ふたりの人魚

原題：SUZHOU RIVER(蘇州河)

「愛しているなら、死ぬまで私を探して。 人魚になった私を」 彼女はそう言って僕のフレームの中から消えた

2000年ロッテルダム国際映画祭:グランプリ受賞(タイガーアワード) TOKYO FILMeX2000:グランプリ受賞

2000年9月7日香港公開

2000年/中国・ドイツ/カラー/83分/ 配給:アップリンク

中国映画の全貌 2007にて上映::http://www.ks-cinema.com/schedule.html 2001年10月26日ビデオ発売&レンタル開始 2001年12月21日ビデオレンタル開始 2001年4月28日よりテアトル池袋にて公開

公開初日　2001/04/28

公開終了日　2001/06/01

配給会社名 0009

公開日メモ　経済成長著しい上海を舞台に、アップリンクとドイツ、フランス、オランダが資金を提供し共同製作されたチャイニーズ・インディペンデント・フィルム。監督のルウ・エは1965年生まれ、本作は長篇2作目で今年のロッテルダム映画祭にてワールドプレミアされ絶賛。見事グランプリ（タイガーアワード）を受賞。

解説

ストーリー

男が街頭の壁に「ビデオ撮影、何でも請け負います」の貼り紙を貼っている。一風変わった結婚式や誕生パーティを企画するお客のほかに、彼の携帯を鳴らすものはいない。おそらく上海では、こういうサービスは必要とされてはいないのだろう。彼はアパートの窓を眺めては暇をもてあましている。目の前に広がるのはスージョウ河。男は橋を渡る人々や、船に乗る人々を見ながら、彼らの物語を空想している。しかし彼が思いを寄せるのは恋人メイメイのことだ。メイメイは人魚の姿で水中ダンスを見せるダンサーだ。彼は彼女を愛していた。しかしメイメイは彼の元を去ってしまった。何も言わずに…。

ある日、彼の元に客が現われる。男の名はマーダー。運び屋の男だ。2人はバーで落ち合い、ぞこで男はマーダーの口から長く奇妙な話を聞かされるのだった。マーダーは恋人を誘拐した罪を償い、刑務所を出所したばかりだった。彼は恋人がどこかで彼を待っていると信じていた。そしてその恋人こそがメイメイだと…。

犯罪に手を染める前のマーダーは、ムーダンの父親に依頼を受けて、バイクで彼女の送り迎えをしていたのだった。ムーダンの父親は東欧からウォッカを密輸しては荒稼ぎをしていた。互いに引かれ合うマーダーとムーダン。しかし間もなく悪い仲間が、ムーダンを誘拐して身代金を奪おうと、マーダーに入れ知恵をする。すべてを知ったムーダンは、スージョウ河の橋の上から身を投げたのだった。

ビデオ編集屋の男は、マーダーに彼の推測が間違いだと告げる。彼がそう信じ込んでいる少女はメイメイで、ムーダンではないと。しかしマーダーには納得がいかない。メイメイに会えば会うほど、彼女がムーダンにしか見えないのだと言う。彼女がムーダン本人だからだろうか?それともメイメイはマーダーの気を引きたいだけなのだろうか?

ある日、酔っ払い運転によるバイクの追突事故でマーダーと少女の死体がスージョウ河に浮かび上がった。ビデオ編集の男は身元確認に呼び出される。少女はメイメイにそっくりだった。しかし本当に彼女なのだろうか?あるいはマーダーがとうとう本物のムーダンを見つけたのだろうか?メイメイの住むハウスボートに向かった男は、「愛しているなら私を見つけて」と書いた1枚のメモを見つける。

そして上海を舞台に、主人公の目から複雑な愛の物語が語られ始める。

スタッフ

監督・脚本:ロウ・イエ
製作:ナイ・アン/フィリップ・ポバー
共同製作:ハン・ジアン・ウェイ/浅井隆/ブロック・ノーマン・ブロック/スザンヌ・マリアン
撮影監督:ワン・ユー
美術:リー・ジュオイー
編集:カール・リーデル
音楽:ホルダ・レンバーグ

キャスト

ムーダン・メイメイ:ジョウ・シュン
マーダー:ジア・ホンシュン
ボス:ヤオ・アンリェン
マダ:ナイ・アン

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