2017/日本/アメリカンビスタ/カラー/5.1ch/157分 /配給:アークエンターテインメント

2018年1月20日(土)より新潟先行ロードショー 1月27日(土)より有楽町スバル座ほか全国ロードショー

(C)2017「ミッドナイト・バス」ストラーダフィルムズ/新潟日報社

解説

作家・伊吹有喜が2014年に発表し、第27回山本周五郎賞、及び第151回直木三十五賞の候補となった長編小説『ミッドナイト・バス』(文春文庫刊)を映画化。新潟と東京を行き交う深夜高速バスの運転手を主人公に、別れた元妻、息子、娘、そして現在の恋人との葛藤のなかで、一度壊れた家族がもう一度向き合い、それぞれの人生の一歩を踏み出して再出発していく姿を描いた物語。

主人公には、俳優としても活躍する原田泰造。本作では、家族の要となる「父」、恋人の前では「男」の2つの顔をもつ、不器用な利一を繊細に演じています。そして、撮影に先立って大型自動車免許を取得し、実際に関越道をバスで走行することにも挑戦しました。
主人公の元妻・加賀美雪に山本未來。日々の生活に疲弊していた時に、利一と偶然再会し、かつて残してきてしまった子どもへの負い目を感じつつも、彼の優しさに心が揺れてしまう美雪をしっとりと熱演。
また演技派の小西真奈美が、天真爛漫な一面を持ち、ひたむきに利一を想う東京の恋人・古井志穂を切なく演じています。
利一の息子・高宮怜司には若手俳優の七瀬公(『SCOOP!』、舞台「あさひなぐ」)。利一の娘・高宮彩菜にNHK朝の連続ドラマ小説『わろてんか』の主演に抜擢された注目株・葵わかな。優しさが空回りして言いたいことをうまく伝えられない兄、親と上手く向き合えない妹をそれぞれ好演。そしてベテラン・長塚京三が、軽い認知症を患う美雪の父・山辺敬三を重厚感たっぷりに演じ、存在感を発揮しています。
監督は、東陽一、藤田敏八、大林宣彦、原田眞人、エドワード・ヤン、根岸吉太郎といった錚々たる名匠の作品で助監督経験を積んできた竹下昌男。原田とは自身の長編映画初監督作品にして原田の映画初主演作『ジャンプ』以来、2度目のタッグとなる。音楽は『北のカナリアたち』で第36回日本アカデミー賞最優秀音楽賞を受賞したヴァイオリニストの川井郁子が担当。竹下監督からの「風景や心情が込められた曲を」という要望をもとに、余白を感じさせる音楽を目指して制作。穏やかで優しく、そして憂いのある旋律は、人物に寄り添い、物語を包み込むような曲調となりました。他、撮影スタッフもベテラン陣が集結。良質な感動のある大人向けの作品がここに誕生しました。

ストーリー

長距離夜行バスの運転手・高宮利一(原田泰造)。16年前に妻の美雪(山本未來)と離婚後、故郷の新潟で暮らしつつ、新潟と東京間の運行業務にいそしんでいる。利一には美雪との間に、息子の怜治(七瀬公)、娘の彩菜(葵わかな)という子どもがいるが、別々に暮らしていた。利一にとって、東京で定食屋「居古井」を営む恋人・志穂(小西真奈美)との逢瀬がささやかな心の拠りどころだった。

そんなある日、自身が乗務するバスに美雪が偶然、乗車してくる。彼女は、怪我をした父・敬三(長塚京三)の面倒を見るために、東京から新潟まで通っているとのこと。折しも東京で働いていたはずの怜司が突然、帰郷。友人とシェアハウスに住む娘の彩菜は、結婚と思い描く夢の間で揺れていた。新潟で共に過ごす機会が増えた利一たち。一度壊れた家族の心は、徐々に再び通い合う。やがて、それぞれの人生に向けて、新たな時間が動き出していくのだった。

スタッフ

監督:竹下昌男/原作:伊吹有喜『ミッドナイト・バス』(文春文庫刊)
製作:竹下昌男 渡辺美奈子 小田敏三 星野純朗/プロデューサー:本間英行 遠藤日登思
脚本:加藤正人/音楽:川井郁子/撮影:丸池納(J.S.C.)/照明:山川英明/録音:白取貢/美術:飯塚優子/
編集:奥原好幸/助監督:佐野友秀/制作担当:間口彰/ラインプロデューサー:姫田伸也
制作プロダクション:ストラーダフィルムズ/制作協力:アミューズ/企画協力:文藝春秋
製作:ストラーダフィルムズ 新潟日報社/配給:アークエンターテインメント

キャスト

原田泰造 山本未來 小西真奈美 葵わかな 七瀬公 長塚京三

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