原題:Jackie Brown

共同提供:松竹、アミューズ、デジタル・メディア・ラボ/配給:松竹富士 98年・GW  丸ノ内ルーブルほか全国松竹・東急洋画系にてロードショー決定!!

98年・GW  丸ノ内ルーブルほか全国松竹・東急洋画系にてロードショー決定!!

情報提供:松竹富士

公開初日 1998/05

配給会社名 0003

解説

Q、この映画の主題歌でもある「110番街交差点」、70年代ブラックシネマでの主題歌でもあるわけですが、この作品が70年代へのこだわりがあるのか、また曲へのこだわりがあるのか?
A、70年代、私が育った懐かしい意味のある年代なんです。ブラックカルチャーというのは私のカルチャーでもあるんです。私の住んでいた街や生活の中が既にブラックカルチャーであり、スクールのブラック系だったりします。そして70年代が最もブラックカルチャーが大爆発した時代でもあったが常日頃、犯罪映画などで取り上げられがちですが、自分としてはウエスタンもあり、ドラマ、コメディと沢山あるわけで、この作品も過去に無いタイプの作品として作ったつもりです。

Q、監督は、この作品にも出演しているのでしょうか?
A、まず、自分が出演するパートが今回は無かったです(笑)今までカメオ的でちょい役でしか無かったのですが、「フロム・ダスク・ティル・ドーン」ではちゃんとした役だったので、あの作品がきっかけになって俳優として目覚めさしてくれたのです。
それからは、作品を作る上で、ちょっと出るような役はやりたくないなぁと、今回は自分の出るパートが無いなぁと感じ、また作品に出演している方々が大半が年配者であって私向きじゃないし、カメオ的な作り方もできないしということです。

Q、監督の作品を作る上でのスタイルは?
A、まず、映画それぞれの内容が異なります、それと批評などで、私があたかも6本の映画と撮ったと書かれるのですが、私はまだたった2本しか撮っていませんので、これだけでスタイルを決めるのはフェアでは無いと思います。これでやっと3本目になるので、スタイルらしきものが見えて来るでしょう。映画のスタイルは、作品を監督が押し付けるものではないと思います。過去の2作品は、すべて自分が書いたオリジナルで、クエンティン・タランティーノの創作の世界ですが、今回の作品は、エルモア・レナードという人が書いた原作もの、その人の世界があるのです。私は今まで映画・映画らしい内容で作ってきましたが、エルモア・レナードの作品の世界には、自分の作品の世界にその映画らしい表現が無かったので、気に入り、今回の作品を作るきっかけになったのです。

Q、今回のキャスティングのアプローチの仕方について?
A、ブリジット・フォンダについては、彼女とは数年来の友人であるんですが、ここ3〜4年彼女が演じる役回りはナイス・ガールなイメージでチャーミングで可愛いキャラクターばかり、監督はもっと彼女の隠れた素質を引きだしていないのではないかと印象をもったので、いつか自分がほかの監督が見逃している僕でなければできない彼女の隠れた才能を引きだしてやろうと思いメラニーという役を彼女にお願いしました。
ロバート・デ・ニーロについては、数年前からお付き合いがあっていつか一緒に仕事がしたいね。と話をしたことがありました。まず今回の脚本が完成し、ルイスというキャラクターができ、彼にシナリオを送ったわけです。その時、俳優として一番やりがいのある役がルイスだと感じました。ルイスという役は、いままで自分が作ってきたキャラクターとはまったく異なります。カッコイイセリフもないし、長いスピーチも無いのでボディランゲージで表現できる俳優でないといけないのです。グラスの持ち方、服の着かた、ソファーの座りかた、TVを観る視線などでキャラクターを表すなどで非常にディープな演技力が必要なんです、デ・ニーロにこのルイスというキャラクターを説明したときに、汚い洗濯物がそこに積み重なっているような男であると説明して理解をしてくれました。

Q、監督にとってのいい映画とは?
A、いい映画と言われるとすぐに女性を浮かべてしまうのですが、いい女性、いい映画というと定義が難しいですね。悪い女性、悪い映画ならすぐに出るのですが、とどのつまりいい女性とはピュアであるということ、純粋な気持、スタッフ、キャストがこの映画を作ることに関してピュアなものを持っているということが、いい映画を作るという事になると思います。

ストーリー

作家エルモア・レナードの犯罪小説「ラム・パンチ」を原作に、またもタランティーノならではの大胆な脚色がなされ、さらに危険に生まれ変わった。 魅力的なスチュワーデスのジャッキー・ブラウン。彼女はサイド・ビジネスとして、拳銃密売人オーデル・ロビーと関わり、現金を密輸していた。しかしそれを連邦捜査官に突き止められて窮地に陥る。監獄行きか、オーデルのことを洗いざらい喋るか、それとも……。二つの選択肢と大金を前に、ジャッキーが出した答えは???
豪華なキャスティングは、タランティーノ作品ならではの話題。アカデミー賞助演男優賞にノミネートされた「パルプ・フィクション」のサミュエル・L・ジャクソンが密売人オーデルを演じ、タランティーノ作品連続登板となった以外は新顔揃いとなった。主人公ジャッキー・ブラウンには、ティム・バートンの「マーズ・アタック!」、ジョン・カーペンターの「エスケープ・フロム・LA」と現在に至って、人気監督がこぞって自作に起用している伝説的女優パム・グリアーが扮しているのを始め、アメリカ映画の話題作には欠かすことのできない顔になった大御所ロバート・デ・ニーロ、シリアス・ドラマからコメディまでこなすドル箱俳優マイケル・キートン、可憐な魅力を放つブリジット・フォンダ、といった個性派・演技派俳優が出演。また選曲センスが冴えるサントラも早くもヒットの兆し。まさしく、98年最高の話題作である。
全米では、すでに97年12月25日に公開され話題作となっている。

スタッフ

監督・脚本:クエンティン・タランティーノ
製作:ローレンス・ベンダー
原作小説:エルモア・レナード「ラム・パンチ」(角川文庫刊)
撮影:ギレルモ・ナヴァロ
プロダクション・デザイン:デヴィッド・ワスコ
コスチューム・デザイン:メリー・クレア・ハナン
編集:サリー・メンケ(サントラ盤:WEAジャパン)

キャスト

パム・グリアー…ジャッキー・ブラウン
サミュエル・L・ジャクソン…オデール・ロビー
ブリジット・フォンダ…メラニー・ラルストン
ロバート・デ・ニーロ…ルイス・ガーラ
マイケル・キートン…レイ・ニコレット
ロバート・フォスター…マックス・チェリー
マイケル・ボーウェン…マーク・ダーガス
クリス・タッカー…ボーマン・リビングストン

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