原題:COUSIN BETTE

情欲、欲望、殺人、人の世の変わらぬ姿

1998年度作品/カラー/ドルビーSR/1時間46分/字幕スーパー翻訳:古田由紀子 フォックス・サーチライト・ピクチャーズ提供

1999年4月2日よりビデオレンタル開始 1998年10月31日より、シャンテシネにて公開!!

公開初日 1998/10/31

配給会社名 0057

解説

人生で愛よりも甘いものがあるとすれば、それは復讐。荒々しいユーモアと復讐の快感に満ちあふれた『従妹ベット』がこれを証明してくれます。肉欲におぼれる恋人や自分を裏切って幸せを奪った者たちを、心の闇の中に作り上げた巧妙な罠に陥れるベット。これは痛快なまでの復讐談。そして同時にベットの爽快な成功物語でもあります。フランスの作家バルザックが1846年に『人間喜劇』の一部として書き上げた『従妹ベット』。映画の物語も同じ時代のパリで展開する。フランス革命前の騒然とした雰囲気に包まれたその町では、まるで現代と同じように金やセックスを巡るマインド・ゲームがスキャンダルを呼び起こし、情熱ゆえの犯罪がはびこっていた…。賢くて抜け目の無い独身女性ベットを演じるのは、『ブルースカイ』と『トッツィー』でアカデミー主演・助演の両賞を手にしているジェシカ・ラング。この強烈なキャラクターを取り囲む共演者の顔ぶれも、負けず劣らず個性的です。『リービング・ラスベガス』のエリザベス・シューは、ヘクターの愛人で、ベットに協力してウェンセスラスを誘惑する歌姫ジェニーを妖艶に演じています。『ロジャー・ラビット』や『モナリザ』のボブ・ホスキンスは、ホルテンスに言い寄る金持ちで好色なクレヴェル市長役。ほかにも『いつか晴れた日に』のヒュー・ロウリーがヒューロット家の家主ヘクター、『トレインスポッティング』のケリー・マクドナルドがベットの恋人を奪う娘ホルテンス、『パラダイス・ロード』のアデン・ヤングが誰もを虜にしてしまう魅力的なアーティスト、ウェンセスラスを演じています。

ストーリー

パリ、1846年。貴族ヒューロット家では夫人アドリーヌ(ジェラルディン・チャップリン)が臨終の床についていた。当主ヘクター(ヒュー・ロウリー)の放蕩のせいでヒューロット家の財政は破綻寸前。アドリーヌは従妹ベット(ジェシカ・ラング)に「娘をお願い」と言い残して息を引き取る。ベットはいつも美しいアドリーヌの影で生きてきたる親族は地味で暗い彼女を笑い物にした。アンドリーヌが死んで、後がまに座れると思い込んだ。しかしヘクターが望んだのは娘ホルテンス(ケリー・マクドナルド)の面倒を見る家政婦の仕事だった。この屈辱的な申し出を断り、下町での生活に戻ったベット。彼女はバーレスク・ショーの衣装係をしていた。ここで人気を誇る歌姫ジェニー(エリザベス・シュー)はヘクターの愛人だったがヘクターは臨終の妻に彼女との別離を誓った。ジェニーはベッドが作った衣裳にケチを付けたことがきっかけで、気の強いベットに奇妙な親近感を覚える。ある夜、ベットは何者かが部屋に忍び込む物音を聞くと明かりを消し、寝たふりをする。その男はベットが仕掛けたネズミ取りのチーズをむさぼるように食べると去っていった。ヘクターの娘ホルテンスはわがままいっぱいに育てられたお嬢様。香料商人として財産を築いた市長クレヴェル(ボブ・ホスキンス)から求婚されたものの、こんな中年男など眼中にない。それを見たベットはレクヴェルジェニーを紹介すると持ちかける。その日、ベットがアパートに帰ると階上の部屋から煙が漏れている。自殺を図ったこの部屋の住人はチーズを盗み食いしていたあの男。ポーランド貴族ながら、極貧にあえぐ彫刻家ウェンセスラス(アデン・ヤング)だった。ベットは彼を助け起こすと「養ってあげる。私の人になって」とささやく。ウェンセスラスは「喜んで奴隷になる」と答える。しかし彼の存在を知ったホルテンスがウェンセスラスを横取りしてしまう。恋人を奪われて怒り心頭に発したベットはユーモラスで突飛な復讐を開始するのだった…。

スタッフ

監督   …………  デス・マカナフ
脚本   …………  リン・シーファート
           スーザン・タール
製作   …………  サラ・ラドクリフ
製作総指揮…………  スーザン・タール
           リン・シーファート
           ロブ・シードリンガー
共同製作 …………  フィッリップ・ゲズ
原作   …………  ホノーレ・デ・バルザック
撮影   …………  アンジェイ・セクラ
プロダクション・デザイナー
     …………  ヒューゴ・ルジック・ウィホウスキ
衣裳デザイナー……  ガブリエラ・ペスクッチ
編集   …………  タリク・アンワール
           バリー・アレクサンダー・ブラウン
音楽   …………  サイモン・ボスウェル

キャスト

ベット  …………  ジェシカ・ラング
ジェニー・カディーン
     …………  エリザベス・シュー
クレヴェル…………  ボブ・ホスキンス
ヘクター …………  ヒュー・ロウリー
ウェンセスラス……  アデン・ヤング
ホルテンス…………  ケリー・マクドナルド
アドリーヌ…………  ジェラルディン・チャップリン
ビクトリン…………  トビー・スティーブンス

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