報告書を奪われたヘルマーは、人をゾンビとして操ることが出来る薬を求めてハイチに旅立つ。一方、インターンのユディットが身ごもる胎児は異常なほどのスピードで成長していた。胎児の父親であるユディットの別れた恋人は創設者クルーガーと同じ顔をしていた。やがて誕生した赤ん坊の顔もまた、クルーガーとうりふたつだった。クルーガーとは。果たして何者なのだろうか…。

スタッフ

監督 ………… ラース・フォン・トリアー

キャスト

病院創設者オーエ・クルーガー ………… ウド・ギアー
ユディット ………… ブリジッデ・ロービャー
ユディットの赤ん坊 ………… ウド・ギアー
ドルッセ夫人ユディット ………… キアステン・ロルフェス
マリー ………… アンネヴィー・スケルゼ・エッペ
主任医師ヘルマー ………… エルンスト・フーゴ・イエアゴー
麻酔顧問医リーモア ………… ギタ・ヌアビュー
少女モナ ………… ラウラ・クリステンセン
医師長メース・ゴー ………… ホルガー・ユール・ミュウギン
モッゲ ………… ピーター・ミュウギン
医師クロウスホイ ………… セール・ピンマール
病理学者ポンド ………… ボアス・オーウェ
皿洗いのふたり ………… ヴィータ・イエンセン
モーテン・ロツネ・レッファース

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