原題:hakuchi

混沌と孤独を超え、無垢なるいのちは疾走する。

1999年ヴェネチア国際映画祭正式招待決定 ☆みちのく国際ミステリー映画祭'99出品作品::http://www.lantecweb.com/mystery/index.html

1999年日本映画/146分/カラー/ 製作:映画「白痴」製作実行委員会

2001年8月25日DVD発売 1999年11月13日より、松竹系劇場にてロードショー

ヴェネチア国際映画祭正式招待決定記者会見::http://www.nifty.ne.jp/rforum/fcinema/topics/9908/12.htm 初日舞台挨拶::http://www.nifty.ne.jp/rforum/fcinema/topics/9911/14.htm

公開初日 1999/11/13

配給会社名 0370

解説

戦後文学において不滅の足跡を残した坂口安吾。観念的私小説を確立した彼の代表作『白痴』を、故手塚治虫氏の長男であり、新感覚のヴィジュアリストとして高い評価を受ける手塚眞が、初の映画化に挑みました。第二次世界大戦後の混迷を極めた時代に、真摯に世の中を見つめ続けていた坂口安吾。彼が残した多彩な作品群は没後40年を経た現在も色あせることなく心の指針として読み継がれています。なかでも“人間は生き、人間は堕ちる”と衝撃的な言葉で綴られた『堕落論』、ついで発表された小説『白痴』は戦後の社会に多大な影響を与えた傑作です。空襲の地獄絵図を背景に語られる極限的な男女の愛と絶対的な孤独。人間の尊厳と生命の間を揺れる魂を描いたこの作品は戦時中の物語であるにも関らず現代の日本にも通じる普遍的なテーマを持っています。今回の映画化では主人公の伊沢には、その瑞々しい演技感覚で、次世代の日本映画界を担う存在と将来を嘱望される逸材、浅野忠信が扮します。そしてサヨには「この役は彼女しか考えられない」と手塚に言わしめた甲田益也子。彼女の夫・木枯には手塚作品出演3作目となるベテランの草刈正雄が当たり、それぞれ無垢の魂という難しい役柄に挑みます。

ストーリー

過去か未来かも分からない、想像の中の日本。そこには半ば日常と化した戦争が続いており、空襲によって町も人々も殺伐とし、荒みきっていた。主人公の伊沢は、映画製作の夢を抱きながら、今はテレビ曲の演出助手として働く男である。場末の路地に住む彼の隣家には気違いの夫・木枯と白痴の妻サヨがいた。ある日、自分でもそれと意識できずに、実は深く伊沢に心惹かれているスター、銀河の画策によって、彼は心身ともに深く打ちのめされる。その夜、疲弊した伊沢が帰って押し入れを開けると、果たしてその暗闇には、彼を見上げるサヨの瞳があった…。

スタッフ

企画・製作…………  松谷孝征(株式会社手塚プロダクション)
原作者  …………  坂口安吾
プロデューサー……  古澤敏文
脚本・監督…………  手塚眞
撮影   …………  藤澤順一
証明   …………  河内内央之
録音   …………  浦田和治
音響効果 …………  柴崎憲治
美術   …………  磯見敏裕
セットデザイナー
     …………  花谷秀文
装飾   …………  尾関龍生
衣裳   …………  伊藤佐智子
ヘアメイク…………  柘植伊佐夫
音楽   …………  橋本一子

キャスト

浅野忠信
甲田益也子
草刈正雄
橋本麗香
藤村俊二
江波杏子
泉谷しげる
あんじ
原田芳雄
小野みゆき
岡田真澄
筒井康隆
松岡俊介

LINK

□公式サイト
□この作品のインタビューを見る
□この作品に関する情報をもっと探す
http://www.tezuka.co.jp/index.html
ご覧になるには Media Player が必要となります