原題:TEN YEARS

2015/香港/広東語/DCP/108分/配給:スノーフレイク

2017年7 月 22 日(土)より新宿 K’s cinema 他にて公開

(C)Photographed by Andy Wong, provided by Ten Years Studio Limited

解説

本作は 5 人の新人監督によって創作された 5 本のショートフィルムで構成され、製作された 2015 年から「10 年後の香港」を描いている。自主映画として製作費 750 万円(500,000 香港ドル)で製作され、2015 年 12 月、香港でわずか 1 館から始まった上映は、徐々に上映館を広げ興行収入約 9200 万円(6,094,741 香港ドル)を記録。口コミが広がり、同日に公開された『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』の動員を、一時凌ぐ勢いで香港の人々の支持を受けた。翌 2016 年 3 月には、香港のアカデミー賞と言われる香港金像奨で最優秀作品賞を手にしている。また 2017 年 4 月には、第 3 話『方言』の監督ジェヴォンズ・アウが初の長編デビュー作『大樹は風を招く』(2016Filmex 上映)で、再び香港金像奨最優秀作品賞を受賞した。
この 20 年間、SARS、中国からの観光客や移民、雨傘革命、7 月 1 日に新たに習近平政権下で就任する行政長官の選挙等、「一国二制度」下で、しかし大陸から分断された土地である香港は揺れ続けてきた。雨傘革命で変えられると思った事が変えられなかった、喪失感に溢れた香港の人々の心を、本作は「為時未晩/まだ間に合う、まだ遅くない」と慰め奮い立たせる。そして、日本からは見え難い香港の市井の人々が内包する問題を、見る側に問いかける。
前回 2016 年大阪アジアン映画祭で、『十年』が初の海外上映を果たした時に 2 人は来日しているが、東京での上映で観客の前に立つのは初めてだ。近年の香港映画界の流れを変えたともいえる 2 人が観客の前で何を語るのか、注目したい。

ストーリー

第1話 『エキストラ』
労働節(メーデー)の集会会場のある一室。2 人の男が銃で来場者を脅そうと密かに準備を進めている…。
第2話 『冬のセミ』
壊れた建物の壁、街に残された日用品など、黙示録の中の世界になったような香港で、一組の男女が標本を作 製している。
第3話 『方言』
タクシー運転手に普通話の試験が課せられ、受からないと香港内で仕事ができる場所に制限がかかるようになる。
第4話 『焼身自殺者』
ある早朝、英国領事館前で焼身自殺があった。身元もわからず遺書もない。一体誰が何のために行ったのか!?
第5話 『地元産の卵』
香港最後の養鶏場が閉鎖された。【地元産】と書かれた卵を売るサムは、良くないリストに入っている言葉だと注意を受ける。

スタッフ

エグゼクティブ・プロデューサー:アンドリュー・チョイ(蔡廉明)
プロデューサー:ン・ガーリョン(伍嘉良)
監督:「エキストラ」 クォック・ジョン(郭臻)
「冬のセミ」 ウォン・フェイパン(黄飛鵬)
「方言」 ジェヴォンズ・アウ(歐文傑)
「焼身自殺者」 キウィ・チョウ(周冠威)
「地元産の卵」 ン・ガーリョン(伍嘉良)



キャスト

LINK

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https://www.youtube.com/watch?v=Ox84SZpr8Kg
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